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(回答先: シナ字を守るぞリチャード・コシミズ 投稿者 チベットよわー 日時 2010 年 6 月 16 日 00:48:52)
プロレスを引退する前にアントニオ猪木がやたらに選挙ばかりして浮かれている時代があった。同じ時期、どんどん保守化してきたタレントのビートたけしがそれをみて「アントニオなんて名前の奴に投票できるか馬鹿」と怒っていたことがある。
確かに日系ブラジル人としてデビューした猪木がアントニオを名乗ってきたのはあくまでプロレスの役作りとしての話であり、いわばステージ名であるから、現実にブラジルやラテン系のアイデンティティーを持つわけでもない九州系横浜市民三世の猪木が政治の場でアントニオを名乗るのはシリアスではないという指摘もあった。
猪木より一回り上の所謂「昭和一桁世代」というのは、アメリカの占領時に育っているのでこれ以上に欧米の名前に対する抵抗がなく、まるでアメリカの51州目の国民だと認めるかのごとくアメリカの属国民としてのアイデンティティーを持っている。その世代のタレントにはタニ・ケイやケイシー高峰、ディック・ミネやフランク永井など、今からは考えられないくらいの「なりきり米人」のオンパレードだったのである。
60年代のエンカウンター期世代より、本家の欧米においてもアジア人や有色人種であることの誇り、アイデンティティーがより積極的に強調されるようになり、逆に日本人は日本人として胸を張ることのほうが欧米式に何から何まで迎合するよりかはずっと尊敬されるという風潮に変わった。この世代になるとたとえ欧米に帰化したり、欧米の二世として生誕しても日本名を変わらず名乗ることが常識化される。
そして輿水正が商社の駐在員として海外進出(インドシナ半島)した70年代〜80年代といえば、もはやジャパン・アズ・NO2へ突入するポスト高度経済成長期のオセオセな時代であり、日本人が欧米にへつらって洋名などこしらえるような習慣はとっくになくなっていた。それなのに輿水は自分をリチャードなどという英米世界の典型的なファーストネームで呼び始めるのである。
これは何を意味するのか?いや、疑問を投げかけるまでもなく、単純明解な答えがそこにはある。
輿水がリチャードなどという似合わないのもいいところな最悪ベタベタな英米名を持った最大の動機は、彼が「シナ人」としての自己に気付いたことにあるのだ。
いまどき、アジアで生まれ育ったアジア人が自分をリチャードと名乗ることは日本人の感覚ではまずありえないだろうが、それを日常化して恥じることもないアジア人がいる。いうまでもなくシナ人のことである。シナ人は歴史的に他民族に支配される癖がついていて、この前までヨーロッパに分断統治されていたのだ。彼らの常識水準からすればご主人様たるヨーロッパ様のお名前を名乗らせていただきヨーロッパ様に近づかんとするのは当たり前のこと。この彼らの感覚をコシミズは取り入れただけのことなのだ。
輿水正という日本人の商社マンが、インドシナに移り住み、現地のシナ人と恋愛結婚する中で気付いた「シナ人」としてのアイデンティティー。それを物語るのが、彼がいまだに使用している通名の「リチャード・コシミズ」なのであるよあなた。わかるね。
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