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「私は監視されている」:監視社会が生む新しい精神疾患 2008年9月 2日
http://wiredvision.jp/news/200809/2008090221.html
これは『トゥルーマン・ショー妄想』という一種の『監視妄想』に関する記事である。
この記事は冒頭でこのように記している。
■誰かが自分を見ている気がする、と感じるなら、その人はおそらく正しい。
■しかしだからといって、その人の精神に問題がないとは限らない。
この表現は自分に対する監視疑惑の全てに答えるべく指針とはなりえない。
例えばカルト的な組織集団の場合。特にこのような組織集団から脱会したり、なんらかのトラブルを起こしたような場合はこの指針は当てはまらない。
なぜならカルトによる組織的な監視活動は日本を含めて世界中で生じている反社会的活動のひとつだからだ。
従ってこの記事は、自分が監視下に置かれるべく原因がまったく見当たらないような場合についてのものと解すべきだろう。
さて、この『トゥルーマン・ショー妄想』とは記事を読む限りにおいてはどうやら一部の精神科医による造語のようだ。
『トゥルーマン・ショー妄想』を唱える一部の精神科医によると、
■監視やリアリティー番組が普及した現代社会は新しい種類の精神疾患を生み出している。
そうだ。
この『トゥルーマン・ショー妄想』についての名付け親は、米国の精神科医Joel Gold氏と書かれている。
ちなみにこの『トゥルーマン・ショー』とはアーノルド・シュワルツェネッガー主演のSF映画で(1998年米国製)観られた方も多いだろう。
記事では、米国とイギリスの精神科医らの見解も示されていて、
■自分の行動を逐一カメラに見られていると妄想する精神障害者の数は増えつつある。
■インターネットが自分の生活を監視している。
■自分の写真や個人情報の転送に利用されているという恐怖を抱く人もいる。(ネット恐怖症)
さらに『トゥルーマン・ショー妄想』などの『監視妄想』についての精神科医の観方が記されていて、それによると、
■こうした患者[の妄想]は多くの場合、実際に自らの周囲で起こっている物事を反映しているが、そのレベルが極端となる。
そうだ。
また、精神疾患による妄想や幻覚に対する見方の1つが記されていて、
■一般人、あるいは単に神経過敏な人が抱く懸念が、極端な形で現われたもの
だとしている。
また、
■統合失調症やその他の偏執症患者は、インターネットを通じたID窃盗や、防犯用の監視カメラの普及によるプライバシーの喪失といった、誰でも抱くような恐怖に注目し、これを拡大させることがある
という。
すると例えば核戦争の恐怖を考えてみる。将来起こりえる核ミサイル戦争の恐怖から、自ら資財を叩いてシェルターを作った人たちも統合失調症やその他の偏執症患者ということになるのだろうか?
これも『誰でも抱くような恐怖に注目し、これを拡大させる』ことに該当しているわけだ。
この手の話はなにも核戦争で無くともよい。
関東大震災とか富士山大爆発とか、或いは北朝鮮のミサイル攻撃とか暴発による宣戦布告とか、このようなことを実しやかに唱え不安を煽る者はすべて『誰でも抱くような恐怖に注目し、これを拡大させる』ことに該当しているわけだから、従ってこれらの人々も統合失調症やその他の偏執症患者と同列ということになるわけだ。
経済危機はどうだろうか。
例えば最近のサブプライムローンに端を発した世界的な金融危機など。来るべき世界大恐慌に備えて自分だけはその資産をせっとせと『安全圏』に移している人がいたとすれば、それも『誰でも抱くような恐怖に注目し、これを拡大させる』ことに該当していることになり、従ってこれらの人々も統合失調症やその他の偏執症患者と同列となるわけだ。
これでいいのだろうか?
こうして考えていくと精神科医の唱えることはどこか一面的で『アヤシイ』ものを感じることを禁じ得ないのは自分だけだろうか?
そもそも不思議なのは精神科医は氾濫する監視カメラなどに不安を感じる人ばかりを妄想扱いしているようだが、そのような監視カメラを氾濫させる警察当局関係者とその責任者や政治家などの頭の中を調べてみようとは考えないことにある。
本当のところいったいどちらが『妄想障害』を患っているのか?
話を戻して記事は精神科医の唱えごとから、
■だとすると、彼らの妄想は実のところ、あながち妄想とはいえないのではないだろうか。
と結んでいる。
ちなみに記事はリンク先などから
■航空機内部に多数の広角カメラを搭載し、乗客全員の表情や動きなどを監視するEUのプロジェクト『SAFEE』に関するもの。
■BBCの記事によると、英国では420万台の監視カメラが設置されており、これは14人に1台という割合という
と材料提示して肯定とも否定ともつかない曖昧な結びとなっている。
ついでに『妄想』についての解説も記されている。
米精神医学会の定めた患者の精神医学的問題を診断する際の指針を示した『精神障害の診断と統計の手引き』(DSM)は、
精神医学ではまだほとんど理解が進んでいないとされている妄想について、原則として
現実的な根拠がなく、たとえ逆の事実を示す証拠があっても、絶対の確信をもって誤った信念を抱くこと、
と定義している。
ただし、その人物が属する文化やサブカルチャーの他の構成員に広く受け入れられている場合、その信念は妄想ではない、とDSMは述べている。
すると『現実的な根拠がなく、たとえ逆の事実を示す証拠があっても、絶対の確信をもって誤った信念を抱く』ことが他の構成員に広く受け入れられている場合、その信念は妄想ではないということになる。
例えば、カルト集団の世迷言はそれが構成員に広く受け入れられている場合、その世迷言は妄想ではないということになるが、
それでいいのだろうか?
あるいは、集団ストーカーを示す証拠(映像・音声)がありながらも、それを頑なに無視し黙殺し絶対の確信をもってそれを『妄想の産物』と看做すこともまた、誤った信念を抱くことであり、立派な『妄想』ということになる。