http://www.asyura2.com/09/buta02/msg/678.html
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(回答先: 持続的な畜産業をどうするか(beachmollusc ひむかのハマグリ)【復興の問題(2)】 投稿者 ニューニュー 日時 2010 年 6 月 02 日 20:21:22)
http://beachmollu.exblog.jp/12733657/
より引用
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歴史は繰り返される − パイロット事業と口蹄疫
山陰百姓一揆
http://www.0503ak1025.net/zz-yamage.html
山陰百姓一揆は1690(元禄3)年、有馬氏の延岡藩領臼杵郡山陰村・坪谷村で300軒1422人の農民の大規模な逃散事件であった。牛馬や家財、弓矢、鉄砲まで持ち出した者もいたという農民の集団は隣藩の秋月氏の高鍋藩で足止めされた。高鍋からの報せで駆けつけた延岡藩家老の説得にも応じない農民はその後11ヶ月に及ぶ闘争を続けた。
前述のように山陰地区は周囲を山に囲まれた狭い地域であり農業生産力は高い方ではなかったが、加えて事件が起こった当時は3年続きの風水害や干ばつにあい、農民達の疲弊は甚だしいものであった。延岡藩の郡代の梶田十郎左衛門はこうした事情を顧みることなく農民の要請する検見(けんみ)を拒否し、税の徴収を強行した。また郡代は、杉や楮(こうぞ)などの樹木や菜種など農産物の作付けも強制した。その上それを管理するための役人まで送り、栽培や収獲の細かい指導をしたりという徹底ぶりで、その上に「御はなむけ銀」という取立てまでして農民からの収奪を行った。これらの藩の政治に「山の木の実や茅の根まで採り尽くして食う」ほどに苦しんだ農民はついに田畑や家を投げ捨てて藩外に逃げ出すという「逃散一揆」を決行した。
国営開拓パイロット事業
第063回国会 農林水産委員会 第35号
昭和四十五年十一月十日(火曜日)
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/063/0230/06311100230035a.html
○瀬野委員 次に、宮崎県日向市を中心として一市二町村にまたがるところの美美津地区の国営パイロット事業について、農地局長にお尋ねをいたします。
この国営パイロット事業は地域面積が千七百ヘクタールで、昭和四十二年から四十四年について開拓基本計画の調査が行なわれ、四十五年度全体実施設計が行なわれ、いよいよ四十六年度着工予定で、五十一年から五十二年度には完了予定であると聞いております。この開拓パイロットの開発構想といたしましては、ミカンが七百九十ヘクタール、養蚕八百三十ヘクタール、畜産八十ヘクタールとなっておりまして、参加農家戸数は九百七十一戸、総事業費が七十億円で事業実施の計画のようでございますが、この事業も営農指導など開発構想について、基本方針をまずお伺いをいたしたいのであります。
○岩本説明員 宮崎県の美美津地区のパイロット事業につきましては、ただいま先生の御質問にございまましたように千七百ヘクタールの農用地造成を計画しておりまして、その内訳としましてミカン園七百九十ヘクタール、桑八百三十ヘクタール、牧草八十ヘクタールの造成を計画いたしております。これら作目に関する生産団地の育成を行なうことによりまして、集団的な営農により、また機械の導入によりまして、高能率の営農を行なえるように計画を取り進めておる最中でございます。
○瀬野委員 ただいま答弁いただきましたが、この開発構想によりますと、いまも申されましたようにミカンが七百九十ヘクタール、養蚕八百三十ヘクタール、こういうことでございますが、ミカン、養蚕に重点が置かれておりまして、先ほども質問がございましたように近年ミカンの過剰生産、グレープフルーツの自由化等が懸念されまして、ミカンの生産農家は地元でも早くも心配をいたしておるところであります。 (以下 略)
上の質疑のミカンと養蚕は破綻して、この国営事業の成果としては山中の放棄耕作地に農道と林道が縦横に走り、そこに産業廃棄物処理(そして放棄)施設と多数の畜産農家が展開するという現在の姿になっている。
第094回国会 予算委員会第三分科会 第4号
昭和五十六年四月一日(水曜日)
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/094/1388/09404011388004a.html
○鶴岡洋君 今回の被害をこうむった農家というのは、いわゆる果樹専業農家、これがほとんどでございます。それで先ほど話したパイロット事業ということについても、これは国でやったわけですけれども、これをやるについて私の聞いている範囲では四十二年から四十八年までいろいろ調査をしてやった、気象条件やら立地条件やらいろいろ調査をしてやった、ここでならば大丈夫だ、こういうことでやったようでございますけれども、現実にはまた今度のような被害に遭っているわけです。危険分散を図るためにもこれから地元の農家の人もどうしたらいいのか、またこれ続けてやったらいいのかどうなのかと心配しているわけです。そこで複合経営を導入したらいいんではないかなと、こういうふうにも思いますし、こういうことがないとはこれはもう言い切れませんので、こういう複合経営ということについて、また今後の経営対策についてきめ細かい措置を講ずべきであると思いますけれども、この点についてはどういうお考えでございますか。
○政府委員(杉山克己君) 国営美々津パイロット地区――川南町それから都農町、この辺を対象にした事業でございますが、この事業は昭和四十六年度に着工して以来関係者の協力のもとに推進してまいっているわけでございます。工事ほぼ完成に近づいておりまして、メーン工事は完了、今後畑地、灌概施設あと五十八年までかかって完了させるというような段階に至っておるわけでございます。すでにミカン等の樹体は植栽されているわけでございますが、二月の寒波によりまして特に都農町に大きな被害があって、柑橘二百三十八ヘクタールを中心として著しい被害を受けたと承知しております。確かに四十六年着工当時の前提では、今回のようなこういう寒波被害というものは予想しておらなかったわけでございます。その点南の宮崎県にもこれだけの被害が出たということは予想外で、われわれとしてもびっくりしているところでございます。今後どうするかということについて、私はやはり今回のような異常気象はまさに異常なんであって、そのことを前提に営農の設計をすっかり変えるかどうかということになると、これは県なり地元がどういうふうに対応するかという意向もきわめて重要な問題であろうと思うわけでございます。そこで私の方からこれを模様がえするというようなことを指導するよりは、県なり地元の皆さんがどういうふうに対案をお考えになってくるか、そしてそのことが私どもの事業の上にどういう変更を必要とするかというようなことを、今後それらの御意見も承って十分調整してまいりたいと思っております。これは私ども直接には事業、主として施設整備を中心に進めているわけでございますが、事業が完了後も引き続いて営農指導の問題として残るわけでございます。確かに雑柑が中心ではございますが、そのほかにも桑でありますとか、飼料作物でありますとかいろいろ経営については複合的なことも一部検討されているようでございます。いま申し上げましたように県の意向等も承って工事の遂行なり、さらにはその後の営農指導について十分注意してまいりたいと考えております。
パイロット事業については昨年のブログでも取り上げたが、ここに再び紹介しておく。上の情報から、今回の口蹄疫と全く同じ構造で災厄が起きているのがわかるだろう。
by beachmollusc | 2010-06-01 10:06 | 口蹄疫 | Trackback | Comments(2)
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Commented by shum34 at 2010-06-01 22:52
現政権が志向しているのは、まさにそこからの脱却であったはずなのですが、皮肉です。
Commented by beachmollusc at 2010-06-02 01:40 x
>今後どうするかということについて、私はやはり今回のような{口蹄疫}はまさに{災害}なんであって、そのことを前提に営農の設計をすっかり変えるかどうかということになると、これは県なり地元がどういうふうに対応するかという意向もきわめて重要な問題であろうと思うわけでございます。
異常気象と口蹄疫を入れ変えてみると、政府(農水官僚)の逃げ方の基本精神、無責任さがよくわかります。
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