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消費税について、国民全員がそれぞれ平等に負担するべきだという言い方をする人がいる。この不景気に何を言っておるのか。
どんな組織・社会であれ、各々が平等にではなく、各々がそれぞれの得意分野で参加すればその組織・社会がもっともうまく効率よく回るというのが基本である。
すなわち重要なのは適材適所である。むろん税制だけが例外であるはずもない。
ビンボー人に税金を負担させたら、税金を払った後に残ったお金は減っているのだからその分は消費を減らさざるを得ない。彼らは元々持っているお金が少ないのだから、欲しい物を手に入れないままですませなければならなくなることが多いのである。お金さえ残っていれば買ったであろうし、その分、企業も儲かったはずなのに、である。もったいない話である。
企業は日夜、人々の欲望をかき立てるのに余念がない。かき立てなければ売れないからである。今の日本の資本主義社会は欲望をあおることで成り立っている(「生きてゆくのに必要なもの」というよりも「あった方が便利なもの」その他を売買していることが多い、という意味。その程度のものなので、買わないなら買わないで済ませることもできる)。
税金を払ったがために買いたいものも買えなくなったこのビンボー人の欲望は、あわれ鳥辺山の煙のごとく空中に消えてしまうのである。「消えてしまう」というよりも「税金を背負わされることによって無理やり消されてしまう」のである。そしてこの欲望は生きてゆくために必須というわけではないから、再び現れる保証はない。それが売れる機会をみすみす逃したのである。かえすがえすも実にもったいないことである。
そもそも「景気がよい」というのは「消費が盛んである」とも言えるのだから、景気をよくするためには何はともあれ消費を増やさなければならない。
そこで、元々それほどのお金を持っていないビンボー人には消費に専念してもらうのがよい。そして社会の維持費は、自分用にお金を使ってもまだ余っているお金持ちに負担してもらう。「余ってなんかいないぞ。」というかも知れないが、余裕があるとはいえるだろう。まけとけ。
かのケザワ・アズマ先生も仰せられたのである。「知恵のあるものは知恵を、力のあるものは力を、金のあるものは金を!」。
それでいいのである。
これを実行したのが日米ともに高度経済成長期で、それぞれ所得税の最高税率は75%、90%ぐらいであった。社会の維持費は金持ちにまかせてビンボー人は消費に専念したのである。そして高度経済成長を達成した。
一方、今の最高税率は日米ともに当時の半分ぐらいにまで下がっている。その分、日本では何と、ホームレスからも消費税という税金を取っている。
社会を支配する金持ちたちが自分たちの目先の利益を追って、かえって経済成長を妨げているわけである。
これから先、再び高度経済成長といえるほどのものがあるのかどうかは知らないが、基本原理は変わるはずもない。
ビンボー人には税金の心配をせずに消費に専念してもらう。
これが不景気を脱し好景気に向かうための鉄則である。
参考のために世帯の年収別の消費性向(%:年間消費支出/年収)をあげておく。
年収の少ない世帯ほど消費性向の高いことがわかる。ちゅうことは、とりあえず逆累進課税である消費税を全廃したら、それだけでも景気が↑↑↑の可能性は大である。
十分位階級 | 〜190万 | 〜269万 | 〜332万 | 〜393万 | 〜461万 | 〜546万 | 〜641万 | 〜774万 | 〜991万 | 991万〜 |
平均年収(万円) | 135.0 | 231.0 | 301.0 | 362.0 | 426.0 | 502.0 | 592.0 | 704.0 | 872.0 | 1348.0 |
消費支出(万円) | 132.8 | 201.9 | 241.4 | 261.2 | 284.5 | 318.9 | 343.7 | 380.7 | 436.4 | 534.2 |
消費性向(%) | 98.4 | 87.4 | 80.2 | 72.1 | 66.8 | 63.5 | 58.1 | 54.1 | 50.0 | 39.6 |
総理府統計局 家計調査年報(家計収支編)平成20年 総世帯
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/Xlsdl.do?sinfid=000002945646
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