★阿修羅♪ > アジア13 > 420.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
韓国次期首相/鄭雲燦氏指名に波紋/李政権の政策批判の人物 政策転換を指摘する声も
韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が3日に鄭雲燦(チョン・ウンチャン)前ソウル大総長を次期首相に指名したことが、波紋を広げています。鄭氏は李政権の経済政策を「金持ちの財産を増やすだけのイデオロギー」と批判してきた人物。首相指名の背景に関心が集まっています。
鄭氏は韓国の代表的なマクロ経済学者の一人。政府の役割を重視し福祉の充実を強調する「ケインズ主義左派」とされています。李大統領が野党ハンナラ党候補として当選した2007年の大統領選挙では、当時の与党・民主党が候補者に担ぎ出そうとしました。
韓国メディアによると、鄭氏は李政権の政策に厳しい言葉を浴びせてきました。
李大統領が推奨する大運河構想には、「運河をつくるお金があるなら、大学の授業料を減らせばいい」。米韓自由貿易協定(FTA)批准推進については、「万病に効く薬のように考えるのは誤り」。大企業の銀行所有容認には、「財閥が銀行を所有する瞬間、韓国経済は奈落の底に落ちる」。
財閥「現代グループ」の現代建設会長などを歴任した李大統領は「企業寄りの政策」を公言し、新自由主義政策との批判も受けてきました。しかし先月25日、李政権は大幅な税制改正案を発表。大企業と富裕層への増税で歳入増をめざす一方、低所得層への減税措置を拡大する方向を打ち出しました。
ソウル新聞(電子版)によると、経済学界からは「経済危機の中で李政権は、発足時とは異なり市場介入と庶民生活重視にシフトしつつあり、鄭氏との共通点ができている」「企業寄り政策を根本から変えることはできないだろう」など、さまざまな見方が出ています。
ハンナラ党最高委員の孔星鎮(コン・ソンジン)議員は現地メディアに、「経済への政府の関与を強調してきた鄭氏の起用で、中道・実用主義の理念が具体化されていくのではないか」と述べ、政策転換の可能性を指摘しています。(面川誠)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-09-07/2009090707_02_1.html