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01/30/2008
石油・軍需業界が史上最高益を更新の見込み
原油価格が1バレル100ドルを突破した2008年、石油メジャーはますます絶好調になるらしい。
CNNMoneyの報道によれば、2007年度エクソン・モービル社がまたしても米国企業史上最高益記録を更新する可能性があるという。
オッペンハイマー社資源アナリストのファデル・ゲイト氏は同CNN報道で語っている。「原油価格が1ドル上がるたびに、エクソン社の収益は四半期あたり1億2,500万ドル(約133億4,311万円)上昇するんです。」
エクソン社のこれまでの最高益記録は2006年度の395億ドル(約4兆2,180億4600万円)で、その際同社は1分あたりおよそ7万5,000ドル(約800万9,189円)稼いでいる計算になるという。
石油業界各社の収益はおおむね好調とみられ、業界3位のコノコ・フィリップス社は25%ほどの収益増が見込まれている。業界2位のシェブロン社も好調で、1株当たり利益は30%ほど上昇するとアナリストは予測する。
堅調な成長を続ける軍需、業界の未来は明るい?
石油業界だけでなく、軍需・防衛業界にも明るいニュースは続く。AP通信の1月24日付記事のタイトルは『大荒れの市況にあっても、防衛産業は安泰』。記事内容は以下のような感じだ:
世界市場が苦境に喘ぎ、米国経済に景気後退へぐらつきつつある中、米国内の巨大防衛企業にとって好景気は続いている。
防衛産業各社はここ数年記録的な収益を維持しているが、理由の大半は国防総省のイラク及びアフガニスタンでの武器費用の増大に依存している。一般消費者ではなく政府が最大の顧客なので、防衛産業は今後も景気動向に浮き沈みすることがないようだ。
「信用リスクとか、その類の問題から私達の業界はほど遠いのです。」ロッキード・マーチン社のブルース・タナーCFOは語る。「影響はないといった感じですね。」
(中略)
戦闘機を製造し、世界最大の防衛企業であるロッキード社は、2007年度第4四半期収益が10%上昇しており、2008年度は一株あたり10セントの利益を見込んでいる。船舶製造のノースロップ・グラマン社の2007年度第4四半期純益はほぼ横ばいだが、2008年度は収益増を見込んでいる。
陸軍用の装甲車から弾丸まで製造するゼネラル・ダイナミクス社は、2007年第4四半期に42%の収益急上昇を報告した。景気後退により企業各社の費用削減による需要減が見込まれていたプライベートジェット製造部門ですら、今のところ受注不足はみられないという。
不景気でも企業CEOがプライベートジェットをそう簡単に手放すわけではないようだ。さらに同記事では、軍需業界の明るい見通しを以下のように伝えている:
今年以降の軍事費用拠出は不透明だが、上院はすでに6,960億ドルの軍事費用拠出を承認しており、これにはイラク・アフガニスタン駐留費1,890億ドルが含まれている。ブッシュ大統領もこの拠出案に署名するとみられている。一部のアナリストは、新大統領の選出と、兵力削減の可能性により、今後長期的に防衛産業の売り上げが損なわれる可能性を警戒している。
ノースロップ社CEOロナルド・シュガー氏は、2009年度合衆国防衛予算も上昇すると期待しているという。シュガー氏によると、ノースロップ社の複数年兵器事業計画は、現在ホワイトハウスが依存している補足的予算の変更の影響を受けないという。
「わが社は引き続き基本予算に沿って均衡した成長を維持できるでしょう。」彼は言った。
“戦争特需”を維持する次期大統領は?
さて、ブッシュ政権がもたらした未曾有のビジネスチャンス時代も、2008年で終わろうとしている。絶好調の石油業界や軍需業界にとって、次期大統領に誰が選出されるのか、あるいは、誰を次期大統領に選出させるべきか、というのが目下の最重要テーマかもしれない。
2007年1月27日、フロリダ州ポークシティのタウンホールで開催された大統領候補者遊説で、共和党大統領候補ジョン・マケインは、軍人向け医療サービスの向上を約束しながら言った:
「皆さんに率直に言っておきます。我が国は今、厳しい戦争を戦っています。そう簡単に終わりそうもありません。それに、もうひとつ戦争が始まるでしょう。こんなことを言うのは残念だが、次の戦争はあるんです。どんな戦争であれ、我々は決して降伏することはない。現在でも、手当ての必要なPTSD患者が大勢出てますが、今後も大勢の傷病兵の手当てが必要になる。IED(簡易路上爆弾)の破裂による悲惨な負傷です。皆さん、大変厳しくなるのです。備えるべきことがたくさんあるんです。・・・」
1月29日のフロリダ州共和党大統領予備選で、ジョン・マケインは36%の得票率で勝利した。2位のミット・ロムニーは31%、この州に賭けていたルディ・ジュリアーニはわずか15%で、大統領選から撤退しマケイン候補推薦に動くとみられている。
民主党トップを争うヒラリーとオバマは、互いにきわめて幼稚な中傷合戦をエスカレートさせており、しかも両者ともにロビイストが絡む不正献金疑惑に事欠かない。2006年中間選挙で勝利した民主党は、2007年を通じて支持者の期待を裏切り続け、信頼を失いつつある。石油・軍需業界人の視点から見ると、ヒラリー、オバマ共にイランもしくはパキスタンへの軍事介入をちらつかせているが、“筋金入りの軍人”マケインの戦争公約に比較すると、なんとも心もとない。だいいちマケインには、民主党保守派の重鎮、リーバマン議員のバックアップがある。
2000年以来パッとしなかったジョン・マケインは、どういうわけか2008年に完全復活した。有権者にとって、すでに選択肢は限られている。共和党ライバルの“投資家”ミット・ロムニーは、夫婦揃って陰気な印象で好感度が低く、“アメリカ人らしくない”。非介入主義のリバタリアン候補ロン・ポールは、相変わらず変人扱いでメディアが取り上げようとしない。結局、ジョン・マケインが次の“戦争大統領”になる可能性はかなり高いといえるだろう。そしてマケイン自ら言うとおり、普通の米国民にとっては引き続き厳しい前途が待っている。