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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080124-00000005-yom-pol
航空テロは撃墜検討、洞爺湖サミットで政府
1月24日3時4分配信 読売新聞
政府は、7月7〜9日に開かれる北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で、ハイジャックされた航空機がサミット会場を標的にする航空テロを想定、警告に従わない場合には治安出動に基づいて航空機を撃墜することなど、事態対処について検討する方針を固めた。
防衛省筋が23日、明らかにした。2001年の9・11米同時テロの後、英独などサミット開催国は、会場周辺に空軍機や対空ミサイルを配備するなど最高レベルのテロ対策を講じており、日本も万全を期すことにしたものだ。
サミットを標的にした航空テロの防止について、国土交通・防衛・警察など関係省庁は、〈1〉サミット会場周辺に飛行禁止空域を設定〈2〉警察官を民間航空機に搭乗させるスカイマーシャルの強化〈3〉空港での手荷物検査の強化−−などの実施を決めている。だが、9・11テロのように民航機がハイジャックされ、重要施設に激突する大規模テロへの対応は、何も決まっていない。
防衛省・自衛隊では昨秋から、9・11テロで米国防総省に衝突したアメリカン航空77便を事例に研究を重ねてきた。具体的には、ハイジャックが確認された時点で、航空自衛隊のF15戦闘機が千歳基地(北海道)を緊急発進し、ハイジャック機に対し近傍の空港への着陸など警告を繰り返す。それに従わず、ハイジャック機が衝突1分前の地点まで到達した場合には、射撃命令を発して撃墜することが検討されている。
しかし、国内の空港を離陸した航空機がハイジャックされた場合、衝突するまで長く見積もっても30分しかない。あらかじめ自衛隊が行動するために手続きを決めておかなければ、テロを阻止することは極めて難しいというのが結論だ。
こうした事態に陥らないためには、ハイジャック機による大規模テロを、政府は、武力攻撃事態対処法の「有事以外の緊急事態」とし、事前に治安出動を前提とした緊急対処方針を作成、閣議決定する必要がある。さらに対処方針は、20日以内に国会の承認も受けなければならない。防衛省幹部は「あくまでも、政府が撃墜もやむを得ないと判断した場合に備え、現行法に基づいて何ができるのか、法的な問題点を中心に検討している」と説明する。
最終更新:1月24日9時11分