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ドゴール将軍 日本軍による米攻撃知っていた!? 1週間前警告…でも米は無視
1月22日8時0分配信 産経新聞
【パリ=山口昌子】第二次大戦中、フランスのレジスタンス組織を率い、のちに大統領を務めたドゴール将軍が、1941年12月の日本軍による真珠湾攻撃の1週間前、米国に日本の攻撃が近いことを警告。さらに米国への連帯を表明し、太平洋の仏領各地に対日戦に備えるよう指示していたことがわかった。
仏外務省がこのほど公表した第二次大戦中の機密文書を集めた「戦時における外交」によると、ドゴール将軍は真珠湾攻撃の1週間前の1941年12月1日、自ら率いるレジスタンス組織「自由フランス国民委員会」と太平洋の仏領との連名で、亡命先のロンドンから米国などに向けた宣言文を出した。
そのなかで、仏領インドシナなどが「日本軍の攻撃に不幸にもなすすべがなかった」ことを指摘し、「この条件下で、もし米国が巻き込まれた紛争が太平洋上や極東で勃発(ぼっぱつ)したら、国民委員会は、でき得る方法で協力する用意があることを保障する」と強調、米国との連帯を約束している。
また、「国民委員会は太平洋における代表たちに米国政府によって見込まれる空軍基地の使用を容易にするように指令をすでに与えた」と述べ、米軍が仏領の空軍基地をいつでも使用できるようにしたことを明らかにした。
真珠湾攻撃当日にも将軍は、連合国側のオーストラリアや仏領ポリネシアなどに電報を発信。「諸君は日本軍のあらゆる攻撃に対し、あらゆる方法で抵抗するだろう」と述べ、米国と共闘するようにげきを飛ばした。
しかし、米国はナチスの傀儡(かいらい)とされたビシー政権を当初、正当な政府として扱い、ドゴール将軍が率いたレジスタンス組織は無視していた。ルーズベルト米大統領(当時)が尊大な将軍を嫌っていたとされ、レジスタンスの指導者としてもジロー将軍を推したこともある。このため、同将軍の宣言文や電報も米政権には無視されたようだ。