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(回答先: Re: teて 投稿者 きすぐれ真一 日時 2009 年 4 月 25 日 12:04:15)
ども。
>日本は所得格差がきわめて小さい社会だということを確認しておきたい。
それくらいは把握済み以下略w
>実体経済に直接反映されるのは、小泉以前の政権の経済政策です
実体経済も関係するでしょうが、格差だけなら何年も前のことだけが原因ですべてが決まるとは思えません。
いちおう小泉政権の出来た2001年は無視した2006/2002の数値による線(橙色)を見ることが出来るようにしました。本当は小泉政権が初めて予算を組んだ2003年度(でしょ?)からの2006/2003の線も書いてもよかったようなもんですけど、ただ、こういうのは期間が短くなればなるほど他の例えば景気のよさとか何だとかに影響されやすいから判断はむつかしくなってくるしね。だからあまり短期間のデータでは判断は無理だろうということで、だから結局2006/2003は書かなかったわけです。
ところでこの4年は、有意な数字とすれば結構すごい気がする。グラフでも5年のよりも両端が高くなっているし。つまり、1年当たりにするとかなり大きな数字になって、例えば年収2000万円超の人数は年率7.4%で増加していることになる。当然ながら誤差は大きいでしょうし、所得が増えるのは2003年からの景気のよさと関係あるかも知れないけど、しかし景気がよいとは言っても低所得層も同時に増えているのだからある程度は有意と考えていいのじゃないかと思います。
そういえば小泉政権時の「骨太の方針」による毎年2200億円の社会保障費の削減で、特に所得の少ない老人の介護が大変なことになっているとケアマネージャーをやっている知人に聞いたんですが、これは毎年減額しているのだから、ここ1,2年の減額がそのまま同時に実態として現れたことになっている可能性も大だと思います。拙宅もかなりの影響は受けていますが、金持ちだったらほとんど関係ないんでしょうね。ひょっとしたら閾値を越えつつあるというのか相転移しつつあるというのか、その境目あたり?こわいよー。老人のいない家庭もまたあまり関係ないんでしょうけどね。
>上記データでは抽出されてませんが、基本的には90年代後半から既に国内における格差は相対的に増えてます。従って、01年に登場した「小泉」にこだわっても仕方ありません。
もちろん一億総中流と言われた時代からみれば、90年代後半からどころか中曽根首相の小さな政府に始まる流れで、ずーっと格差は広がってきているんだと思います。それくらいは把握済みというか、調べてないのでわからんけど、たぶん間違いない。途中にバブルがあるのでそれがどうなってるかもわからんけどね。とにかくそれでも格差は少ないといわれてきました。
で、小泉政権下で従来よりも一挙に格差が広がったんじゃないのかという意見があり、城氏のように否定する人もいるしで、実際にはどうだったんだろうと調べてみたわけ。
その結果、前の5年とくらべて有意な差は出ているとは思います。
しかしこのジニ係数のグラフ
http://www.asyura2.com/bigdata/up1/source/8711.png">
赤線の角度に勝手にだまされていたのだが、よく見ると赤の菱型は2002年から2005年までごくわずか増えているだけ。
社会保障などで「有意な差」はかなり吸収していた?
よくわからん。
(それにつけても今読むと、このグラフの左上に書いてある説明がさっぱり意味不明。いかにろくすっぽ見ずに投稿文の中に押し込んだかよくわかる。「線形回帰」ってwikipediaを見たけど、即、あきらめたw そもそもこんなわけわからんジニ係数って信用できるのか!と頭の悪さを棚に上げて八つ当たりしてどうする)
>70年代安保の時代なら、そういう「大企業=悪 労働者=正義」という共産党的二項図式に納得した人もいたでしょうが
「大企業=悪 労働者=正義」という図式を掲げてはいませんよ。小生の価値観ではそういうのは正義とか悪とかを分ける基準にはならないんで。もっとあさっての方を向いてます。ここは「「明確には分かれていない」わけではないでしょ?」という意味で書きました。それ以上でもそれ以下でもなし。
とはいうものの、大企業の役員は・・・。従業員にまわす分は減りっぱなし。これが100億円以上の資本金の企業になるとどうなるんだろうか。この資料の分類は10億円以上が最高なのでわからないけど。資本金の少ない企業はこれほど一方的に従業員を虐待してないです。そのうち機会があればグラフをどこかにと考えていますが。
http://www.asyura2.com/bigdata/up1/source/8717.gif">
法人企業統計調査
http://www.mof.go.jp/1c002.htm
メザシの土光さんが泣くでよ。
──以下、上のグラフの注釈──
2006年で役員給与・賞与が減っているのは、
もうひとつの隠れた大企業減税 【Republic of MJ 】 Oct 17, 2007
http://www.asyura2.com/08/hasan60/msg/715.html
にあるように、この年から役員賞与が利益扱いから費用扱いに変更されて金額が“0”になっているからであり、実際には賞与は当期純利益・配当金・社内留保(内部留保)と同じ傾向の曲線で増えているはずであるし、給与・賞与の合計も2005年よりは多い額になっているはずである。
なお、役員賞与が利益扱いになっていたころは、当期純利益=配当金+役員賞与+社内留保だったそうである。儲けは株主と役員と会社で山分けするという意味。
──注釈終わり──
>雇う側が「正社員」か「非正社員」かの判断で前者を選択「せざるをえない」労働法制に不備がある
そうなんですか。知らなかった。労働法制なんて考えたこともないから。
>「格差拡大は常識として、そこで公正な競争がされてるか、されていないか」
格差拡大が常識ならそのうちジニ係数は1になってしまうから、「格差があるのは常識として」でいいですね。
>日本は、加藤紘一の言う通り「世界でもっとも成功した社会主義国家」ですから
たかが小泉の5年10年で格差が他国以上に広がることは考えられません。
格差が拡大したかどうかの話をしています。他国は関係なく。それと経世会とか何とかはチンプンカンプン。それに、特異なら悪いとは全然思わんし。むしろほめ言葉にしか聞こえん。すまん。
>真に重要なのは「格差が拡大したか否か」ではなく「格差拡大は常識として、そこで公正な競争がされてるか、されていないか」です。
前のお答えと同じで格差が拡大したかどうかの話をしているだけ、といってしまえばミもフタもないので、公正についての話。
格差が大きかったら公正といっても何を以て公正というのかという問題が出てきます。大金持ちならいろんな場面で失敗が許されることが多いだろうし、なにしろお金時間人脈その他いろんな資源を豊富に持っている場合が多いだろうから余裕ですね。ところが貧乏人というのはそういう余裕がないので、一発勝負しか出来ないことも多い。ともかく公正という言葉の定義がムツカシイと思いますよ。相撲みたいに無差別級でやればそれは公正な競争だろうけど、体重200kg(金持ち)と50kg(ビンボー人)の試合ならたいがい一発でオシマイだろうし(体重という資源をたっぷり持っているから)、ボクシングみたいに体重別に細かく分けるのもまた公正と言えるだろうし。
金持ちが何らあくどいことをやってるつもりはないのに、貧乏人から見ればとんでもないキタナイことをやってやがる、と見えることもあるでしょうし、条件を変えれば金持ちが「逆差別だー」と文句を言うこともあるでしょう。
それ以前に、貧乏人は現状のままではいつまでも貧乏なので勝負に出たいけど、金持ちは「金持ちケンカせず」で、初めから勝負しないかもしれん。それでも余裕だからね。「競争?勝手にしてれば?」ですます。これなら競争自体がありえない。そういう問題も出てくるでしょうね。
というように、「公正な競争?何それ?」とされる可能性もあるので注意いたしましょう。