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以下は「しんぶん赤旗・日曜版」2008年8月3日号から直接貼り付け。
アメリカ、日本の軍需産業と自民、民主、公明の防衛族議員とをつなぐ“フィクサー”がついに逮捕―。日米平和・文化交流協会専務理事の秋山直紀容疑者が東京地検特捜部に脱税容疑で逮捕され、授査の行方に注目が集まっています。同容疑者ともっとも近い関係だった久間章生元防衛相はじめ、政界に捜査が及ぶのか―。新疑惑も浮上してきました。取材班
「私と秋山君は一心同体だ」。久閣議貝は雑誌のインタビューで、秋山容疑者との関係についてこう語っています。 編集部はこれまで久間議員と秋山容疑者の“深い”関係を相次いでスクープしてきました。 ―贈賄罪で起訴された軍需商社・山田洋行の元専務が、すっぽん料亭で当時の防衛庁長官だった久間議員を接待。秋山容疑者も同席した。 ―山田洋行は米軍需企業、GE(ゼネラル・エレクトリック)社の代理店権維持のため、秋山容疑者、久間議員を通じて米国元国防幹部に働きかける依頼をした。久間議員の協力を記した山田洋行のメールも入手した。 そして今回、また新たな疑惑が―。 手元に2006年秋ごろに作成された山田洋行の「今後の事案」と記されたマル秘の社内文書があります。東京地検特捜部も入手しています。 この文書には、「M Ship(米国の新開発高速艇)代理権」と記されていました。 「M Ship」(M社)は米軍需企業の名前。同社が開発した高速艇は、高速で小回りが利き、レーダーにも捕そくされにくいとされ、米海軍も一部導入しています。山田洋行は、この高速艇の代理店権獲得を目指しました。 山田洋行元幹部は証言します。 「久間議員が、山田洋行の関係者、秋山容疑者とM社の幹部に会い、高速艇の代理店として山田洋行を売り込むのに協力したと聞いている」 別の山田洋行元幹部も「社内で役員が、秋山容疑者に頼んで高速艇の代理店権をとったといっていた」と語ります。 山田洋行が高速艇の代理店権獲得に向け、久間議員と秋山容疑者に頼った、というのです。 実際、山田洋行は高速艇の代理店権を取り、防衛省に売り込みをしていました。 編集部の取材に久間議員は重大な事実を告白しました。「『面白い乗り物があります』と秋山君がセッティングして、米海軍の基地内で高速艇に試乗した。基地までは山田洋行の関係者が運転してくれた」と認めたのです。その一方、「行ったのは防衛庁長官就任前で、山田洋行に肩入れするような発言はしていない」と弁明しますが、行動を共にすること自体が疑惑を深めます。 M社は、久間議員が山田洋行の担当者と06年8月に同社を訪問したことを認めています。 久間議員はどう動いたのか、防衛庁長官、防衛相時代に“肩入れ”はなかったのか―。国会での証人喚問や特捜部の捜査での解明が求められます。 フィクサー秋山ついに逮捕 秋山容疑者とはどのような人物なのか―。日米平和・文化交流協会の理事でもあった石破茂防衛相は秋山容疑者の逮捕翌日の7月25日、記者会見でこうのべました。 ――米国の兵器や防衛構想を「与野党の議員につなぐ役割」だった。 一方、秋山容疑者が専務理事である日米平和・文化交流協会には、日米の軍需企業など22社が名を連ねていました。三菱重工、川崎重工、グラマン、ロッキード、GE…。これらが06年6月から07年5月までに同協会に払った会費は、約8540万円にのぽります。 「議員協議会が主催したのが日米安全保障戦略会議だ。これは秋山容疑者が軍需企業と防衛族議員をつなぐ場だった」 同会議に出席したことのある軍需商社の元幹部は指摘します。 戦略会議は03年から始まり、日米で年各1回開催。会議には日本の防衛族議員、米国の元国防幹部、日米の軍需企業が参加していました。 ミサイル防衛導入に狙いを 先の商社元幹部は戦略会議の狙いについて解説します。 「戦略会議が重視したのは、総額1兆円ともいわれるミサイル防衛だ。秋山容疑者は日米の軍需企業と防衛族議員を巻き込みミサイル防衛導入の流れをつくった。企業からすれば秋山容疑者についていけばカネになる」 癒着の構図が浮かび上がってきます。
(上)久間元防衛相 (下)M Ship社の高速艇(同社のホームページより)
軍需産業と政治家のパイプ役
秋山容疑者は「安全保障議員協議会」の事務局長でした。同協議会には久間議員、石破防衛相、額賀福志郎財務相、前原誠司民主党副代表、公明党の赤松正雄衆院議員ら与野党の防衛族議員が参加していました。