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Re: テスト
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投稿者 gataro 日時 2008 年 8 月 30 日 20:04:46: KbIx4LOvH6Ccw
 

(回答先: Re: テスト 投稿者 gataro 日時 2008 年 8 月 30 日 17:31:46)

大阪府立大学社会福祉学部図書館に「長尾文庫」というものがある。そこには数々の貴重な労働運動史資料が収められている。そのホームページに「文庫」が図書館に資料として収められた経緯が次のように記されている。

以下は http://www.lib.osakafu-u.ac.jp/gakubu/human/domen.html から転載。

「長尾文庫」について   −長尾桃郎氏収集の労働運動史資料−

 堂面秋芳

 戦後、労働運動史の研究は、労働運動そのものの急激な発展の潮流と、そのもとでの実践的要求もあって目覚ましい隆盛をみたが、それは研究の自由だけでなく、その土台としての実証的資料の発掘とその利用に負うところが大であった。
 ここにあげた「長尾文庫」も、兵庫県労動運動史編さん(昭30〜)に際し、当時、全日本海員組合で機関誌編集に携わっておられた長尾桃郎氏所蔵の各方面にわたるコレクションのうちの社会運動・労動運動の文書を拝借できたことを機会に、それ以外の所蔵文書若干を追加し、本大学にお譲りいただいた資料につき、氏の厚意と貢献を感謝し銘記するため、かく名づけたものである。「長尾文庫」の内容は、大正末期〜昭和前期(10年頃)にわたる社会・労働の両運動に関する文献、調査報告、新聞スクラップ、労働関係通信、無産政党・労働組合などの機関紙及びビラその他の印刷物など合計2,000点(大型ロッカー約2基に達し、ことに関西地方に関する資料が多く、その点で今後の実証的研究を深めるうえで役立つことであろう。

 戦後、労働運動史の研究は、労働運動そのものの急激な発展の潮流と、そのもとでの実践的要求もあって目覚ましい隆盛をみたが、それは研究の自由だけでなく、その土台としての実証的資料の発掘とその利用に負うところが大であった。
 ここにあげた「長尾文庫」も、兵庫県労動運動史編さん(昭30〜)に際し、当時、全日本海員組合で機関誌編集に携わっておられた長尾桃郎氏所蔵の各方面にわたるコレクションのうちの社会運動・労動運動の文書を拝借できたことを機会に、それ以外の所蔵文書若干を追加し、本大学にお譲りいただいた資料につき、氏の厚意と貢献を感謝し銘記するため、かく名づけたものである。「長尾文庫」の内容は、大正末期〜昭和前期(10年頃)にわたる社会・労働の両運動に関する文献、調査報告、新聞スクラップ、労働関係通信、無産政党・労働組合などの機関紙及びビラその他の印刷物など合計2,000点(大型ロッカー約2基に達し、ことに関西地方に関する資料が多く、その点で今後の実証的研究を深めるうえで役立つことであろう。

(以下略)

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「長尾文庫」にどんな資料が含まれているかは、その「サイトマップ」を参照すれば一目で分かる。

一例として、小林多喜二がプロレタリア文学運動で盛んに活躍していた頃のものを貼り付けておこう。「文庫」にいくつか「救援ニュース」が収録されているが、そのうちの一つ。1931年4月1日付けで、赤救京都(*「赤色救援会」を略して「赤救」という)が発行したものである。

映画「母(かあ)べえ」を観た人は、「父(とお)べえ」が逮捕された時に訪ねてきた教え子、浅野忠信が演じていた若者は、救援組織から派遣されて来たのではないかと思い当たるであろう。差し入れの原則をきちんと吉永小百合演ずる「母(かあ)べえ」に伝えていたから。


http://www.lib.osakafu-u.ac.jp/gakubu/human/nagao_c5/c0422.html



http://www.lib.osakafu-u.ac.jp/gakubu/human/nagao_c5/c0422b.html


一面を解説する。まず時代背景から。

<時代背景>

1925年4月に弾圧立法の「治安維持法」が公布される。1928年3月15日に共産党員らを検挙した3・15事件。翌1929年3月に治安維持法改悪に反対した山本宣治代議士が暗殺される。そして4月16日に3・15事件に続いて4・16事件、多数の共産党員らが検挙される。多喜二が「蟹工船」を書いたのは1929年。こうした弾圧の嵐の中、「解放運動犠牲者救援会」(後に「赤色救援会」)が結成され、弾圧犠牲者の救援活動を始めた。

<公判闘争>

「救援会」は犠牲者への差し入れや公判傍聴などの支援活動を行った。支援活動の内容を伝えるのが「救援ニュース」である。当時は警察の検閲があったので合法性を保つには××(伏せ字)を使う。当然ながら「蟹工船」も読者に届けるために××だらけで出版された。今日伏せ字なしの「蟹工船」が読めるのは、多喜二の同志であった手塚英孝氏の努力に負う。

被告や家族を励ますための「犠牲者慰安茶話会」も計画されたが、警察が許さなかった等も説明している。

2面に移ると、差し入れなど支援活動の内容が載せてある。

<差し入れなど支援活動>

「一銭でも二銭でもどんどん送れ!」被告が元気に裁判闘争がたたかえるよう卵や牛乳を差し入れるためのカンパである。また獄中の同志のために「京都赤救」は300冊の書籍を集め「京都赤救文庫」として33人の同志に差し入れている。

犠牲者を勇気づけるための手紙運動の大切さが強調され、「激励の手紙の雨を売らせろ」と訴えている。

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こうした当時の厳しい弾圧下でのたたかいを読むと、小林多喜二が「蟹工船」を書くために払った苦労が偲ばれる。澤地さんがこう言うのもうなずける。 ⇒

多喜二が可哀そう−作家・77歳・澤地久枝さん【毎日新聞】


 

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