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(回答先: 【揺らぐ文民統制】<1>幹部教育 『現場任せ』 残す疑念(東京新聞) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 12 月 09 日 12:29:42)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/bunmin/list/CK2008120902000111.html
【揺らぐ文民統制】
<2>政治不信 増える任務『余力なし』
2008年12月9日
「乗艦不適の隊員が、えーっと、千二百人います」。今年十月、広島県の海上自衛隊江田島基地。特殊部隊「特別警備隊」養成課程の格闘訓練で隊員が死亡した事故をめぐり、視察に訪れた社民党調査団は、海自幹部の説明に絶句した。
海自の三分の一にあたる約一万五千人が艦艇職種、いわゆる船乗りだ。うち一割近い隊員が主に精神面の問題から、地上勤務に就いているというのだ。
無理に船に乗せると、どうなるか。海上幕僚監部で聞いた。「うつ病などになる。間違いなく悪くなる」と幹部は率直に明かした。視察した阿部知子衆院議員は「実態のひどさに驚いた。隊員の精神面を支える仕組みが必要だ」と話す。
今年二月、イージス護衛艦「あたご」と漁船の衝突事故直後、海自は全国から指揮官を集め、緊急会合を開いた。そこで寄せられたのは「任務と兵員のバランスがとれていない」「余力がまったくない」という切実な訴えだった。
以前、海自はソ連の侵攻に備えた艦隊防衛訓練だけでよかった。冷戦後、多様な任務が求められ、インド洋の洋上補給などの海外活動、邦人輸送、不審船対処、船舶検査の訓練も必要になった。
ゆとりが消え、人間関係もぎくしゃくした。乗艦できない“幽霊隊員”は増え続ける。
今年三月、北海道の〓知安町。陸自の縮小を意味する「師団の旅団化」に伴い、二つの部隊を一つにして対舟艇(しゅうてい)対戦車隊が新規編成された。敵を迎撃する部隊で、編成完結式では突撃ラッパを吹き鳴らし、全員で勝ちどきを上げた。
だが、部隊に配備された自走式ミサイルの「96式多目的誘導弾システム」は、必要数の半数だけ。新品は少なく、大半は他県の部隊で使った中古品だ。
残り半分は今後導入を図るが、陸自幹部は「三年かけてもそろわないかもしれない。肝心の武器がない。故障しても修理費がない」と驚くべき話をする。
防衛費は四兆七千億円あるが、八割は隊員の給料や武器のつけ払い経費に消え、台所は火の車というのだ。組織改編に伴い、約一千人の隊員が北海道から消えるが、来年度行われる「防衛計画の大綱」見直しでは、陸自のさらなる縮小が確実視される。
「日本として貢献が必要だ」。自民、民主など超党派でつくる「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」は先月、ソマリア沖の海賊対策に護衛艦を派遣する特別措置法案作成を決定した。
海自幹部は言った。「海賊対策は海上保安庁の仕事では? これ以上、新しい任務は無理。護衛艦を貸すから自由に使ってほしい」
政治家は自衛隊の実情を知っているのか。自衛隊という武装集団の中に政治への不信感が募る。
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