★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK56 > 585.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 立花隆さんの「メディア ソシオ-ポリティクス」の海外アーカイブを阿修羅のスレッドでまとめて保存してくれないかと、。 投稿者 ROMが好き 日時 2008 年 12 月 05 日 18:06:37)
第31回 アピアランスで給与も差別! アメリカ社会を蝕む肥満病 (2005/07/22)
http://web.archive.org/web/20051215155410/nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050722_himan/
2005年7月22日
先日の「USA TODAY」紙に「見かけの良さと悪さがいかに給料に影響するか」という、ちょっと面白い記事が出ていた。
サンフランシスコの20代の女性が、ジャズ体操のインストラクターになろうとして、面接試験を受けたところ、見かけ上インストラクターにふさわしくない(太りすぎ。体重240ポンド)ことを理由に落とされた。
そこで、サンフランシスコ市の条例に、「体重と身長を理由とする差別を禁止する」という一項があるので、市当局に不服申し立てをしたところ、会社側が非を認めて、彼女をあらためて採用することにしたというのが記事の書き出しである。
肥満の人があふれかえる病的社会アメリカ
……………………………………………………………………
その女性、ジェニファーさんがジャズ体操教室で教えているところの写真が出ているが、これがすごい。ほとんどプロレスラーと見まごうばかりで、生徒たちの3倍ぐらいの大きさである。
これは採用試験で落とされても仕方あるまいと思われるほどの太りぶりである。写真を示さないとわかるまいが、体重もさることながら、腹まわり、腰まわりがすごい。彼女、巨乳の持主で胸まわりも大きいが、それより腹まわりは1.5倍は大きいのではないかと思われる大きさである。
アメリカは、驚くほど太りすぎの女性が多い。ジェニファーさんクラスの体型の人は、ちょっと街を歩けばすぐにお目にかかることができる。先日は一日、クリーブランド・クリニックで取材していたので、特に沢山の太りすぎの女性(男性も)にお目にかかった。
ジェニファーさんは太っていても、健康美に満ちあふれた印象なので、彼女が不服申し立てをした気持ちがわかるが、病院の廊下に次々にあらわれる太りすぎの女性(男性)たちは、病的に太りすぎており、これでは何らかの内科的疾患を併発していても不思議ではないと思われる人々だ。
アメリカでは、病院の廊下でなくても、街中のいたるところに、そのように病的に太っている、「小錦クラス」の人々がいる。
この現象は明らかに「食べすぎ」社会である。街のレストランでも、ハンバーガーショップでも、「並」のポーションが、日本の2倍はある。それに街でも、ホテルでも、大学や職場の食堂でもビュッフェ・スタイルの「食べ放題」システムが、朝食からランチ、ディナーまであるが、見ていると、みんな「そんなに食べていいのか」といいたくなるほど、山盛り、テンコ盛りにして、サラダドレッシングなども、ジャブジャブかけている。
これでは、街中が“デブ”であふれかえっても不思議ではない。
next:“美人”や“イケメン”のほうが高所得者に…
http://web.archive.org/web/20051215155410/http://nikkeibp.jp/style/biz/topic/tachibana/media/050722_himan/index1.html
“美人”や“イケメン”のほうが高所得者に
……………………………………………………………………
「USA TODAY」紙によると、アメリカ社会では、「見かけ(アピアランス)の良さ悪さ」による給与差別が各種調査から明らかに認められるそうで、コムサイク社の労働者1000人の調査では、男性の場合、平均年収が2万5480ドルなのに、“イケメン”の男性は、平均年収2万6880ドルで、見かけが“ナミ以下 ”の男性は、2万2880ドルしかなかったという。
女性の場合は、“美人”が平均2万6580ドルで、“ナミ以下”は2万3480ドルで明らかに、“美人プレミアム”“イケメン・プレミアム”がついているのがわかるという。
また、この調査では“太りすぎ”と労働意欲の相関関係も調べられており、最高の労働意欲の持主は、標準体重層ではその層の12%、低体重では25%いるのに対して、“太りすぎ”層では、8%、“とても太りすぎ”層では11%しかいない。
「USA TODAY」紙では、この詳細データがきれいな棒グラフで一見してわかるように示されているが、それを見ると、ここに示した数字以上に、太りすぎと労働意欲の減少化傾向がはっきりわかる。
なるほど、これで、アメリカ社会がひどい、“太りすぎ”恐怖症現象におちいっている社会心理状況の背景がわかる。いまやテレビコマーシャルでいちばん目立つのは、ダイエット関連商品か、運動器具体操によるシェイプアップ関連だ。
立花 隆
評論家・ジャーナリスト。1940年5月28日長崎生まれ。1964年東大仏文科卒業。同年、文藝春秋社入社。1966年文藝春秋社退社、東大哲学科入学。フリーライターとして活動開始。1995-1998年東大先端研客員教授。1996-1998年東大教養学部非常勤講師。2005年10月から東大大学院総合文化研究科科学技術インタープリター養成プログラム特任教授。
著書は、「文明の逆説」「脳を鍛える」「宇宙からの帰還」「東大生はバカになったか」「脳死」「シベリア鎮魂歌―香月泰男の世界」「サル学の現在」「臨死体験」「田中角栄研究」「日本共産党研究」「思索紀行」ほか多数。講談社ノンフィクション賞、菊池寛賞、司馬遼太郎賞など受賞。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK56掲示板
フォローアップ: