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田母神論文について一言でいえば、確かに日本は、そそのかされて深みに嵌った面がある。しかし、だからと言って「殴りこみをかけておきながら、殴られた側からの視点を欠いて、殴った方が濡れ衣だった」という言説は、この国の防衛を担うトップとしてお粗末と言うほかない。
日本はあらゆるところで偽装問題が発生している。
年金偽装、偽装請負、偽装派遣、農薬偽装、食品偽装、汚染米偽装・・・アパグループと言えば、偽装問題の原点「耐震偽装」となった顰蹙を買った企業グループである。今回の田母神論文は、戦争まで「濡れ衣偽装する」とは、日本人も「落ちるところまで落ちた」の感は否めない。
アパグループは、「耐震偽装」問題、アパホテル社長元谷芙美子(黒い涙?で有名になったおばさん)、ヒューザ小嶋社長、安晋会(安倍晋三の後援会)、などが思い出される。どうみても好印象はない。
同懸賞論文の審査委員長が渡部昇一氏ならば、田母神論文は渡部氏好みであり、趣味?が一致しているので、さもありなんと納得できる。
昔(と言っても10年くらい前まで)は彼の本を、むさぼるように読んだ。しかし、段々嫌気がさして逆に反撥するようになった。
私の見方が間違いなければ、彼は薄汚い『親米保守』です。ブッシュがイラク攻撃開始のころ、大量破壊兵器が出てきたわけでもないのに、あることを前提としてアメリカのイラク攻撃を支持し、小泉首相(当時)の自衛隊派遣を是認した。
今ではブッシュ政権の主要な閣僚クラスにあたる人物さえも、次々とブッシュのもとを離れている、アメリカ国民の支持率も史上最悪とまで言われている。渡部氏の、「ブッシュのイラク攻撃を支持、自衛隊派遣是認」は、完全に理論破綻している。自分の言葉に全く責任を持たない男、彼はそれをごまかしながら生きている。
田母神論文は、東京裁判について、次のように述べている。
””東京裁判はあの戦争の責任を全て日本に押し付けようとしたものである。そしてそのマインドコントロールは戦後63 年を経てもなお日本人を惑わせている。・・・””
東京裁判についての彼の主張は、決して目新しいものではない。かく言う私も同様の見解である。
東京裁判を主導したのは、言うまでもなく、米国である。
田母神氏は、この国の防衛を担うトップの一人である。ならばせめて東京裁判の無効性を主張する前に、彼らが東京裁判で、日本のリーダーをA級戦犯として責任を問い、裁いた「平和の罪」が一体何だったのかくらいは理解できるだろう。
ブッシュは、かっての米国が日本のリーダーの責任を問うた以上の「罪」をイラク戦争で犯しているではないか。それを不問にしてアメリカの言うことに唯々諾々として従っているこの国の現実に思いを致さないほど、彼の知性は幼稚なのだろうか。
さらに言わしてもらうなら、先の戦争で「鬼畜米英」を徹底的に叩き込まれて戦場に送り出され死んでいった兵士たちは、その鬼畜米国の言いなりになっている「今の日本の現実」をみて、「やはり俺たちは犬死だった」と叫んでいるに違いない。
怨霊を鎮魂しないかぎり、必ずこれからの日本国に大きな災いをもたらすことだろう。
先の大戦の最大の教訓は、「軍隊は海外に派遣してはならない」ということである。そうすれば戦争に巻き込まれることもない。その教訓を生かすことこそが、我々後の世代に課せられた責務である。
野蛮国アメリカにしどけなく、同調して集団的自衛権にまで足を踏み入れてはならないことを祈らざるを得ない。
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