★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK55 > 344.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/scope/CK2008102602000102.html
政治ここが知りたい 海賊対策に海自艦派遣 現行法では活動に制約
2008年10月26日 紙面から
日本のタンカーも襲撃を受けるなど、東アフリカ・ソマリア沖のインド洋で頻発する海賊被害に対応するため、政府内で、海上自衛隊の艦船を護衛などに活用する案が検討されている。なぜ、こんな話が出てきたのか。そして実現可能性は−。 (清水孝幸)
問 海自艦活用案が浮上した経過は。
答 きっかけは、十七日の衆院テロ防止特別委員会。民主党が提案し、麻生首相が「すごくいいことだ」と応じたことで、一気に検討課題になった。
問 なぜこんなやりとりが出てきたのか。
答 民主党は、インド洋での給油活動を継続する新テロ対策特措法改正案に反対している。しかし、単に活動をやめるのでは政権担当能力を疑われる。海賊対策で新たな国際貢献策を打ち出すことで、批判をかわそうという狙いがある。
首相も、海自による従来の給油活動は、日本のタンカーを海賊から守るのに役立っていると言ってきた。海自艦によるタンカー護衛は自民党幹事長当時、自ら提唱したことでもあり「渡りに船」となった。
問 どんな活動が想定されるの。
答 海自の護衛艦を問題の海域に派遣し、商船を護衛すること。哨戒機P3Cによる洋上監視も考えられる。
問 憲法やその他の法律との関係は。
答 海自艦が公海上で日本の船舶の護衛に当たるのは、自衛隊法の海上警備行動の発令により可能。ただ、浜田靖一防衛相は「一義的には海上保安庁の責務だ」などと、現行法での派遣に慎重だ。
問 何が問題か。
答 海賊が犯罪集団でなく、反政府勢力などだった場合、攻撃に応戦すれば憲法で禁じる「武力行使」に抵触しかねない。現行法では、外国船が攻撃されても現場に駆けつけて応戦することができない。活動はかなり制限され、今の憲法解釈や法律の下では現実的に護衛活動は困難との見方が強い。
問 新法を作れば問題は解決する?
答 それはそうだが、防衛や外務、国土交通、法務、内閣など関係府省が多く、法制化の作業にはかなり時間がかかる。仮に法案ができても、衆院解散前には落ち着いた審議もできず、成立する見込みはない。実際、民主党の直嶋正行政調会長は「衆院選後、正統な政府ができた上で議論すべきだ」と自民党との政策協議を拒否した。首相の指示を受け、自民党はプロジェクトチームの設置を決めたが、急ピッチで論議が進むような状況ではない。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK55掲示板
フォローアップ: