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2008年10月25日
誤りを認めたグリーンスパンとグリーンスパンを誤らせた米下院公聴会
このところ経済関係の報道は世界金融危機一色だ。
それほど深刻な事態ということだ。
しかし、その危機は突然起きたものではない。もとをたどればレーガン時代の新自由主義、いわゆるサプライサイドの経済政策から端を発していた。
そして、ブッシュ大統領の8年間の富裕層に優しい保守主義こそ今日の金融危機への行き着く先であった。
皆が漠然とした不安を感じならが、儲けに乗り遅れまいと走ったのだ。
そんな中で、その流れに逆らう言説を言う事は勇気のいる事だ。
たとえ警告を発しても異端視されるのがオチだ。
今の金融危機は皆がもたらしたものだ。
それに、危機が現実となった今となっては、その対策を考える事が最優先さるべきだろう。
責任者は誰だ、そいつを罰しろ、と叫んでみたところで虚しい。
それはその通りである。
しかし、同時に、真の再生の為には、何が誤りだったのか、その責任の所在を明らかにすることはやはり重要であろう。
23日の米下院公聴会で、もの凄いやり取りがあった。24日の産経と朝日が詳しく報じている。
ワックスマン委員長(民主党)が、18年半という史上最長の任期をつとめたグリーンスパン前FRB議長に対し、「金融市場の規制緩和の支持でもっとも影響力があったあなたは、間違っていたのか」と容赦ない質問を浴びせた。確答をさけるグリーンスパンに、最後は「イエスかノーか」と詰め寄った。
そしてグリーンスパンはついに次のように自らの誤りを認めたのだ。
「金融機関が自己利益を追求すれば、株主を最大限に守ることになると考えていた。私は過ちを犯した」
グリーンスパン一人の責任にするのは酷だろう。
大統領選挙を控え彼がスケープゴートにされたという側面もあるかもしれない。
しかし、やはり彼は最大の責任者の一人であることは間違いない。
それにしても、と思う。
金融政策のマエストロ(巨匠)と異名をとった米経済界の重鎮が、その老体を前にして、それまでの名誉をかなぐりすて、ここまで潔く自らの誤りを認めるとは。
その一方で、その重鎮をここまで追い詰めることのできる米国議会の公聴会と、つねに追及不足、消化不足のわが国の国会質疑の、彼我の違いの大きさはどうか。
今からでも遅くない。国会は小泉5年半の経済政策の責任を国民の前で徹底的に検証すべきではないのか。
野党が政権交代を本気で求めるのなら、この金融危機を前にして、今日の日本の経済困窮をもたらした小泉改革の徹底検証こそ、最強かつ最善の選挙対策に違いない。
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