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http://mainichi.jp/area/saitama/news/20080911ddlk11010234000c.html
ニュース追跡:県内の裁判員裁判、多い制度反対派 弁護士確保に壁 /埼玉
来年5月21日に迫る裁判員制度。法曹界は市民向けのPRに力を入れ、11月には裁判員候補者への通知が始まるなど、準備は着々と進んでいる。ところが、裁判員制度のスムーズな運営に不可欠な弁護士の確保が、県内では現在のところ目標に遠く及ばないという。背景には、裁判員制度で従来と違う弁護活動が求められることや、制度そのものに反対する弁護士が少なくないことがある。【飼手勇介】
法律の総合案内窓口として国が設置する「法テラス埼玉」の山本宜成(たかなり)副所長によると、県内の裁判員裁判は年間約170件に達すると試算される。一方で、裁判員裁判で弁護人を務める国選弁護人の登録希望者数は49人(2日現在)にとどまっている。裁判員裁判は、公判前整理手続きや連日開廷に対応するため、1事件に複数の弁護人が選任されることを考慮すると、登録弁護士は150人以上いることが望ましいという。
埼玉弁護士会裁判員制度委員会は、米国の弁護士を招いて日弁連が行った講習に参加した弁護士など10人が中心になり、9月中に熊谷、川越、越谷の弁護士会3支部で説明会を開き、登録を呼びかける方針だ。
鍜治伸明副委員長は「各弁護士に個別にお願いして理解を求めていく。人数が増えるほど弁護人1人ずつの負担は軽くなる。今は様子見している弁護士たちも参加してくれるようになるだろう」と話す。
◇ ◇
埼玉弁護士会は、裁判員制度の是非を巡って意見が二分されている。
埼玉弁護士会の前会長、小川修弁護士は、裁判員制度に反対の立場だった。2月の会長選には、小川氏と同じく反対派の山本政道弁護士が立候補したが、11票差で落選し、賛成派の海老原夕美弁護士が会長に就任した。同月の臨時総会で、制度の廃止もしくは延期を求める決議は144対189で否決されたが、反対派の割合は全国的にも目立って高い方だ。
鍜治副委員長は「弁護側の準備の遅れで被告人が不利益を被る事態は避けたい」と話し、「有罪率99%以上の刑事裁判に慣れた裁判官だけでなく、先入観のない市民が参加することは司法にとって新しい風となる」と裁判員制度の意義を語る。
一方、制度に反対する埼玉弁護士会の立石雅彦副会長は、「裁判員制度は、裁判官の意見が通りやすいように裁判員として参加する市民の数が抑えられるなど、裁判員がお飾りになるように多くの仕掛けがされている」と指摘。「今まで以上に冤罪(えんざい)を生む危険性が高い。これからも講演会や市民集会で、廃止に向け世論に訴えかけていく」と話している。
07年12月に発足した「裁判員制度はいらない!埼玉」事務局の堀口邦子さん(62)は「法律の素人が人を裁くことに怖さを感じる。制度が持つ問題点を市民がしっかり認識することが重要」と言い、街頭でビラを配るなどして反対運動を展開する予定だ。
◇冤罪増える可能性−−立石雅彦・埼玉弁護士会副会長の話
裁判員制度は、フランスの制度をまねているが、参考とすべき点が全く取り入れられず、むしろ国民の司法参加の意義を恣意(しい)的に失わせている。
フランスはナチスの支配下にあった1941年に、市民だけで有罪か無罪かを決める陪審制から、有罪を増やして治安を維持するため、市民(参審員)6人、裁判官3人とする参審制を制度化した。しかし、その後は参審員の意見がもっと反映されるように参審員の人数を9人まで増やしている。
裁判員制度は、評議の人数構成が41年の参審制に酷似している点が特に問題だ。
また、裁判官が間違った判断をした場合の責任を市民に転嫁できるので、裁判官が無責任になり、冤罪が増えることになる。
毎日新聞 2008年9月11日 地方版
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小沢民主代表:政権獲得すれば裁判員制度見直しの意向(毎日新聞)
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投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 8 月 16 日
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