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「在日米軍」 その本質を問う(天木直人のブログ)
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投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 7 月 08 日 11:42:33: twUjz/PjYItws
 

2008年07月08日
「在日米軍」 その本質を問う


  昨日のブログで、私はヘレン・ミアーズの「アメリカの鏡 日本」という著書を紹介した。

  そこで書かれている、米国の日本占領の正体を知って、私は、今日の対米従属関係が、63年前の占領の延長に過ぎない事を確信した。

  同時に、この「アメリカの鏡 日本」は、即座に私の頭の中に、最近読んだ、「マスコミ市民」という月刊誌に連載されている伊藤成彦中央大学名誉教授の、「『在日米軍』 その本質を問う」、という論文を想起させてくれた。

  伊藤教授の論文を私なりに要約すると次の通りである。

  ・・・米国の日本占領と不可分なのが、「日本のどこであれ、米国が必要と思う期間、必要と思われるだけの軍隊を置く権利」が与えられた、「在日米軍」の存在である。

  日本の非武装中立に固執していたマッカーサーも、吉田茂政権も、講和条約後も日本全土に米軍を駐留させるとするトルーマン大統領ーダレス国務長官の方針に反対であった。
 
  ところが50年8月に天皇陛下からマッカーサー宛に発せられた一つのメッセージが、マッカーサー、吉田茂の頭越しに、ダレス国務長官に届けられた。

  これこそが、1947年9月に沖縄基地の長期使用をマッカーサーに提案した天皇陛下の秘密メッセージと並んで、日本の戦後を規定した天皇陛下の秘密メッセージであったのだ。

  すでに象徴天皇であった昭和天皇の、この明らかに政治的な違憲メッセージは、何の目的で発せられたのか?

  天皇は憲法9条による非武装の日本を米軍に守ってもらうために日本全土の米軍基地化を提案した、とする見方はある。

  しかし、そのメッセージは、(当時はすでに極東裁判で天皇の戦争責任はなくなっていたが)「50年2月1日、ソ連が突如として天皇および数名の元日本軍高官を、細菌化学戦争にかかわった罪で国際軍事法廷に追加訴追を求める覚書を米政府に手交していた」後になされている。

  かつて、シーボルト駐日公使は、47年9月に天皇陛下がマッカーサーに提案した沖縄基地の長期使用のメッセージを当時のマーシャル国務長官に転送した際、「疑いもなく私利に大きくもとづいていた」と語っている。

  日本全土基地化の提案メッセージもまた、「自分を守ってほしい」というメッセージだとする推測が出てくる理由がそこにある・・・

  伊藤教授のこのような指摘が、史実として確立しているものなのかどうか、私は知らない。

  しかし、少なくとも伊藤教授は、秦郁彦「裕仁天皇五つの決断」(講談社)、豊下楢彦「安保条約の成立」(岩波新書)、坂元一哉「日米同盟の絆」(有斐閣)、西村熊雄「サンフランシスコ平和条約・日米安保条約」(中公文庫)などの公表された文献を検証、引用しながら書いている。

  重要な事は真実を知ることだ。真実に少しでも迫ることだ。

  あたかも憲法1条と9条が一対となって成立したごとく、米国の日本占領が米国と日本の合作であったとすれば、今日の対米従属外交もまた、日本が自ら選択した政策という事になる

  真実を知った上で、その真実を共有した上で、政策論争を行うのはよい。

  政策論争において意見が分かれる事も、考えが対立する事も、いい。

  異なる意見に耳を傾ける事は大切だ。

  しかし、都合が悪いからといって、見たくない、知りたくない、といって、真実から目をそらし、

  都合が悪いからといって、真実を隠蔽、歪曲するような事があっては、

  将来を誤る事になる。

   我々は、あまりにも真実を知らなさ過ぎるのではないか。

   真実を知ろうとする努力と謙虚さに欠けているのではないか。 

   私がこのブログで訴えたい事は、ただこの一点である。

  


 

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