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(回答先: 諫早干拓訴訟:「思い報われた」漁業者感極まり(毎日新聞) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 6 月 27 日 12:41:42)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080627k0000e040031000c.html
国営諫早湾干拓事業(諫干)による潮受け堤防の閉め切りで漁場環境が悪化したとして、佐賀、福岡、熊本、長崎の有明海沿岸4県の漁業者ら約2500人が国を相手取り堤防撤去や常時開門を求めた訴訟の判決が27日、佐賀地裁で言い渡された。神山隆一裁判長は諫早湾とその近郊で起きている漁業被害と閉め切りとの因果関係を認め、国側に5年間にわたる排水門の開門を命じた。諫干を巡る一連の訴訟で開門を命じた司法判断は初めて。
判決は、諫早湾とその周辺の環境変化と閉め切りの因果関係について「魚類の漁船漁業、アサリ採取・養殖の漁場環境を悪化させている」と認定した。
「漁民らにこれ以上の立証を求めることは不可能を強いる」とした上で、「因果関係の解明に有用な中・長期開門調査を国が実施しないことは、もはや立証妨害と言っても過言ではない」と国側の姿勢を厳しく指摘。また「判決を契機に速やかに中・長期開門調査が実施され、適切な施策が講じられることを願ってやまない」と国側に異例の注文を付けた。
判決は、中・長期開門調査に必要とされる5年間の開門を国に命じたが、開門の際に潮受け堤防の防災機能を代替させる必要があるため、その工事期間として開門実施を判決確定から3年間猶予した。
一方、堤防の撤去は認めず、請求権のない原告の訴えも退けた。
諫干と漁業被害との因果関係を認めた司法判断は、04年8月に佐賀地裁が出した工事差し止めの仮処分決定がある。この決定で諫干工事は一時中断したが、福岡高裁が05年5月に取り消し、同9月に最高裁で確定した。
今訴訟は02年11月に提訴。当初は工事差し止めを求めたが、工事がほぼ完成したため、06年11月に請求を「堤防の撤去か開門」に変更し、05年10月には開門を求める仮処分も申し立てたが、却下された。【姜弘修】
【ことば】諫早湾干拓事業
農地造成と防災を事業目的として、97年4月に諫早湾央部に設置した潮受け堤防(長さ約7キロ)で干潟を含む約3500ヘクタールを閉め切った。湾奥部に二つの干拓地を造成、干拓地以外は海水を淡水化して調整池とした。300枚近い鉄板を次々と海に落とす閉め切りの様子は、「ギロチン」と形容された。今年4月には干拓地の本格的な営農が始まり、総事業費は2533億円。
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毎日新聞 2008年6月27日 11時17分(最終更新 6月27日 12時16分)
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