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(回答先: 米国とイラクの安保協定締結の動きを注視せよ(天木直人のブログ) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 6 月 08 日 00:51:09)
http://www.amakiblog.com/archives/2008/06/06/#000912
2008年06月06日
朝鮮有事「日米密約」報道に思う
5日の報道で、町村官房長が、「密約は存在しない。あらためて調査する考えもない」と記者会見で答えた事を知った。
なぜそのような発言をしたのかと思ったら、4日の朝日新聞が、日米間の密約である「朝鮮有事議事録」をミシガン大学フォード大統領図書館で見つけたというスクープ記事を掲載していた事を、後で知った。
安保改定条約が締結された60年6月に、藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日米大使との間で、「朝鮮有事の際には在日米軍基地を米国は日本に事前協議することなく使用できる」という密約が交わされていた、というのだ。
かつて私はこのブログで、日米同盟史は日米密約史であるに違いない、と冗談めかしに書いた事がある。
どうやらそれが現実らしい。これからもどんどんと日米密約が出てくるに違いない。
問題は、揺るがすことのできない資料や公文書が出てきても、平然として密約の存在を否定し続ける日本政府である。
そして、そのような日本政府を、あきれ顔をしながらも、もはや本気で追及しようとしない、この国の政治であり、メディアである。それを許す日本国民である。
私がメディアに失望するのは、このような事実が朝日新聞にスクープされても、それを後追う新聞記事が他紙に現れない事である。そして何事もなかったかのように忘れ去られてしまう。
他紙にスクープされた物を今更書けるか、という事なのかも知れない。しかしそれではいけない。
重要な事実が発見されたなら、メディアは書かなければならないのだ。それがジャーナリズムというものだ。
さらに失望させられたのは、スクープをした朝日新聞さえもが、日米同盟関係はもはや「密約」以上に進んでいるのだから、日本政府は密約の存在を認めてもいいではないか、と書いていた事である。
今更密約を批判してもはじまらない、むしろこれを日米歴史の一コマとして認め、さらなる日米軍事協力を堂々と進めたらどうか、といわんばかりのコメントを、天下の朝日新聞がしていた事である。
そのうち、朝日新聞は次のように言い出すに違いない。
「在日米軍基地の最大の目的は、日本を守ることでなくても驚かない。たとえ在日米軍は米国の安保政策を遂行上する為の存在であっても、日米同盟を維持するために、日本は在日米軍を日本に駐留させるべきだ。 そのための財政負担さえも日本が面倒を見るべきである・・・」と。
最近の朝日新聞は、すでにいたるところでこのような考えを示している。
因みに、密約を交わした藤山愛一郎外相とマッカーサー駐日米大使とのエピソードについては、月刊マスコミ市民08年6月号にこういうくだりが紹介されていた。
「(安保交渉の直接の任にあたっていた藤山とマッカーサーの)交渉の様を見ていた。そうしたら、日本の外務大臣がアメリカ大使館に呼びつけられる訳だ。応接室のソファの真ん中にマッカーサー・ジュニア(ダグラス・マッカーサーU、マッカーサー元帥の甥で駐日米大使)が座っていて、藤山外相は直立不動でね。それで『イエス、サー。イエス、サー』と聞いているんだ。ジュニアがいちいち細かい説教をするんだ。そういう態度でした・・・」
政界最後のフィクサーと言われた福本邦雄の回顧録「表舞台 裏舞台」(講談社・07年4月)の中の一節である。
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