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http://www.amakiblog.com/archives/2008/05/19/#000884
2008年05月19日
目を疑った物価高についての朝日新聞の社説
18日の朝日新聞は、最近の物価高に関し、「食卓の風景を変えよう」と題する社説を掲げていた。
何を訴えているのだろうと思って読み進むうちに、わが目を疑うような社説である事に気づいた。
値上がりの背景にあるグローバリズムの影響や、政府の対応の遅れなどに関する分析なしに、いきなり、「これを機会に食生活のゆがみを直そう」、と呼びかけているのだ。
身近な食材を使う工夫をすれば、世界市場の影響をあまり受けないで済む、食料自給率を高めることにもなるし、健康を取り戻すことも出来る。一人ひとりの知恵が食卓の風景を変え、それが暮らしを守ることにもなる、などと書いているのだ。
私は朝日新聞が、国民の不満を政府に向けさせまいとして、意図的にこのような社説を書いた、と言うつもりは無い。
「発想を変えれば、マイナスをプラスに転じることができるのだ」という事を示し、いいことのない最近の世の中でも前向きに生きよう、と軽く呼びかけた軽い社説であると善意に受けとめたい。
しかし、このような記事は結果的に国民の目を曇らせることになる。
何よりも、農政や消費者行政を監視し、国民の政府に対する批判的視点を啓蒙すべき大手新聞の書く社説ではない。
奇しくも翌19日の読売新聞と東京新聞が、同じテーマで、それぞれ社説を掲げた。
読売新聞は、「最近の一連の食料品値上げを重い警告と受け止め、この際食料供給と消費のあり方を総点検し・・・国内と海外の双方で、安定供給に向けた取り組みを急がねばならない」とし、
東京新聞は、「・・・これまで何度農政改革が謳われてきたか。しかし、消費者対策は二の次にされてきた・・・国民の不信と不安を取り除くのも、農政の責務である」と政府に迫っている。
これがあるべき社説であろう。
最近の朝日新聞は、弱者の痛みを忘れ、すっかり高みの視点にたった新聞になってしまったようだ。日々朝日を読みながらつくづくそう感じる。
面白い記事が極端に少なくなってしまった。学ぶべき記事がめっきりなくなってしまった。
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