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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008050902009923.html
2008年05月09日
目を疑う朝日新聞の小泉元首相インタビュー記事
5月9日の朝日新聞に「音楽と政治」小泉元首相に聞く、というインタビュー記事があった。
何だろうと思って読んでみたら、小泉元首相が近く日経新聞出版社から発刊する予定の「音楽遍歴」と題する本の前宣伝記事であった。
嬉々としてインタビューをし、その記事を書いた記者は、朝日新聞元政治部編集委員の早野透氏である。
彼はまず、在任中に、頻繁にオペラ鑑賞をしたり、プレスリーを歌ったりして、大の音楽好きであると知られている小泉元首相ならではの出版だ、と持ち上げる。
そして、その小泉元首相に、「音楽と政治」について、久しぶりにインタビューしたと、その応答を次のように書き連ねる。
中学生の時にバイオリンを始めた小泉氏は、ハイフェッツの演奏する「ロマンス」をレコードで聞いて、ああ、自分の下手なこと!天才にはかなわない、以後、聴くのを専門にしよう、と思ったという。
(政治の天才だったじゃないですか)「いやいや、天才は政治に向かない。国民とかけはなれちゃう。凡才が政治家になるんですよ」
「オペラは愛である。そこには嫉妬も憎悪も死もある」
「権力も愛の前にはむなしい。ベルディのドン・カルロスを聞けばよい」
(郵政改革の時はミュージカル「ラマンチャの男」に励まされドンキホーテの「見果てぬ夢」を次のよう にくちずさんだ)
「夢は実りがたく、敵はあまたありとも、胸に悲しみを秘めて、我は勇みて行かん」
(このごろどう過ごしていますか?)
「本読んだりテレビ見たり、コンサートに行ったり、たまに政治会合」
(ちまたには再登板を求める声がありますよ)
「それは私を知らない人たちのいう事。総理大臣はつらいよ。しっちゅうあまたの敵と闘っているのは」
(ご自分の葬儀にはどんな曲を?)
「モリコーネの映画音楽を聴いてもらうのがいいんじゃない」
このインアビュー記事の違和感を抱いた私はおかしいのだろうか。
第一線を退いたとはいえ、早野氏は長年政治部の記者を務めた人物である。今日の日本の混迷の根本原因は5年半の小泉政権の結果引き起こされたものであるという事を知らないはずはない。
いくら保守化したとはいえ、朝日新聞は権力を監視する事を標榜してきたこの国のジャーナリズムを代表する大手新聞である。その朝日新聞が、このようなちょうちん記事を大きく掲載するとは。
せめて早野氏にはインタビューの最後に言って欲しかった。
「5年半もこの国の首相を務めたあなたが、今国民が苦しんでいる時に、日本の未来についてとるべき政策を何も語らなくていいのか」、と。
「好き勝手な余生を送るのは御自由だが、自分の楽しみだけを追求するのであれば、議員バッジをはずしてからにして欲しい」ぐらいの事は言えたのではなかったか。
ちなみに、小泉元首相の近刊本「音楽遍歴」は、次のような言葉で結ばれているという。
「総理大臣の職責から解放されて・・・これからは埋もれている名曲や新しい名曲を求めて遍歴の旅に出かけようと思っている」
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