★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK49 > 339.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://www3.nhk.or.jp/news/t10014048631000.html
4月17日 17時26分
自衛隊のイラク派遣は憲法に違反すると名古屋市の市民グループが訴えていた裁判で、2審の名古屋高等裁判所は「航空自衛隊が多国籍軍の兵員をバグダッドに輸送していることは他国の武力行使と一体となった行動であり、みずからも武力を行使したという評価を受けざるをえない」として、イラクでの空輸活動の一部は憲法に違反するという初めての判断を示しました。
この裁判は、名古屋の市民グループのメンバーなど1000人余りが「自衛隊のイラク派遣は憲法9条に違反している」として、国に派遣の中止などを求めたもので、1審は訴えを退けました。
17日の2審の判決で、名古屋高等裁判所の青山邦夫裁判長は「イラクの首都バグダッドはアメリカ軍と武装勢力との戦闘で多数の犠牲が出ていて、いわゆるイラク特措法でいう『戦闘地域』にあたる」と指摘しました。そのうえで「航空自衛隊の活動のうち、おととし7月以降、アメリカからの要請で多国籍軍の兵士をクウェートから戦闘地域であるバグダッドへ輸送していることは他国による武力行使と一体となった行動であり、みずからも武力を行使したという評価を受けざるをえない。航空自衛隊の空輸活動は憲法9条に違反する活動を含んでいる」として、イラクでの空輸活動の一部を憲法違反とする初めての判断をしました。
一方、自衛隊の派遣の中止などを求めた訴えそのものについては「原告らが現実的な戦争の被害にさらされてはおらず、生命や自由が侵害されているとまでは言えない」などとしてすべて退けました。
判決のあと、原告側は、訴えは退けられたものの、違憲の判断が示されたことで上告しないことを決めました。一方、国は、判決としては勝訴した形となっているため上告できず、判決はこのまま確定することになりました。
17日の判決について、町村官房長官は午後の記者会見で、「政府としては、諸外国や国際機関と相談し、情報収集したうえで総合的に判断した結果、バグダッド飛行場をはじめ、基本計画で活動の実施区域としているところは非戦闘地域の要件を満たし、武力行使と一体化するものではないと判断した。今回の裁判所の判断は納得できるものではない。今、バグダッド飛行場には、民間の航空機が多数出入りしており、もしほんとうに戦闘地域できわめて危険性が高いのであれば、そうした航空機は飛べるはずがない」と述べました。
また、記者団が「今後のイラクでの航空自衛隊の活動に影響はあるか」と質問したのに対し、町村官房長官は「今の航空自衛隊の活動にはまったく影響はなく、今後も活動は行っていく」と述べました。防衛省の増田事務次官は、記者会見で、「憲法違反だとされた判決理由はたいへん遺憾だ。自衛隊が行っている活動は憲法の範囲内であり、適正なものだと考えている。今後もせいせいと行っていきたい。活動について見直す考えはない」と述べました。
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK49掲示板
フォローアップ: