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(回答先: 心ある国民は、苦しめられている高齢者のために、今こそ政治的行動を起こすべきだ(天木直人のブログ) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 4 月 12 日 11:47:36)
http://www.amakiblog.com/archives/2008/04/12/#000814
2008年04月12日
今度はバターだ
私は4日のブログで、小麦価格が高騰した理由の一つとして、小麦を政府が輸入していること、それを政府が民間企業に小売している事、その民間への小売価格を政府が30%も値上した事、について、新聞ではじめて知った、と書いた。
今度はバターである。
12日の読売新聞は、農林水産省が所管する独立行政法人である「農畜産業振興機構」なる組織が、11日、国内バターの不足に対応するために、バターの輸入を例年より半年程度前倒しすると発表した、と報じていた。
この報道を見て私は二つの大きな疑問を抱いた。
なぜバターが国家貿易でなくてはならないのか。それはバターなどの乳製品の輸入が、ウルグアイラウンド(関税・貿易一般協定の多角的交渉)で、一定量の輸入を義務付けられているからだ。
しかし、輸入割り当てになっているからといって、それを直ちに国家貿易に結びつける必然性はない。ましてや独立行政法人などという天下り法人に、その仕事をマル投げする必然性はない。
小麦の時もそうであるが、国が一元的に輸入し、それを業者に小売するという制度そのものが、民営化改革に反するのではないか。天下り行政の弊害の典型ではないのか。それが小売価格を割高にしているのではないのか。
しかしもう一つの疑問の方がより問題である。
輸入の前倒しを行う原因は、国内バターの不足だという。そしてその国内バターの不足は、12日の読売新聞によれば、中国などで需要が増加したからだと言う。
その一方で、牛乳の過剰生産で余剰牛乳を処分したからだという報道もなされている。 いうまでもなくバターの原料は牛乳である。
どっちが本当なのだ。
もし牛乳の廃棄が原因ならば、それは畜産政策の矛盾から来ているのではないか。余剰牛乳をバター生産に回せば、国内バターの不足は起きなかったのではないか。
私は畜産行政の素人だ。この記事の意味するところは多面的であろう。物事の当否を断言する自信はない。
しかし、はっきりしている事は、報道だけでは我々は本当のところが何も分からないという事である。
なぜ急速に消費者物価が上がってきたのか。その理由の多くが、行政の誤りから来ているとしたら、行政の責任は重い。
我々は真実を知る必要がある。それを報じるのがメディアの使命だ。
メディアが不十分であれば、せめて我々は、一つの報道に隠された問題の本質を見抜く眼力を身につけなくてはいけないのだ。
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