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http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20080411k0000m070136000c.html
発信箱:食い倒れの終えん=中村秀明(編集局)
上位は北海道、秋田、山形で、下位は東京、大阪、神奈川の順。農水省が先月発表した06年度の都道府県別の食料自給率だ。
北海道の195%を筆頭に100%を超えたのは青森、岩手を加えた1道4県。米どころの新潟は99%だった。一方のダメな方は東京1%、大阪2%、神奈川3%。
「自給率1%」とは、1日の食事でとる2548キロカロリーのうち、自らの地域で確保できるのはレタス1個か、イチゴ5粒か、ご飯なら、お茶わんの10分の1に相当する食料だけという状況だ。
そもそも農漁業生産がわずかで、抱える人口が多い都会だから、自給率が低いのは仕方ないといえる。なにしろ、東京は自称「日本の頭脳、心臓部」(石原慎太郎都知事)だ。がんがん稼いで、よそから食べ物を買えば問題はないのかもしれない。しかし、今後も、ずっと大丈夫と言い切れるのだろうか。
財政力格差や人口流出に悩む栃木県のある町長の言葉を思い出す。「都会に向かって、言いたくなる時があるんです。もう、自分らが吸う空気の分しか山を手入れしないし、自分らで食べる分しか作ってやんねえぞ、ってね」
いまさら東京や大阪などに自給率を高めろと言っても、難しい。だが、自らを頭脳、心臓と呼び、「食べる側」を満喫し続けたいならば、背中や手足の痛み、疲れを思いやることも必要だろう。
まもなく、大阪名物の飲食店「くいだおれ」が店をたたむ。「食べていれば、それでハッピーという時代ではなくなった」と暗示しているようにも思える。
毎日新聞 2008年4月11日 0時03分
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