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(回答先: 政府が日銀総裁の候補に田波氏を提示、民主不同意の可能性も(ロイター) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 3 月 18 日 11:53:57)
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-30885520080318
2008年 03月 18日 13:45 JST
[東京 18日 ロイター] 政府は18日午前、国会に対して福井俊彦日銀総裁の後任として田波耕治・国際協力銀総裁(元財務事務次官)、副総裁として西村清彦・日銀審議委員を起用する案を提示した。これに関する識者のコメントは以下の通り。
●消去法的な色彩
<みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト 上野泰也氏>
消去法的な色彩を帯びている。田波耕治・国際協力銀総裁(元財務事務次官)の提示は、ややサプライズ。ただ、財務省出身者となっており、既存の人事のバランスを崩さないという意味で違和感はない。日銀人事案の提示により、市場が反応するかどうかには懐疑的にみている。もともと利上げができる環境下にはない。為替相場の円高進行と景気悪化リスクの強まりにより、利下げの可能性すら増大している。金融政策運営に関しては次期総裁本人の意見というより経済情勢次第だ。
●民主党が再度不同意ならば失望感も
<大和住銀投信投資顧問 チーフストラテジスト 門司総一郎氏>
きょう午前10時半過ぎぐらいから日経平均がやや上げ幅を拡大したのは、新提案が出るというニュースを市場が好感したためかもしれない。ただ、民主党がこの提案に再び不同意するとなると、株式市場にはとってはマイナスとなり、売り圧力となるかもしれない。
候補となった田波耕治・国際協力銀行総裁の資質に対する評価はまた別次元の話で、総裁人事がまとまらない失態への失望感が出るおそれもある。
●決まらなくても株は混乱を織り込み済み
<リーマンブラザーズ証券 チーフストラテジスト 宮島 秀直氏>
田波耕治・国際協力銀総裁と西村清彦・日銀審議委員の選出は意外感があり、マーケットとしてもすぐに消化するのは難しいだろう。ただ、民主党は財務省出身ということで武藤敏郎・日銀副総裁の総裁就任を拒否しており、大蔵省(財務省)出身の田波氏の就任を認めるのは筋が通らない。民主党内部でも意見が分かれているようだが、小沢一郎民主党代表が拒否する可能性が大きいとみている。
このため人事が決まらない可能性があるが、こうした混乱を株式マーケットではすでに織り込んでいる。前場の株価がやや高かったため、後場に若干ネガティブな反応があるかもしれないが限定的だろう。
●政府の提示は問題、国民を愚ろうしている
<みずほ総研・主席研究員 山本淳氏>
次官経験者だからという理由で、民主党は武藤敏郎日銀副総裁の総裁昇格を否決した。それにもかかわらず、新たに提示した総裁候補も次官経験者とはどういうことなのか。民主党が時間切れだからといってやむなく了承することを狙ったのかどうかはわからない。逆に、民主党は了承してしまったら、何のために武藤氏を否決したのかわからなくなる。福井俊彦総裁の任期切れが迫っているというのに、全く時間の無駄だ。そもそも日銀総裁人事は、衆参がねじれているのだから、国会に対して早めに提示するべきだった。任期切れを承知で提示したのはフェアーではない。相当に問題がある。政府は市場や国民を愚ろうしているとしか思えない。市場が足元で大荒れの展開となっているのに、危機意識が欠落している。福田康夫首相は、こういう粘り強さを外交政策などに活用するべきだ。
●民主は受け入れない公算、総裁空席でも大きな問題なし
<クレディ・スイス証券 チーフエコノミスト 白川 浩道氏>
民主党は西村清彦・日銀審議委員の副総裁案は受け入れるだろうが、財政・金融分離の原則もあり、田波総裁案は受け入れないだろう。与野党で合意できなかったので、結局通る可能性の無い人を出してきたということだろう。総裁は、なるべく早く決めたいだろうが、とりあえず空席でもよいということなのだろう。
日本の政治状況などに関して、市場ではマイナスの発想は出てこようが、メディアも市場もマイナス面ばかりに注意し過ぎている。心配されるのは危機管理の時に総裁同士のコミュニケーションができないという事態だが、それ以外は大きな問題はない。市場が荒れているときに総裁がいないのは良いことではないが、総裁がいないから動かないということではない。
これは構造改革、組織改革であり、安易に決断しない方がよい。要するに財務省の天下り官僚がだめだということで民主党は押してきて、混乱を招いたことはマイナスだが、長い目でみれば、その方針の方が良い。民主党は筋を通すだろう。
●即戦力で不安、合意に向け努力を
<東短リサーチ・チーフエコノミスト 加藤出氏>
政府が提示した総裁人事については、すでに民主党からネガティブな反応が出てきており、すんなり決まらないのではないか。総裁候補の田波氏は組織マネジメントに高い能力を有し、かつ人格的にも厚い信望を持っている人。ただ、財務省では主として主計畑を歩んできた。新日銀法施行後の日銀と接してきたわけではない。世界の金融市場が混乱している難局で即戦力が期待される時期なだけに、マーケットにやや不安が残るかもしれない。副総裁候補の西村氏は候補の 1人。審議委員としての経歴をみても問題はない。
政府・与党は民主党が賛成するような人事を提示したくないとのスタンスを感じる。市場が混乱している局面なだけに、双方とも政治的なメンツを捨てて、早期の合意に向けて努力してほしい。
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