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記者の目:告訴取り下げで不起訴・沖縄の米兵=三森輝久(那覇支局)(毎日新聞)
http://www.asyura2.com/08/senkyo48/msg/169.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 3 月 05 日 23:33:36: twUjz/PjYItws
 

(回答先: 沖縄問題に関する二つの意見(天木直人のブログ) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 3 月 05 日 20:26:07)

http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20080305ddm004070012000c.html

◇積み重なる矛盾、解消図れ−−親告罪、見直しできぬか

 沖縄県で中学生の少女に暴行したとして逮捕された在沖縄米海兵隊員は、少女の告訴取り下げで那覇地検が不起訴処分とし、釈放された。私は当初から事件が「基地問題=沖縄問題」として矮小(わいしょう)化されはしないか、と懸念を抱きながら取材をしてきた。そして今、その懸念が現実化したことに加え、被害者が泣き寝入りせざるを得なくなった結果に、言いようのないむなしさを感じている。

 発生の一報に「またか」と思った。沖縄の基地問題が大きく動くきっかけになった95年の少女暴行事件以降も、米兵やその家族、軍属による女性暴行事件は14件(沖縄県警まとめ)起きた。私自身、沖縄に赴任して3年近くになるが、米兵による女児への強制わいせつ事件の取材を経験した。

 沖縄で米兵による犯罪が絶えない最大の理由は、日本国土の0・6%の面積しかない沖縄に米軍専用施設の75%近くが集中し続けているからだ。在日米軍の軍人、軍属、家族は9万4217人。このうち48%にあたる4万4963人が沖縄にいる。こうした本土と沖縄の圧倒的な「不均衡」に加え、米兵の犯罪や基地移転を巡る交渉が常に外交・政治問題として「沖縄対政府」の図式にされてきたことで、本土から離れた「沖縄問題」というイメージを生み、国民の関心に広がりを欠いてきた。

 私はかねて沖縄問題は日本という国の公正さを問う問題だと考えてきた。この国は沖縄を戦時中に「捨て石」とした揚げ句に、本土から切り離して先に独立を果たし、沖縄復帰後も米軍基地の大幅返還には消極的だ。一地方に過酷な歴史を負わせ続ける理由は、日本が不公正な国だからとしか、考えようがない。政府が「沖縄の負担軽減になる」という米軍再編が実現しても、沖縄には依然として約70%の基地が残る。日米安保の枠組みがある以上、私は沖縄の米軍基地の相当数を本土が引き受けなければならないと考える。

 そのうえで、今回の事件を考えたい。被害を訴えた少女の告訴取り下げによって、本当に犯罪行為があったのかと勘ぐる向きもあるかもしれないが、その疑念は当たらないと思う。

 海兵隊員は少女を車に乗せ、体を触ったことを認めている。また、少女は連れていかれた海兵隊員の自宅で、友人に「助けて」と携帯電話で訴えている。近所の人は「プリーズ」との男の声と「ノー、ゴーホーム」という女性の声を聞いている。こうした状況などから、海兵隊員を逮捕した沖縄県警、そして不起訴処分にした那覇地検とも、少女が犯罪に巻き込まれた疑いが強いと判断している。

 県警によると、事実経過についての少女の訴えは終始一貫していたという。なのになぜ起訴できなかったのか。強姦(ごうかん)罪が、被害者の告訴を訴訟条件とする親告罪だからだ。告訴が取り下げられれば、起訴できず、犯罪事実の有無は法廷で審理できない。

 事情聴取や裁判での証言、そして報道被害やネットの書き込みなどによる心ない中傷は、被害を受けた女性にとって事件を再び思い起こさせ、「セカンドレイプ」と呼ばれる。少女は那覇地検に「もうかかわりたくない。そっとしておいてほしい」と話したという。思春期の少女に、こうしたセカンドレイプに耐えろと言うのは酷な話だ。

 強姦罪が親告罪である理由は、加害者に対する被害者の処罰意思を国家の刑罰権より優先しているからだ。被害者の意思を無視して国家が捜査を進めることが、周囲の目や捜査協力、心の傷に悩む被害者をさらに傷つけかねないという理屈だが、今回の事件は「処罰意思優先」の論理が逆に少女を追い込み、司法による真相解明の道を閉ざす結果になったと言えないか。ジレンマはあるが、これを機に親告罪のあり方を見直すことはできないだろうか。

 沖縄に限らず、基地を抱える自治体では、容疑者の米兵が基地に逃げ込み、日本側が起訴するまでその身柄が引き渡されない例が度々問題化してきた。日米地位協定の壁である。ただ、今回は沖縄県警が海兵隊員を逮捕し、その壁はなかった。にもかかわらず、捜査権は米軍に渡った。皮肉な結果に、どうしようもない閉塞(へいそく)感が沖縄にはある。

 日本政府は再発防止策を急ぐが、それで事件がなくなると考える人はいないだろう。国民の多くが日米安保を必要と考えながら、安保による痛みを沖縄に負わせ続け、共有しようとしない矛盾。そして女性や子供が被害者になりながら、国内法の下で審理できない矛盾。今回の事件は二つの矛盾を突きつけている。

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 ご意見は〒100−8051毎日新聞「記者の目」係kishanome@mbx.mainichi.co.jp

毎日新聞 2008年3月5日 東京朝刊

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