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【岩国基地の軌跡〜出直し市長選を前に〜】 押し寄せる再編 (朝日新聞 山口)
http://www.asyura2.com/08/senkyo46/msg/911.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 2 月 05 日 19:45:33: twUjz/PjYItws
 

(回答先: 【岩国基地の軌跡〜出直し市長選を前に〜】脅威と隣り合わせ70年(朝日新聞 山口) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 2 月 05 日 19:43:28)

http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000360802010001

【岩国基地の軌跡〜出直し市長選を前に〜】

 押し寄せる再編
             2008年02月01日


滑走路を移設するために、沖合を埋め立てた米軍岩国基地=07年12月20日、岩国市沖で、本社ヘリから

  1965年、米軍が北ベトナムの爆撃(北爆)に踏み切ると、国内でも「ベトナムに平和を! 市民連合(ベ平連)」をはじめとする反戦運動に多くの市民が連なった。


  3年後、岩国基地にも配備されていたファントム戦闘攻撃機が九州大の構内に墜落すると、岩国をとりまく反戦運動に火がついた。


  押しては引く波のようにデモが続いた。岩国地区労事務局長だった井場正春さん(82)は、ハリアー戦闘攻撃機の配備反対デモには3千人近くが集結したと記憶している。デモ隊は基地を取り囲み、「帰れ、帰れ」と声を上げた。「今とちがって、当時の運動はカネ(補助金)とは関係なかった」と振り返る。


  75年にベトナム戦争が終結すると運動も沈静化したが、だからといって「基地公害」がなくなったわけではない。


  80年代に始まった夜間離着陸訓練(NLP)は岩国でも騒音を激化させた。航空機の落下事故も頻発。同基地を含む飛行訓練ルートは中国地方に延び、騒音や事故は他県にも及んだ。米兵の犯罪もなくならず、「基地と岩国」によると79年には101件を数えた。


  県と市が国、米軍と騒音対策を話し合う「岩国日米協議会」が設けられたのは71年。74年には障害防止工事や住宅防音工事などへの助成も本格化し、基地交付金の制度もできた。市は76年に騒音測定器を設置した。


   ◇


  滑走路を市街地から遠ざける沖合移設事業は、基地被害軽減をはかる行政側にとって「悲願」となっていった。


  68年、市議会が沖合移設促進を決議したのが始まり。72年に地元の促進団体が結成され、78年には県も加わった。ただ、社会、共産両党などの反対も根強かった。滑走路の移設は基地の固定化と機能強化につながるというのがその理由だった。


  基地沖合を埋め立てて滑走路を約1キロ東に移す事業への着手を国が決めたのは92年。反対が続く中、97年春に着工した。


  ◇


  基地との「共存」が現実となっていった岩国市が、在日米軍の整理・統合や再編の嵐に巻き込まれたのは、沖合移設が既定路線化した90年代。嵐は沖縄からやってきた。


  95年、3人の米兵が沖縄本島で少女を連れ去り、暴行する事件が発生。これに抗議する沖縄県民総決起大会は8万5千人(実行委員会発表)の人々で埋めつくされ、日米両政府を動かした。


  翌年、日米両政府は宜野湾市の普天間飛行場移設に合意。これには、同飛行場の空中給油機部隊を岩国に移すことも盛り込まれていた。


  賛否の世論が渦巻く中で、当時の貴舩悦光市長は97年1月に受け入れを表明した。このときの朝日新聞には、次のような市長の話が載っている。 「米国の大統領と日本の首相がトップ会談で決めたことを、岩国市が受け入れることができないというのなら、国益を大きく損なうことになる」


  この移転は実現していないが、計画自体は現在も健在だ。


  05年、日米両政府がまとめた在日米軍再編の中間報告には、神奈川県の厚木基地から岩国に、空母艦載機部隊を移転する計画が盛り込まれた。これが実現すると、岩国基地は極東最大級の航空基地となる。移転先に岩国が選ばれた理由のひとつは、皮肉にも、滑走路が沖合に移設されるため、騒音被害は少ないというものだった。


  井原勝介市長は賛否を問う住民投票を発議して06年3月に実施。移転「反対」が87・4%という結果が出た。


  同4月、合併後の新市長選では井原氏が圧勝したが、国は市庁舎建設の07年度分の補助金交付を見送った。「現実的対応」を求める市議会と井原氏が対立し、井原氏は07年12月、民意を問うとして市長を辞職した。


  移転反対の井原氏に対し、容認派は地元選出の前自民党衆院議員、福田良彦氏を擁立した。


  基地と岩国市のこれからを決める出直し市長選は、3日告示される。


  ■□基地を巡る主な出来事□■  


1965年 米国の北爆受けベ平連結成。
        岩国基地にファントムジェット戦闘攻撃機35機配備
    68年 岩国市議会が沖合移設促進を決議
    76年 海兵隊第1航空師団司令部が沖縄に移転
    87年 ファントムに代わりホーネット12機配備
    91年 湾岸戦争。基地のハリアー19機が中東へ
    92年 防衛施設庁が沖合移設事業の着手を決める
    95年 沖縄で米兵による少女暴行事件発生
    96年 普天間飛行場(沖縄)からの空中給油機部隊移転を
        日米合意(SACO合意)。県が沖合移設の埋め立て承認
    97年 県と岩国市が普天間からの部隊受け入れ表明
  2005年 国が岩国市新庁舎建設に補助金交付の方針示す。
        在日米軍再編中間報告で空母艦載機移転計画が明らかに
    06年 旧市の住民投票で艦載機移転反対が87%(3月)。
        合併後の新市長選で移転撤回を掲げた井原氏当選(4月)。
        米軍再編最終報告が閣議決定(5月)。
        市の艦載機移転反対を理由に国は
        市庁舎建設補助金計上を見送る(12月)
    07年 米軍再編特措法が成立(5月)、岩国市は交付金対象から外れる(10月)。
        市議会との対立を受けて井原氏が市長辞職(12月)、出直し選へ


  (この連載は成沢解語が担当しました)

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