★阿修羅♪ > 日本の事件28 > 401.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
ダム工事汚職 前福島知事に有罪判決(東京新聞)
2008年8月8日 夕刊
福島県発注のダム工事をめぐる汚職事件で、収賄罪に問われた前知事佐藤栄佐久被告(69)と、実弟の祐二被告(65)の判決公判が八日、東京地裁で開かれた。山口雅高裁判長は「積極的に関与はしていないが、収賄の認識はあった」として、栄佐久被告に懲役三年、執行猶予五年(求刑懲役三年六月)の有罪判決を言い渡した。
競売入札妨害(談合)罪にも問われた祐二被告は懲役二年六月、執行猶予五年(同二年六月)とした。検察側は両被告が受領したわいろ額を一億七千三百万円と主張、同額の追徴金を求めていたが、判決は、このうち一億円をわいろと認めず、祐二被告にのみ追徴金約七千三百万円とした。
判決理由で山口裁判長は「犯行の背景には、県発注の公共工事に関する不正が介在する。談合で実際より高額で発注され、受注した建設業者が得た利益の一部が、栄佐久被告の選挙資金や、祐二被告が経営していた縫製会社の再建資金に還流していた」と事件の構図を指摘した。
捜査段階で収賄を認めた前知事の調書の信用性を認め「栄佐久被告にとって祐二被告の会社は、政治活動の拠点だった。同社の土地を金銭に換えてもらうことで、債務の返済や退職金支給が可能になる。栄佐久被告には、土地取引が利益の供与であるとの認識があった」と判断した。
中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県桑名市)が二〇〇二年九月、土地購入代金に追加して祐二被告側に支払った一億円については、栄佐久被告へのわいろと認めなかった。
二人は捜査段階で収賄について大筋で認めたが、公判で栄佐久被告は「一点の曇りもなく潔白だ」などと無罪を主張していた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008080802000269.html