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【日経、記事のプライオリティ付けは読者が行う】(大事なニュースに下らないニュースをぶつける小泉一派の手法はうんざりです)
http://www.asyura2.com/08/lunchbreak14/msg/726.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2008 年 12 月 27 日 16:23:39: 4sIKljvd9SgGs
 

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080410/298684/?ST=ittrend
第5回 NYタイムズ前編集長,「新聞社のビジネスモデルは破たんしている」とため息 連載目次へ >>  第2回と第3回は放送業界を中心にWebビジネスへの取り組みを見てきた。では,報道を担う新聞業界はどうか。これに答えるセッションが,Media Summit New Yorkの2日目にあった(写真)。


写真●大手新聞社が登壇したセッション「The Changing Face of News」

 インターネットの技術革新が報道メディアにどのような影響を与えるかというテーマで,大手新聞社3社(ニューヨーク・タイムズ,アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション,USAトゥデイ)と放送ニュース局(CNN,ABCニュース)がパネルディスカッションを行ったのだ。

「メディアが主,ブログが従」から逆転へ
 セッションは,まずブログ・ジャーナリズムの影響についての議論から始まった。ここで指摘された注目すべき動きは,情報の流れの逆転が起こっていることだ。

 今までのブログは,商用メディアの記事を引用したものが大部分を占める。つまり,情報の流れは商用メディアからブログへの一方通行だった。しかし最近はこれが逆転。IT業界の人気ブログ「テッククランチ(Tech Crunch)」の記事がウォールストリート・ジャーナル紙に引用されるなど,ブログから商用メディアへという情報の流れも増えている。

 こうした動きに対し,CNNのジョン・クライン氏は「ブログなど発表する場が増え,新聞社から才能が逃げている」と懸念を表明した。一方で「ブログは若い才能のチャンスになる」(米アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション(AJC)編集者のジュリア・ウォレス氏)といった意見や,「ブロガーによっては,大手メディアがリーチできない読者層を持っている。我々もなんらかの形で協力したい」(米ABCニュースのデビッド・ウェスティン ニュース部門責任者)といった肯定的な意見も多くあった。

記事のプライオリティ付けは読者が行う
 続いて,ニュースの表現方法や編集権が,プロフェッショナルの新聞社から読者に移行している点についての議論があった。

 紙メディアとしての新聞には,「最も重要な記事は1面トップに配置する」など,新聞社自身が記事にプライオリティを付けられた。しかし,インターネット上においては,読者はRSSフィードを利用して自分の好みにニュースを並べられる。それどころか,たいていの読者は知りたいことだけを検索し,新聞社のトップページを飛ばして知りたい情報のページに直接行く。

 それどころか,インターネット上では新聞のページに行かなくても,直接企業のプレスリリースのページや人気タレントのブログから情報は得られる。ニュースソースと読者をつなげてきた新聞というメディアが中抜きされる場面も出てこよう。

 この点について,ニューヨーク・タイムズ前編集長のハウエル・レインズ氏は「新聞社の中に記者にとってのパイプライン(いかによい記事が作れるかというプロセス,ノウハウ,基準を指す)が消滅している」と寂しそうに語った。編集権が新聞社から読者に移行すると,新聞社にあった情報の整理,編集のノウハウが消滅していくだろう。レインズ氏は自らをオールドガイと言っていたが,自分が育った環境,文化が失われていくことへの無念さが感じられる発言であった。

記者になりたい若者が減ると産業衰退しかない
 「子供が紙の新聞をニュースソースとして全く読まない」(AJCのウォレス氏)という点も新聞業界の大きな課題だ。米国では,新聞の発行部数が大幅な減少を続けている。その傾向が特に顕著になっているのが若い世代である。

 若い世代の新聞離れは,単に発行部数が減るだけではない。「若者の記者職の志望者の減少につながる」(AJCのウォレス氏)という懸念もある。質の高いコンテンツを出すことでWebメディアとの差別化を図りたい新聞社だが,記者職の魅力が減少すればそれすら難しくなる。その結果,発行部数減による短期的な業績悪化だけでなく,中長期で見ても新聞産業は衰退への道を歩む可能性がある。

 こうした状況について,NYタイムズのレインズ氏がため息混じりに「新聞社のビジネスモデルは破綻(はたん)している」とはっきり語ったのが印象的だった。

 レインズ氏は,新聞社は現在のビジネスを保てない以上,規模の縮小が不可避であると主張。「最初に事業縮小の対象になるのは,地方のニュース取材を担うローカルスタッフだろう」とした。全米・世界規模の取材網を持つことが売りのNYタイムズであるが「全国区を保つ姿勢は捨て,拡大よりも地固めをする時期である」(レインズ氏)との見解を述べた。

 新聞離れは広告,読者の双方で始まっている。ABCニュースのウェスティン氏は「ニュースへのニーズはかつてないほど高まっていながら,消費者は必ずしも新聞というメディアに情報源としての役割を以前ほど期待していない。インターネット上にニュースがあふれ,コモディティ化が始まっている」と指摘した。今までと違った新聞社のあり方を目指す必要がありそうだ。

志村 一隆(しむら かずたか)氏 情報通信総合研究所 主任研究員
1991年早稲田大学卒業,WOWOW入社。2001年ケータイWOWOW設立,代表取締役就任。2007年より情報通信総合研究所で,放送,インターネットの海外動向の研究に従事。2000年エモリー大学でMBA,2005年高知工科大学で博士号を取得。

 

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