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(回答先: smacさん、詳しい解説ありがとうございます。 投稿者 最大多数の最大幸福 日時 2009 年 1 月 03 日 10:26:24)
どうも、最大多数の最大幸福さん、お返事ありがとうございます。
このスレッドもだいぶ下の方に埋もれてきましたので、そろそろ切り上げて、私は退散しようと思います。(正月休みも終りなので…)
>例えば、医療や介護は、どうでしょう。
私が考えている「無料の行政サービス」は、医療、教育、治安、防衛、消防、公共衛生、介護の七つです。
そのうち、治安、防衛、消防はすでに無料サービスですから、新たに手当するのは残る四つですね。
中でも優先度の高いのは、最初の2つ、つまり医療と教育であると思います。公共衛生と介護は、家庭や地域など、伝統的コミュニティの再生と、従来の社会(介護)保険および民活の併用で、ある程度の手当が可能ではないかと考えられます。
ヨーロッパの福祉国家や社民主義国家、キューバやベネズエラのような社会主義国家を見ても、医療と教育に多くの公費を使っているところは、経済、治安が安定しているように見えます。
要するにこの二つの行政サービスは、国力増強の要となる活力源であり、国力とはすなわち国民の資質であるということです。
それは、他国に対する比較的優位という意味ではありません。健康で聡明、博学な国民が増えるということは、国民の平和的共生への道が拓けることであり、その知恵とエネルギーは国際的平和共生にも役立つと期待できるわけです。
財政再建のプランについての私の案はかなり非現実的であり、社会的大混乱や戦争を招き入れてしまう可能性まであるため、慎重に修正しながら現実的なものに近づけて行く努力が必要だと思っています。
ただ、その方向性は単に「金をかき集める」というものではなく、将来的な構図のポリシーを踏まえた上で、戦略的な施策を練るべきだと思います。
でなければ、「財政再建」という大義名分をかざして、官僚利権に奉仕したり、大資本、外資に利益を供与するための増税や福祉削減を進めるという悪政がまかり通ってしまうでしょう。
最後に、
私はベーシック・インカムが日本の経済を成長させるとは思っていません。長い目で見た場合、国民の資質向上に対する投資は、経済成長の面からもプラスになると確信しますが、近視眼的には、市場メカニズムが経済成長に果たす有意性を評価しています。
しかし、ここ10〜20年の「ウルトラ資本主義」「市場原理万能主義」では、成長ばかりを追い求めた結果、その成長が人々の生活向上につながらず、むしろ労働強化と貧困を蔓延させ、それが強いては成長をも鈍化、後退させてしまったことに対し、私たちは真摯な反省をするべきだと思うのです。
経済成長が国民の幸福に直結するという神話に別れを告げ、国民の幸福を追求する立場から、成長と安定のバランスを探っていく研究が必要になってくるでしょう。
問題は「制度をどうするか?」ではなく、「何を政策の根本的目標に据えるか?」です。
そこには「経済政策」だけでは割り切れない、さまざまな要素、科学、哲学、思想が複雑に絡んできます。
それゆえ、この版で行われているような、結論を急がない思考実験は非常に有意義であると思いますが、いかんせん、私も超多忙ゆえ、本腰を入れての談義にはおつきあいしきれません。
わずか3日間の談義でしたが、最大多数の最大幸福さんや、考察者Kさんが提議された視点は、私にとっても新鮮で有意なものであったと思います。深く御礼を申し上げ、お別れのご挨拶に代えたいと存じます。
また、時間ができたら、ひょっこりお邪魔するかも知れませんが、その時はぜひまた、相手してやってください。どうも、ありがとうございました。