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(回答先: Re: ドーピング水着 投稿者 彼岸楼 日時 2008 年 6 月 06 日 06:22:10)
彼岸楼さん、こんにちは。 「利益こそすべて」がふさわしい言葉ですね。 搾取されていることの自覚がない。これが現状ではないでしょうか。総評の解体に相前後して労使協調路線が進み、組合組織率も激減しました。自分が労働者であるとは意識できず、社員として自己規定する。近ごろはやりの「生活者」という表現も耳障りがよさそうですが、よくよく吟味すると何を意味しているのか分からなくなります。生活する者という表現は資本家、労働者を含めすべての人々に当てはまります。このことは裏を返せば誰のことをも意味しない表現とも言えるでしょう。 搾取がなくなれば資本主義社会は成り立ちません。マネーが世界の動かす最大の要因です。投機で儲け、暴落でも設ける。これが現在の世界経済でしょう。ソ連の崩壊と時を合わせかのように経済のグローバル化が進みました。経済のグローバル化自体は善でも悪でもないと私は考えています。問題はグローバル経済を受け入れる国々の政治体制、行政組織、指導者の質です。それらの質によりグローバル経済が多くの国民の生活向上につながるか、一握りの政治家、官僚、資本家だけが潤い、多くの国民に一層の貧困をもたらすかが決まるでしょう。 新自由主義経済が広まった現代は、19世紀の産業革命の時代の再来を思わせるようです。当時の労働者たちと同じように現代の労働者は無権利状態に陥ってしまいました。19世紀の産業革命の時代は、そのことが労働者の階級意識を生み出し、労働運動、社会主義思想の誕生につながりました。しかし現代はソ連が崩壊し、労働者は希望が持てない時代となっています。 新自由主義経済は貧富の格差を増大させますが、富裕層は大体において社会保障を必要としないため、社会保障費の拠出を損だと感じているはずです。合わせて富裕層の政治的発言力は非富裕層に比べ相対的に高いものがあります。このことから富裕層は社会保障費の削減を主張し、貧困層にとってますます生活が苦しくなるという構図を招いているのではないでしょうか。高齢者が増大するのに国の社会保障費を削減しようとする日本の官僚たちも富裕層です。本来なら考えられない政策ですが、緊縮財政政策の為として決定してしまいました。 いずれにしても現代ほど資本家や独占資本にとって都合の良い時代はないでしょう。この時代、資本を持たない労働者にはいかなる対抗策があるのか? 答えは難しいです。 |