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http://www.news.janjan.jp/media/0810/0810048743/1.php
和解交渉中 朝日放送「植草一秀氏名誉回復訴訟」
ひらのゆきこ2008/10/05
朝日放送については、小学館と同じように、和解の話し合いが行われています。非公開なので、傍聴はできないのですが、10月2日、筆者は、その後に行われる予定の記者会見に出たいと思い、民事39部の前で待っていました。話し合いが終わったあと、弁護団長の梓澤和幸弁護士にお話を伺いました。
経済学者の植草一秀さんは、週刊誌等で事実無根の記事を書かれ、名誉を毀損されたとして、週刊誌の出版元など5社に対し、損害賠償を求める民事訴訟を提起しています。
訴えられたのは、小学館(女性セブン)、徳間書店(アサヒ芸能)、講談社(フライデー)、毎日新聞社(サンデー毎日)、朝日放送(ムーブ!)の5社です。このうち小学館は和解(実質植草さんの勝訴)、徳間書店と講談社は植草さんが勝訴し、いずれも確定しています。
毎日新聞社については、一審で植草さんが勝訴しましたが、毎日新聞が控訴したため、今後は控訴審で審理が行われます。毎日新聞社の判決については、問題となった「セクハラ癖があるのは業界で有名」という記述の中で、「業界で有名」という記述のみ「真実性がない」とし、過去1回の罰金刑を根拠にセクハラ癖を認定した裁判所の判断はきわめて非常識であり、高裁ではその誤りを正すことが求められています。
朝日放送については、小学館と同じように、和解の話し合いが行われています。非公開なので、傍聴はできないのですが、10月2日(木)11時30分より東京地裁民事39部で行われる話し合いで結論が出る可能性があるとのことだったので、筆者は、その後に行われる予定の記者会見に出たいと思い、民事39部の前で待っていました。
話し合いが終わったあと、弁護団長の梓澤和幸弁護士にお話を伺いました。審理の内容を明らかにすることはできないので、どんなことが話し合われたのか知ることはできませんでしたが、今回は結論が出なかったらしく、「和解続行」ということでした。次回に結論が出る可能性があるそうです。
次回期日は、10月23日(木)10時30分。(担当部での弁論準備手続のため傍聴はできません)
朝日放送に対する訴えは、06年9月21日に放送した「ムーブ!」で、事実無根の週刊誌の記事をあたかも事実であるかのように放送し、植草さんの人格権を著しく侵害する不法行為を行ったとして提訴されたものです。
朝日放送はこの番組で、同日発売された「女性セブン」の記事を画面で紹介(「植草一秀容疑者痴漢で示談7回の過去」というテロップを表示)し、その記事に、コメンテーターの宮崎哲哉氏、大谷昭宏氏、橋下徹氏がコメントをしました。3人は植草さんを誹謗中傷するような悪意のある発言をし、橋下氏などは「病気だ」と断定するような口調で言い放ちました。
「女性セブン」の記事が事実無根の嘘っぱちであったことは、小学館が、この記事の根拠を示すことができず、植草さんに100万円の慰謝料と謝罪文を同誌に掲載したことからも明らかです。朝日放送が、週刊誌に載った記事を鵜呑みにし、その信憑性を確認することもなく、あたかも事実であるかのように放送し、植草さんの人格を著しく貶めるようなことをしたことは、テレビの影響の大きさを考えるまでもなく、きわめて重大な人権侵害であると言わざるを得ません。
週刊誌の記事をもとに、弁護士の資格を持つコメンテーターと称する者たちが、断定的な口調で、あたかもそれが事実であるかのように発言した場合、視聴者に与える影響の大きさは甚大であり、そのことによって受ける被害の大きさははかりしれないものがあります。
弁護士でありながらテレビで視聴者に光市事件の弁護団に懲戒処分を出すように呼びかけて訴えられ、裁判所に800万円の支払いを命じられた橋下氏はもとより、共謀罪や検察批判など反権力を標榜する大谷氏や、多くの番組に出て発言をしている宮崎氏らは、自らの発言の影響の大きさをよく理解して自省を促すとともに、視聴者は、これらの人たちに対し、常に監視の目を怠らず、その発言の信ぴょう性を疑ってかかる必要があります。
今回訴えられたのは、週刊誌の事実無根の記事をもとに、公器であるテレビを使って無辜の市民を誹謗中傷し、人格を著しく貶めるような放送をした朝日放送ですが、影響力のある者たちが番組の中で視聴者に誤ったイメージを植え付けるような発言をすることは問題であり、その姿勢は厳しく問い質されなければなりません。
総裁選における偏向報道など、メディアに対する不信感が高まっている中、テレビの信頼を回復するためにも、朝日放送には誠意ある対応を期待したいと思います。
◇ ◇ ◇
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