★阿修羅♪ > マスコミ・電通批評8 > 113.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080307dde012200025000c.html
1月25日にアサヒビール相談役から就任したNHKの福地茂雄会長が、毎日新聞社のインタビューに応じた。就任直前に記者ら3人によるインサイダー取引事件が発覚するなど波乱含みの船出。経営委員会から今年9月までに策定を求められている中期経営計画案の見通しなどを聞いた。【丸山進】
■経営計画の行方
−−就任1カ月たっての感想は。
福地会長 1カ月の感じではなく、もっと長く感じる。インサイダー取引事件もあり、局内の雰囲気は下向きで伏し目がち。NHKにはいい人材がいるので、早く信頼回復をして誇りを持てる仕事をさせたい。
−−経営計画の策定方針は。
福地会長 まず、5年後にどういう姿にしなければならないかビジョンを描く。その後にふさわしい番組や組織づくりが出てくる。1期3年を全力投球し、将来の姿を描いた経営計画に沿って、毎年マイルストーン(里程標)を刻んでいく。
−−まずは何を変えたいか。
福地会長 ビビッドな横風の入る組織風土を作る。NHKの番組は褒められているが、それが3年後も続くか分からない。横のコミュニケーションで組織を活性化させないといけない。
−−子会社の整理統合は進めるのか。
福地会長 これから考えていく。事業計画がまとまらないと、話のしようがない。
(4月の放送法改正によって誕生する)テレビ国際放送を運営する新しい子会社については、4月に企画運営会社を作り、事業会社に移行するのは秋になるだろう。
−−チャンネル削減についての考えは。
福地会長 電波は国の財産で、視聴者から「いらない」と言われれば返さないといけない。BS(衛星放送)で言えば、NHKの調査では第1、第2で40%台の支持があり、ハイビジョンも2ケタ台。比較的高い数字で、むしろ求められている。だが、他の用途でより生かされるということがあるならば、やはり返すべきだと思う。
ラジオについても、特にFMには固定ファンがいる。以前、FMを削減するという話が出た際は大変な反対があった。
■受信料どうする
−−受信料は値下げするのか。
福地会長 収支に余裕ができたら値下げするのは当たり前のことだが、本当に余裕ができるか、もう少し見極めないといけない。
受信料収納率を高め合理化もするが、2011年の地上波放送の完全デジタル化までに1800カ所の中継施設を造る費用として1000億円以上かかる。視聴可能区域は08年度は96%になるが、最後の数%が大変だ。金も労力もつぎ込まなければいけない。国際放送強化や(番組をネット配信する)アーカイブスオンデマンドにも費用がかかる。
年金の積み立て不足が千数百億円あり、15年で均等で償却した段階で今の収入が確保できるかどうか。所帯数や人口の減少も影響し、受信料収入は減るのではないか。短期的には今度の不祥事で今後1〜2年の受信料収入が低下することもありうる。
−−経営計画には盛り込めないのか?
福地会長 ここまで行ったら考えられる、という表現はありうる。少なくともここ1年や2年ではできない。11年まではそこまで至らないかな、という雑な印象もある。
−−受信料の支払い義務化や不払いへの罰則についての賛否は。
福地会長 罰則は公共放送にはなじまないが、支払い義務は法律に明記すべきだ。そのためには「この番組がなくては困る」と、視聴者から言われるようにならなくてはいけない。
■不祥事について
−−3人には課徴金を科す処分が出たが、NHKは「1人は否認している」として以来説明をしていない。新たに分かった事実は。
福地会長 第三者委員会の委員長から「調査の逐次発表はしないでほしい」とくぎを刺されているので言えない。また、途中段階の報告は受けていない。
−−第三者委員会で新たな不正が出なかった場合、調査の信頼性が疑われるのでは。
福地会長 もし何も出なくても粛々と受け止める。
毎日新聞 2008年3月7日 東京夕刊
▲このページのTOPへ HOME > マスコミ・電通批評8掲示板
フォローアップ: