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(回答先: 原田武夫 「オバマがデフォルト宣言する日」 日刊ゲンダイ(国際政治ナナメ読み)平成20年12月2日 投稿者 新世紀人 日時 2008 年 12 月 03 日 15:27:01)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2008&d=1128&f=business_1128_006.shtml
原田武夫:「北米共通通貨=アメロ」導入というオバマの隠し玉
【経済ニュース】 【この記事に対するコメント】 Y! V 2008/11/28(金) 09:00
IISIAが読み解くマーケットと国内外情勢
26日、オバマ次期米大統領は新たに創設する「経済回復顧問委員会」の議長に往年のポール・ヴォルカー元FRB議長を据える旨対外公表した。重厚な陣営を整えつつあるオバマ新政権による“大胆”な経済復興策に世界中の眼がますます向けられつつある。しかし、その一方でブッシュ政権までの歴代政権が積み上げてきた米政府の財政赤字は天文学的な数字になりつつあり、オバマ次期米大統領が就任早々、本当に「CHANGE(変革)」を望むのであれば、もはや「デフォルト(国家債務不履行)宣言」をせざるをえない状況になってきている。
マーケットを跋扈するヘッジファンドや投資銀行といった“越境する投資主体”たちはこうした状況を踏まえ、いざ宣言が出された時に大暴落することは必死な「米国的なるもの」、すなわち米国債や米ドルの動向を、固唾を飲んで見守っているというのが現状である。
しかし、問題はその後であろう。―――仮に米ドルが大暴落するとして、その一方で年末年始に向け、とりわけアラート(警告)が出されている保険セクターを中心に景気減退が露わとなる欧州の域内共通通貨「ユーロ」には、少なくとも来年(2009年)いっぱいは上昇機運を期待できそうもない。その結果、“よりマシなマーケット”として“越境する投資主体”たちが密かに狙いをつけているのは日本円であり、日本株であることは、当の日本ではあまり知られていない感がある。
ただし、こうした「米ドル・ユーロ急落、日本円の独歩高」は米国による経済覇権の終焉を決して意味しない点に注意すべきだろう。なぜなら、圧倒的な米ドル安に転ずることにより、米国の輸出関連企業に対してはむしろかなりの追い風になることは間違いないからだ。事実、オバマ次期大統領は繊維セクターに対し、11月初旬の段階で「不公正な貿易を行っている国には徹底して対ドル・レートの是正を求める」旨約束しているという情報がある。つまり、その頭の中には「米ドル安=輸出増」という構図があらかじめ刻みこまれているのだ。
だが、このようにして米国からの産品を売りつけられる国々からすれば、こうした展開は甚だ当惑したものであるはずだ。そこで、自ずから“対抗手段”をとるべく、米国に対する非関税障壁を積み上げてくるに違いない。そこで、まずは先の金融サミット(11月14・15日)の場を使い、ブッシュ政権は各国首脳に「自由貿易を堅持せよ」とのメッセージへ連判させたというわけなのだ。
実はストーリーにはさらに続きがある。―――仮に諸外国が米国産品を結果として買わなかった場合、このシステムだけでは米国復活のシナリオは実現しない。そこで、いよいよカナダ・メキシコを巻き込んだ北米共通通貨「アメロ」の登場となるとの指摘が、ロシア外務省筋より最近なされ始め、話題を呼んでいる。
ドイツ統一という美名の下、実際には「旧東独地域」というエマージング・マーケットをまずは抱え込んだドイツの旧通貨マルク。その延長線上において、一方では域内共通通貨「ユーロ」を導入し、他方で旧東欧地域へと地域統合を拡大することで事実上の“経済的植民地”を獲得していった欧州勢が見せたこれまでの大成功、そして今夏までの「ユーロ高」を思い出しておきたい。
それとまったく同じ構図をオバマ陣営が描いている可能性があるのだ。しかも「アメロ」をめぐってはその下準備のための秘密協定が2006年の段階で結ばれているとの指摘すらある。
米大統領選の当初、主要テーマの一つだったのが「北米自由貿易協定(NAFTA)」の改定問題であったことを今、あらためて想起すべきだろう。マーケットでも、あり得べき重大なシナリオの一つが、時にIMFをも巻き込んだ形での「アメロ」導入ではないかと語られつつある。(執筆者:原田武夫<原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA) CEO>)
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