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(回答先: <逆風08とちぎ経済> 市場低迷、次々に「減産」 自動車産業 (上) 【下野新聞】 投稿者 愚民党 日時 2008 年 11 月 22 日 14:52:11)
<逆風08とちぎ経済>下請けの痛み大きく 自動車産業(下)
(11月19日 05:00)
「はしごを一気に外されたような感じ」
自動車関連部品を製造する菊地歯車(足利市)の役員は、今回の金融危機の影響をそう表現して嘆く。
同社は韓国の自動車メーカー向けに「デフ」と呼ばれる動力伝達装置を量産。フル生産だったが、七月ごろから受注が減り始め、翌月には五分の一程度にまで落ちた。韓国では通貨ウォンや株式市場が急落し内需が冷え込んでいた。
世界の自動車メーカーの不振は、県内に集積する下請け企業にも波及している。同社では生産ラインの一部を停止。減産に伴い、売上高は前年度の半分にまで下がる見通しだ。
同社では、受注の落ち込みを一九九〇年代のバブル崩壊後にも経験している。国内市場が低迷し、メーカーからの受注が減少した。
だが、当時と決定的に異なるのは「そのスピード」という。「あの時は徐々にだったが、今回は異常なほどの速さで悪化している」。グローバル化が進んだ今、金融危機による打撃は急激に広がり、さらにその規模も増大している。
設備投資を積極化させてきたタイコーデバイス(大田原市)の経営管理担当者は「これからだと思っていたが…。中国工場でも減産になり、今後の設備投資計画を見直す必要がある」と話す。
GKNドライブライントルクテクノロジー(栃木市)は、主力の駆動系部品を10%程度減産。深井製作所(足利市)も、〇八年度の売上高が十億円以上減少する見込み。
◇ ◇
孫請け、ひ孫請けの零細企業の痛みはさらに大きい。
宇都宮市内で自動車部品の金型を製造し従業員約十人が働く会社では、受注が六割以上減ったという。経営者は「受注のファクスは八月にぱったりと入らなくなった」と話す。
発注企業からのコスト削減要請がきつく、利益がほとんど出ない状態が続いてきた。「今年は従業員の給与や年末のボーナスも、銀行から借り入れしなければ払えない。製品単価は一度下がると戻らないし、いつまで踏ん張れるか…」と厳しい内情を漏らす。
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「このままでは単なる消耗戦になる。ピンチを何とかチャンスに変えなければ」。芳賀町のホンダエンジニアリングの生産技術担当者はそう強調する。同社は下請けの中小企業に技術者を派遣し、互いの技術力を向上させる取り組みを始めた。
日産自動車のカルロス・ゴーン社長も「減産期間の時間的余裕を活用して品質向上を進めたい。下請け会社にも同じことをしてほしい」とした。
県は自動車を重点産業に指定しているが、税収も含め影響は避けらそうにない。福田富一知事は十八日の記者会見で、県内自動車関連企業の厳しさに触れ「どんな要望があるかヒアリングした上で、できるものは対応したい」と語った。
逆風に耐え苦境をどう乗り切るか。本県の底力が試されている。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/economics/news/20081119/77425