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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu179.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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米ドルはもはや世界の基軸通貨ではない。IMFがドルに代わる
新しい国際決済通貨を発行する「新世界秩序」を提案するだろう?
2008年11月15日 土曜日
サルコジ仏大統領は「ドルはもはや唯一の基軸通貨ではない」と発言
◆サルコジ仏大統領「ドルは基軸通貨ではない」 11月14日 IZA
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/195846/
ワシントンで先進国と新興国の20カ国・地域(G20)が参加して14、15日(現地時間)に開かれる金融危機対策のための緊急首脳会合(金融サミット)を前に、欧州連合(EU)議長国であるフランスのニコラ・サルコジ大統領(53)と米国のジョージ・ブッシュ大統領(62)が13日、大西洋を挟んで舌戦を繰り広げた。マネーゲームの暴走を防ぐために厳しい規制・監視体制の構築を目指す立場のサルコジ大統領が「ドルはもはや基軸通貨ではない」といえば、ブッシュ大統領は「政府の介入は万能薬ではない」とEUを強く批判した。
■ブッシュ米大統領「政府介入は万能薬ではない」
今回の金融サミット開催は、EU側が望み、米政府に強く働きかける形で実現した。従来の主要国だけのG8ではなく、G20としたのは、経済協力開発機構(OECD)の予測で来年の国内総生産(GDP)の成長率が戦後初めて日米欧のいずれもマイナスとなるなど、相対的に経済力の衰えた主要国の結束だけではもはや金融危機を打開できないからだ。
EUは14日、今年7〜9月期の域内GDPを発表したが、前期比で 0.2%減となり、4〜6月期の 0.2%減に続く2四半期連続のマイナス成長を記録。1999年のユーロ導入以来、初の景気後退入りが確認されている。
■皮肉の応酬
サルコジ大統領は、現行の米国主導の国際金融システムを改編する道筋をつけようと画策。13日にパリの大統領府で「米ドルは第2次大戦終結直後には世界で唯一の(基軸)通貨だったが、もはや基軸通貨だと言い張ることはできない。世界は変化している。20世紀の仕組みは、21世紀には通用しないというのがフランスの立場だ」と演説した。
さらにサルコジ大統領は、これまで親密な関係を演出してきたが、残り任期がわずかなブッシュ大統領に当てこするように「(ロシア軍がグルジアに侵攻した際に)人権を守ったのは、両国首脳と対話を維持したフランスだ。ロシアを非難するだけで、私のモスクワへの出発前夜に『行くな』と言った米大統領の電話を思い出す」と述べ、ブッシュ大統領の外交姿勢を皮肉った。
一方、ブッシュ大統領も13日、ニューヨークで演説。「今回のサミットで金融制度を21世紀の市場に適応させる原則を構築する」と明言したが、「多くの欧州諸国は米国より幅広い規制をしていたのに、今、米国とほとんど同じ問題を経験している。政府の市場介入は万能薬ではないのだ。わずか数カ月の危機で60年間の(自由市場主義の)成功を台無しにしてはいけない」と強い調子で反論した。
■オバマは見送り
今回のサミットにはバラク・オバマ次期米大統領(47)も招かれていたが、参加を見送り、マドレーン・オルブライト元国務長官(71)が代理出席する。オバマ政権では、金融政策も土台となる経済学の考え方も、ブッシュ時代とはコペルニクス的大転回が図られるのは必至で、サミットでその足かせとなる言質を取られるのを避けるためとみられている。このためEU側は、今回のG20から 100日以内に次回のサミットを開くようにオバマ氏の政権移行チームに働きかけている。
◆「世界通貨」で復権狙うイギリス 11月13日 田中 宇
http://tanakanews.com/081113brettonwoods.htm
米国の経済崩壊、ドル覇権体制の崩壊に備えた、英国の新たな世界戦略の一つが、かいま見えてきた。それは、1944年のブレトンウッズ会議で英国代表のケインズが提案したが、米国の反対によって実現しなかった世界共通通貨(国際決済通貨)「バンコール」(bancor)の構想を復活させることである。
11月15日に米ワシントンDCで「第2ブレトンウッズ会議」の通称を冠されたG20サミット会議が開かれる。この会議の発表されている主なテーマは、国際金融危機を繰り返さないための体制作りである。この会議に対し、英ブラウン首相は10月初めから「ブレトンウッズ2が必要だ」と言い続けてきたが、1944年のブレトンウッズ会議の主なテーマは、第二次大戦後の国際通貨体制の確立であり、金融制度ではない。
なぜ金融制度の会議に、通貨制度の会議の名前をつけるのかと私は疑問に思っていたが、どうやらブラウンは、ブレトンウッズ2会議(11月15日のG20会議、もしくはその後繰り返されるであろう同種の会議)で、IMFがドルに代わる新しい国際決済通貨を発行する「世界政府」的な「新世界秩序」を提案するつもりらしい。(関連記事)
ブラウンは、明確な表明はしていないが「本物の国際社会(truly global society)を作らねばならない」といった、世界政府や世界通貨を想起させる発言を放っている。この発言を報じた英ガーディアン紙の記事は「ブラウンは新世界秩序(new world order)を目指している」という見出しがついている。「新世界秩序」とは、欧米の上層部が以前から目指していると、世界の陰謀論者たちから疑われている「世界政府」の別名である。(関連記事)
世界政府を目指す米中枢の動きに敏感な「孤立主義者(米国優先主義者)」である米共和党下院議員ロン・ポールは最近「新たな通貨体制と世界的な中央銀行が作られ、世界の全天然資源をも管理下に置くような世界政府が、しだいに作られていくのではないか。11月15日の会議は(米国など世界各国の)国家主権が奪われていく流れの始まりとなりうる」と述べている。(関連記事) (中略)
▼世界大恐慌の中で覇権の暗闘
米国衰退後に備えた英国の新戦略は、見えてきたものの、このまま成功していくとは限らない。ブレトンウッズ2会議は、英ブラウンだけでなく仏サルコジ大統領も主導者であり、英と仏ではおそらく戦略が異なっている。仏独は、自分たちこそがEUの中心であると考え、英が謀略によってEUを隠然と動かそうとすることを嫌っている。英は本質的に反ロシアだが、逆に仏独はロシアや中国と組み、英による黒幕的な世界支配を阻止したいはずだ。従来の英国(米英)の金融支配戦略の一つは、ヘッジファンドやタックスヘイブンの資金を使って相場を乱高下させることだが、サルコジはこれらの構造を破壊しようとしている。(関連記事)
またブッシュ政権の米国も、英国の黒幕覇権を嫌っている。ブッシュ政権のポールソン財務長官が、金融危機対策を未必の故意的に失敗させ、金融危機を激化させて、米国を財政破綻に導いているのは、おそらく、英国による黒幕支配より、英国抜きのBRICなどによる多極型世界の方が、世界経済の長期的な成長が加速するという理由からの「隠れ多極主義」の策略である。世界が多極化した後も、依然として英国が黒幕支配している状態では、英国は繁栄しても、世界全体は繁栄しない。ブッシュ政権は、世界通貨を新設する英国の戦略を潰したいはずだ。
ブッシュは反英的だが、次期大統領のオバマはどうか。オバマは11月15日のブレトンウッズ2のG20会議には出席せず、会議が開かれるワシントンDCにも来ない(G20出席の各国首脳と一切会わない)ことを表明した。G20では、アングロサクソン的な自由市場原理にこだわる米国(米英)と、欧州大陸型金融にこだわる欧州とが対立し、そこにBRICなどの独自の思惑も絡んで、全く議論がまとまらないだろうと予測されている。オバマは、そんな混乱した会議に出席して就任前に言質を取られてしまうより、会議場に近づかない方が賢明だと思ったのだろう。(関連記事その1、その2)
このようなオバマの姿勢からは、英国と組んで米英中心の世界体制を再建する方針はとっていないことがうかがえる。民主党には英国の代理人がけっこういる(ジョセフ・ナイなど)が、オバマは今のところ、英の傀儡政権になるつもりはなさそうだ。民主党内では、ネオコンに近い「ネオリベラル」も強く、オバマ政権は、ブッシュと似た反イスラム・反ロシア的な過激戦略の方向に引きずられる可能性もある。これも英国にとって歓迎ではない。(オバマ政権の予測は、もう少し動向を見てから分析する)(関連記事)
11月15日のG20会議は、おそらく何もまとまらない。ブラジルもEUも、そう予測している。今後(つまりドル崩壊後)の世界体制を決める会議の枠組みを作るだけで、今回は十分だという見方もある。今後、ドルの下落が起きてから改めて話し合った方が、現実的な議論になる。(関連記事)
しかし今後時間が経つほど、米国は衰退し、金融界が米のコピーである英国の衰退も進み、米英の弱体化を見て強気になる途上国の主張が声高になり、多極型の世界で英国が黒幕になることは困難になっていく。世界的な大恐慌の中で、覇権をめぐる暗闘が続くだろう。その末にどんな世界体制が出現するかを見極めることが、今後しばらく(2−3年?)の、私の解読作業の中心となりそうだ。
◆さよならドル(続・中ロ同盟がアメリカを滅ぼす日 11月2日 ロシア政治経済ジャーナル
http://archive.mag2.com/0000012950/20081101234311000.html
では、どうすればアメリカを滅ぼすことができるのでしょうか?
基軸通貨とは、国際間の資本・貿易取引において、民間・公的部門を問わず幅広く使用されている決済通貨のことでした。
ということは、ドルの使用量を減らせば、ドルは基軸通貨の地位から転げ落ち、ローカル通貨になる。
すると、アメリカは普通の借金大国となり、没落するという結論になります。
このことについて、サチューセツ工科大学レスター・サロー教授はいいます。
「もしドルが基軸通貨でなくなればアメリカはこんなに巨額の貿易赤字を抱えてはおれない。
基軸通貨は貿易決済に使われる。
他の国なら赤字分はドルを借りて支払わなければならないがアメリカは必要なだけドル紙幣を印刷すればよかった。
しかし基軸通貨でなくなればそうはいかない」
(私のコメント)
ドルの価値は石油と軍事力とウォール街の金融資本主義が支えてきたのですが、金融資本主義も崩壊してきました。残るのは石油と軍事力ですが、石油支配は軍事力が支えているのですが、軍事力はアメリカの経済力が支えている。ということはウォール街の金融資本主義がコケれば軍事力も縮小されて、イラクのアメリカ軍は撤退して行く。アメリカ軍が中東から撤退すればサウジや湾岸産油国はドル離れを加速するだろう。
つまりアメリカのドル基軸通貨体制は絶体絶命のピンチであり、ドミノ倒しの最初のドミノが倒れ始めたのだ。だからフランスのサルコジ大統領は、「ドルはもはや基軸通貨ではない」と発言したのだ。この発言は日本から見ればとんでもない発言ですが、EUから見れば、ドルが基軸通貨から脱落してユーロを基軸通貨にする戦略は着々と進んでいる。
日本は相変わらず能天気な事を言っていますが、中国は着々と手を打ってアメリカのドル基軸通貨体制からの離脱を試みている。58兆円の公共投資をドルの外貨準備を切り崩して行なうようですが、アメリカがもはや中国の輸出市場にならなくなったからアメリカを見捨てるのだ。しかし日本はこのような情勢にもかかわらずアメリカのドル基軸通貨体制にしがみついている。
アメリカのオバマ新大統領はおそらくソ連のゴルバチョフと同じ役割を担うのだろう。ウォール街もすでに崩壊してしまったのだからアメリカにはもはや打つ手が無い。公的資金で金融機関を支えていますがその資金をどこから調達するのだろうか? 中国や中東の産油国はドルや米国債を買い続けるだろうか?
アメリカ経済を支えてきた株式市場も11000ドル台から8000ドル台にまで下落して、多くのヘッジファンドは解約が殺到してPKOの買い支えにもかかわらず下落を続けている。さらにGMが倒産して実体経済のドミノ倒しが始まれば株式市場も底なしの状況になるはずだ。
ニューヨーク株式がこれほど暴落すると、アメリカ人の金融資産のほとんどが株式だからアメリカ人の金融資産は2割以上も失っている事になる。不動産もじりじりと値下がりを続けているから不動産担保ローンの貸し出し枠も無くなり消費を切り詰めなければならなくなった。消費が減るという事は中国からの輸出も減る事だから中国はアメリカに見切りをつけてドルを手放すのだ。
サルコジがこれほど思い切った事が言えるのも、すでに勝敗は付いているのでありドルの基軸通貨体制はもうじき終わる。それが分からないのは日本の政府日銀であり、政治家達は定額給付金をどうやって配るかで頭が一杯のようだ。これでは世界経済の大変動の動きがわかるはずもなく、マスコミの記者たちもサルコジの発言の裏が読めないようだ。
オバマ次期アメリカ大統領はなぜG20の会議に出ないのだろうか? ドルの基軸通貨体制を守るつもりなら会議に出て反撃の手段を探るだろう。しかしすべてブッシュに押し付けて自爆装置のボタンをブッシュ自身に押させるつもりだ。麻生総理も早くブッシュから離れないと自爆テロに巻き込まれてしまうだろう。しかし政府日銀は何も分かっていないから避けられそうもない。
◆首相、ドル基軸維持を強調 金融サミット開幕 (共同通信) 11月15日
http://bizex.goo.ne.jp/news/CO2008111501000029/
【ワシントン14日共同】20カ国・地域(G20)首脳らが金融危機対策を協議する緊急首脳会合(金融サミット)が14日夜(日本時間15日朝)、米国の首都ワシントンで開幕した。麻生太郎首相は、米国のドルを基軸とする戦後の国際通貨体制を維持する必要性を強調。G20各国は金融危機拡大による世界経済の成長減速に強い懸念を共有する。
◆クリントン氏に国務長官打診か オバマ氏、米テレビ報道 (共同通信) 11月15日
http://bizex.goo.ne.jp/news/CO2008111501000198/
【ワシントン14日共同】米CNNテレビは14日、オバマ次期大統領の政権移行チームに近い筋の話として、オバマ氏がヒラリー・クリントン上院議員に対し、国務長官就任の意思を打診したと報じた。クリントン氏の回答は不明。クリントン氏は大統領選の民主党指名争いで、党を2分してオバマ氏と激戦を繰り広げた経緯があり、国務長官に起用されれば閣僚人事の目玉となる。
(私のコメント)
クリントン大統領のジャパンバッシングは不思議といえば不思議な事であり、同盟国の日本を叩くのは何か訳があるのだろう。つまり日本がアメリカを支え続ければドルの基軸通貨体制を崩すのは難しいだろう。つまりアメリカは日本はいつまでもアメリカにへばりつくには止めなさいと諭しているのですが、日本の政治家や官僚はその意味が分からない。
ヒラリー・クリントンが国務長官に指名されるような事があれば、90年代の日本叩きが再開されて日米関係を切り離しにかかるだろう。だから日本もアメリカ離れを模索すべきなのですが、叩いても叩いても日本はアメリカにへばり付いて来る。それくらい日本の政治家や官僚たちはバカそのものなのですが、国際情勢が分からないのだろう。日本から見ればサルコジは気が狂ったのかと見えるだろう。しかし気が狂っているのはアメリカにしがみつく日本のほうなのだ。