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(回答先: 金融サミット:財政出動による景気刺激以外での合意、望み薄の公算 【ブルームバーグ】 投稿者 愚民党 日時 2008 年 11 月 15 日 07:14:23)
外為市場、金融サミット後の失望による円高警戒
2008年 11月 14日 19:57 JST
[東京 14日 ロイター] 来週の外為市場について、週末にワシントンで開かれる緊急首脳会合(金融サミット)後の失望感による株安/円高が警戒されている。予想レンジはドル/円が94―99円、ユーロ/ドルは1.23―1.29ドル。
金融サミットは主要議題となる参加各国の追加政策対応や国際通貨基金(IMF)の機能強化でどこまで踏み込めるか注目される。また、米住宅着工件数など米経済指標により米実体経済の悪化の度合いと、それを受けた米株価動向をにらんだ展開になるとの見方もある。
大幅利下げに踏み切った英中銀(BOE)や豪中銀(RBA)の議事録公表で景気後退懸念がより強まれば、英ポンドや豪ドルが動意づき、やはり株安/円高につながるとみられている。
金融サミットでは金融危機の再発防止に向けた対策が話し合われる予定だが、政治的な対立で大きな進展は期待できないとの見方もある。先進国は、IMFなど国際機関に新たな役割を付与することを検討しているものの、新興国はIMFの権限強化に慎重な姿勢が強いとみられているためだ。ただ、世界経済は景気後退色を強めており、各国首脳は金融危機の原因と今後の対策について何らかの指針を示す必要に迫られそうだ。
サミットでは市場の規制改革が大きな議題となるが、規制をどの程度強化するかをめぐり、特に欧州と米国の間に深い溝がある。ドイツ政府当局者は、サミットでは「市場と安定の新たなバランス」について協議すると発言。米国が考えている以上の抜本的な改革が必要」との考えを示唆した。一方、プライス米国家安全保障会議(NSC)副補佐官(国際経済担当)は、金融市場の混乱は「規制体制の一定の変更」が必要であることを示しているとし、改革は一定範囲内にとどめるべきだとの認識を示した。
ロイヤルバンク・オブ・スコットランド・ピーエルシー(RBS)のヘッドオブFXストラテジー、山本雅文氏は、「目先の政策対応に結びつかない場合には、若干の失望感のなか、米実体経済の悪化の程度と、それを受けた米株価動向に注目が集まろう」との見方を示す。また、「最近の傾向を踏まえると引続き米景気指標では下振れ方向に注意が必要」とし、米株安/円高リスクが高いと指摘する。米経済指標に関しては鉱工業生産(17日)、消費者物価指数、住宅着工件数、実質所得(いずれも19日)などが注目されそうだ。
足元では金融市場の混乱はやや収束しつつあるものの、景気後退懸念というリスク回避要因が根強く残っている。特に、欧州の景気下振れムードが強まることで欧州通貨安が進んでいる。欧州の経済指標は週後半に集中しており、独生産者物価指数、英小売売上高(いずれも20日)、仏消費支出、ユーロ圏製造業PMI(21日)などが材料視されそうだ。
一方、BOE(19日)とRBA(18日)の議事録の公表も手がかりになるとの見方も出ている。BOEは6日、政策金利を150ベーシスポイント(bp)引き下げた。その後の声明で、英経済の見通しは著しく悪化し、インフレ見通しは大幅に下向きにシフトしたとの見解を示している。RBAも、75ベーシスポイント(bp)と予想を大きく上回る引き下げに踏み切った。世界的なリセッション(景気後退)の可能性が高まる中、国内経済を支援することが狙い。RBAは為替介入も積極的に実施している。両中銀の景気認識が一段悪化すれば、クロスでの円買いも予想される。
国内関連では7─9月期国内総生産(GDP、17日)、日銀金融政策決定会合(20―21日)が予定されている。RBSの山本氏は、成長率は前期の大幅マイナスからは反発が予想されているものの反発力は弱く、停滞色の強い状況が続くとみられ、ポジティブな反応は期待し難いと指摘。そのうえで「むしろ下振れの際には追加利下げ期待が高まる」との見方を示す。ただ、その場合でも「政策金利の低下幅は他国に比べて小さいものとならざるを得ず、円高圧力を減殺するには力不足」とみている。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-34918220081114