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(回答先: 米国の措置を歓迎し強くサポート、国内措置は考えていない=伊吹財務相【ロイター】 投稿者 Ddog 日時 2008 年 9 月 22 日 22:37:18)
[ニューヨーク 21日 ロイター] 米国政府は、金融危機の解決に際し、最大7000億ドルの公的資金を費やす不良住宅ローン債権の買い取り入札以外に選択肢を持たないかもしれない。ただ、この方式には欠点も指摘されている。
ブッシュ政権は、大恐慌以来の金融危機に対処するため、この前例のない金融機関の救済案を週末、議会に提示した。
政府は納税者の損失を最小限に食い止め、市場の安定時には利益さえ出るよう、不良資産を十分安価で買い取りたい一方、銀行をこれ以上痛めないよう、十分高価で購入したくもある。
米メリーランド大学の経済学教授、ピーター・クラムトン氏は、当該証券に関する最良の情報を持つ銀行に価格決定権を与える入札形式による買い取りは、道理にかなうものだ、と述べた。
しかし、売り手間の競争は、高い価格の設定を回避する気運を生む可能性があるという。
クラムトン氏は、「リバース・ディセンディング・クロック入札」を提唱する。この方式では、政府が買い取りを予定する証券の数量、および当初の入札価格を発表し、売り手が当初価格で売却したい証券の数量を提示する。
もし、当初価格で政府が望む買い取り数量を、銀行による売却数量が上回れば、政府の目標と銀行が望む数量が一致するまで、政府は買い取り価格を引き下げる。
クラムトン氏は「これまでにこの方式で数多くの入札を実施してきた。競争的な時価の決定において非常に有効だ」と述べた。
ただ、リバース・ディセンディング・クロック入札には欠点も存在する。この方式は、複数の銀行が保有する証券で最も有効に機能するが、1─2行の銀行の保有する証券ではそれほど効果は大きくない。
後者の場合、売却の競争が少ないため、買い取り価格が資産の正規の価値を上回る可能性がある。つまりは政府に余分な負担をかけることになる。
銀行は互いの証券間に相違が存在すると主張する。例えば、メリルリンチ ドイツ銀行のアナリスト、マイク・マヨ氏は、もしシティがメリルの価格水準を採用していたら、第3・四半期に70億ドルの評価損を追加計上していただろう、との見方を示した。 入札が多数の売り手を引き付けた場合、激しい競争が価値を押し下げ、結果的に同種の住宅ローン債務を持つほかの銀行が、この低い価値で評価損を計上するよう強いられる。 評価損を計上する銀行は増資の必要に迫られるが、現在の環境下で資金を調達するのは困難だ。増資が困難ななか、より多くの大手銀行が破たん、もしくは救済合併を強いられ、金融危機がさらに悪化する可能性もある。 さらには、売却される証券の複雑さから、入札が実施されるまでのスピードが懸念される。 2007年のノーベル経済学賞を受賞した米プリンストン高等研究所のエリック・マスキン教授は「これほどの規模での入札は過去に実施された例がない」と述べた。 マスキン氏は、複数の懸念が存在するが、入札は実施される公算が大きい、とし、ほかに選択肢は存在しないかもしれない、と述べた。 (Dan Wilchins記者;翻訳 山口 肇;編集 佐々木美和)