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(回答先: 経済危機の中、マルクスの『資本論』が売れ行き伸ばす(AFPBB News/CBS NEWS) 投稿者 gataro 日時 2008 年 10 月 20 日 11:52:23)
壮大なソビエトの実験と数多の人命の犠牲によって、社会主義の失敗は明確であったが、ソビエトも崩壊して20年近く経つと、記憶が風化するのだろうか?
カール・マルクスは、各段階の杜会は、それぞれ固有の経済的矛盾をもち、それによって世界史は進展する、と喝破した。つまり、封建杜会は封建杜会なりの、資本主義杜会は資本主義杜会なりの経済的矛盾を内包し、それによって杜会はゆり動かされ、やがて崩壌してゆく。これがマルクスの図式なのである。彼は、資本主義杜会における経済的矛盾の展開と、それによる資本主義杜会の運動法則については、実際にこれを分析してみせたが、悲しいかな、マルクスは社会主義の経済的矛盾を観察することができなかった。
天才マルクスは重大なことを見落としている。杜会主義杜会もまた例外ではない、社会主義杜会なりの経済的矛盾を内包ということである。
商品は売れ残るかもしれない、せっかく生産しても、それは売れないかもしれない、というところに、資本主義社会おけるすべての矛盾の原因があるのである。つまり、恐慌も不況も・倒産・そして産業予備軍から貧困の発生、すすんで資本主義杜会の没落にまでいたるような資本主義杜会におけるすべての困難は、すべてここに原因がある、とマルクスはいうのだが。
ソビエト社会は企業にノルマの量はあっても質は問わない社会だった、消費者の好みはまったく責任の必要が無かった。ソビエト社会ではすべて量で測られるものだから重厚長大で非効率でエネルギー効率が悪いものが進んで作られ、企業の効率は非常に効率の悪いものとなった。社会主義では倒産しないこととなっている。となれば非効率な会社経営で技術革新をしない社会となってしまう。誰もまともに働かない社会、そんな堕落した社会だった。社会主義が資本主義と競争して勝てるわけが無かった。
社会主義の実験は、20世紀最大の実験かつ最大の失敗だったのである。
資本主義が行き詰まり、社会主義を研究することは否定しないが、ソビエトが崩壊して20年近く経つと、ソビエト社会がいかに非効率で矛盾していた社会であったか知らない世代が誕生してしまっている。
資本論は、あくまでも、ソビエト誕生以前に書かれたファンタジーであることを心して資本論を読んでもらいたい。