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あちらを立てればこちらが立たず、あちらを立てればそちらが立たず。最後はあちらもこちらもそちらもたたずという事になる。ポールソンが財務長官になったときに、どんなシナリオを持っていたのか。興味深い。
NY原油124ドル目前 米経済にインフレ圧力 5月9日8時0分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080509-00000094-san-bus_all
【ワシントン=渡辺浩生】原油価格の上昇が止まらない。7日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、投機資金の流入が拡大し、取引の中心となる米国産標準油種(WTI)6月渡しが通常取引後の時間外取引で一時、1バレル=123・93ドルまで上昇し、最高値を更新。8日も123ドル台を中心にもみ合った。低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題に端を発した米国発の金融危機は「最悪期を過ぎた」との見方も広がりつつあるが、インフレという新たな危機が米国経済に迫っている。
ポールソン財務長官は7日までに米紙ウォールストリート・ジャーナルに対して「(金融危機の)最悪期は過ぎ去ったようだ」と語った。
確かに、ダウ工業株30種平均は3月17日に1万1650・44ドルまで下落したのを底に反転、今月初めには一時1万3000ドル台を回復した。ただ、米証券大手JPモルガン・チェースのカズマン主席エコノミストは「最悪期が過ぎたかどうかは、経済全体を慎重に見極めるべきだ」と楽観論を戒める。
その最大の懸念材料が原油高だ。米ガソリン小売価格は5日、1ガロン(約3・785リットル)=3・61ドルと最高値を更新した。過去3カ月で22%も上昇したが、証券大手ゴールドマン・サックスのアナリストは、さらに今後半年から2年の間に原油価格は「150ドルから200ドルに上昇する可能性がある」と予測している。
原油価格150ドルとなった場合、ガソリン価格は「1ガロン=4・50ドル以上」(ウォールストリート・ジャーナル)に上昇する。すでに卵、牛乳など食料価格も高騰を続け、消費者の家計を圧迫しているが、一段の原油高は自動車メーカーや航空業界など企業収益の足かせになり、景気を冷やすことは間違いない。
現在の原油高騰は、産油国ナイジェリアで武装勢力の活動が活発化していることなどから、原油の需給逼迫(ひっぱく)懸念が強まっていることが背景にある。
ただ、FRBの金融緩和策で膨らんだ投機資金の流入が影響していることは確かで、カーネギーメロン大のメルツァー教授(金融政策)は「FRBがインフレとドル安に警戒を怠り、ウォール街の催促に利下げを続けた結果だ」と批判している。景気後退と物価上昇が同時に進行するスタグフレーションの危険もちらつき始めており、米景気の先行きにはなお不透明感が漂っている。