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GEの株価急落は何を意味するか? 多くのヘッジファンドや金融機関の投資失敗が表面化
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投稿者 TORA 日時 2008 年 4 月 14 日 16:27:06: GZSz.C7aK2zXo
 

GEの株価急落は何を意味するか? 多くのヘッジファンドや金融機関
の投資失敗が表面化する4月半ばから学ぶ人たちのチャンスが始まる

2008年4月14日 月曜日

S&P500種が200日移動平均線を割り込むと2年は下落する?


◆DJ-米国株:大幅反落、GE決算を嫌気 4月14日 ダウジョーンズ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080414-00000008-dwj-brf

ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)11日の米国株式相場は大幅反落。ゼネラル・エレクトリック(NYSE:GE)の予想を大幅に下回る決算、消費者信頼感が26年ぶりの低水準に落ち込んだことを示す統計を受け、米景気に対する投資家の懸念が一層強まり、大きく下げた。

ダウ工業株30種平均の終値は前日比256ドル56セント(2.04%)安の1万2325ドル42セント。構成銘柄の1つであるGEが12.8%急落したことにより、押し下げられた。

GEは海外で大きなプレゼンスを確立しているため、米景気減速に対する抵抗力を持っていると見られていたものの、11日発表した1−3月期決算はアナリストの予想を大幅に下回った。ウォール街の予想と一致するかそれを上回る決算を発表することで知られているGEが、今回のような決算を発表するのは異例だった。同社はまた、2008年通期の業績見通しを下方修正した。


◆GEは夜遊びをしていたんじゃないか?という予感 4月13日 いちカイにヤリ
http://www.doblog.com/weblog/myblog/31550/2620674#2620674

金曜日のジェネラル・エレクトリック(GE)のプロフィット・ウォーニングはちょっと驚愕ものでした。GEという株はそもそも値運びがとてもマイルドな株ですから、一日に3%も上がったり、下がったり普段はしないのです。

それが金曜日は12%近くも下がった。

これはGE株にとって1987年の大暴落以来のボラティリティーになるわけですから、アナリストや投資家の狼狽ぶりもわかろうというものです。

さらにGEはつい最近(3月12日のカンファレンス・コール)まで「ビジネスはOKだよ」と投資家に説明していて、事態がそんなに悪くなっているという様子は全然見せていなかったのです。実際、イメルトCEOも自らの個人口座でGE株を買い増ししたりしていました。

ところが「ベア・スターンズ株が暴落した直後に事態が急速に暗転した」と言うのです。

今回の悪決算の原因の大部分はGEキャピタルが原因です。実際、アナリスト予想と食い違った5億ドルの未達部分は全てベア・スターンズの救済の直後に発生したと昨日のカンファレンス・コールで説明がありました。


でも、おかしいですよね?

ベア・スターンズ株がつるべ落としで暴落していてアメリカの資本市場が麻痺したその過程で問題が雪だるま式に増えていったのなら兎も角、ベア・スターンズが救済された直後に5億ドルの欠損が出たというのは。


この部分を聞いて僕の中に宿るシャーロック・ホームズ的好奇心が駆り立てられたんです。

ベア・スターンズが土壇場でJPモルガンに救済された事は多くの投資家や資本市場参加者に安堵をもたらしたわけですが、その影に隠れて地団駄踏んでいる連中も居ることは余り一般の人は気が付いていません。その連中とはクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)で会社の倒産する側に賭けていた人たちです。

今、専門家の方に笑われるかと思いますけど、極めて単純化した議論をすれば、CDSというのは倒産保険ですから倒産しなければ無価値になるんです。つまり掛け捨てです。

JPモルガンによる救済の前と後でアメリカの資本市場の何が変わったか?という問題をもう一度自問してみると、今回の事件で「FEDは大型倒産は起きないように断固とした措置を取る」ということが明白になったということです。政府が介入して事前に救済することがわかった以上、もう今後も大型の倒産は無いし、そうなれば倒産保険の価値は無いのです。

憶測でモノを書くのは不謹慎かもしれませんけど、今回のGEキャピタルの一件を見て僕が感じたのは上に説明したような仕組みから、GEキャピタルが用いていたヘッジが逆を突かれた可能性が高いのではないかしら?ということです。

「それならそうと何でちゃんと説明しないの?」

という風に皆さんは思うかも知れません。

でも、ここのところは実はとてもビミョーなのです。なぜならCDSというのは「チョイ悪」商品だからです。

実はCDSはどの監督機関からも監督されていない「抜け道」商品です。商品の性格からすればCDSは「保険」になると思います。実際、CDSは:

「2人の当事者が約束する私的な契約で、その保険の買い手はデフォルトが発生した際、売り手から保険金を得ることを前提に保険プレミアムを売り手に支払う取り決めである」

と定義されています。

でも投資銀行業界の人はCDSが「保険である」と言ったら凄く感情的になってギャアギャア反論してくるんです。僕はかねてから「なぜそんなに意固地になって反論するんだろう?!”#$?」と不思議に思ってきました。でも最近はだんだんそのココロが呑み込めるようになっています。

つまりアメリカでは保険というのは連邦政府ではなく、州政府が規制する商品なんです。ですから個々の保険商品は基本、それぞれの州で承認を得る必要があります。僕がこのルールを初めて知ったのは確か1988年頃にイギリスのタバコの会社BATがファーマーズという損保を買収したときです。買収が完了するのに「1年以上もかかる」とアナリストが言ったので、「へ〜っ、呑気な話だね。なんでそんなに時間がかかるの?」と質問したんです。アナリストが答えたのは「BATはタバコの会社だろ?だからアメリカの州政府は保険会社がタバコの会社に買収されるのは厭なんだよ。それで州ごとの審査がとても時間がかかるんだ」ということでした。

さて、投資銀行業界の人がCDSを保険と呼ばない理由は住宅ローン証券などの複合的ないんちきペーパーはその根拠になっている裏打ち資産が複数の州にまたがってチャンポンになっている場合があると思うんです。だからいちいち個々の州の承認とか取ってられないという時間的制約があると思います。

それから保険と言う風に分類されたら、ちゃんとその保険会社が強固なバランスシートをしているか?などの資本面での適格性を問われるかも知れません。レバレッジ・ジャンキーの皆さんからすれば資本面での適格性を問われることはいちばん嫌うことです。

これらの事から投資銀行業界はCDSがそういう州政府からの監視の網にひっかからないよう大変苦労して脱法行為をしてきたわけです。

実はビル・クリントンが大統領の任期が切れる直前に批准した法律に「商品先物近代化法」というのがあります。これは「相対取引のデリバティブ市場を活性化するためにはオーバー・レギュレーションはいけない、だから規制緩和の一環として、CDSはSECやCFTCの管轄外に置こう」という立法なのです。(この立法を起案したテキサスの某有力議員は奥さんがエンロンの重役だったことで有名です。同じ議員がグラス・スティーガル法の撤廃も起案しています。この議員さんは米国の証券法を徹底的に骨抜きにした腕前を買われて、後にUBSの重役になりました。UBSはその後、サブプライム問題で最初に大穴をあけて一躍有名になりましたけど、この議員さんの半生を映画にしたら『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』よりもっと面白い映画になると思うんです。)

そうした一連の経緯でCDSは州政府からも、SECからも、CFTCからも規制されない、「無法地帯商品」になったわけです。僕流に言えば「r/K selection theory」の世界がここに完成したというわけです。

しかし、本来、保険商品であるCDSが、保険商品として規制されないということは極めて大きなモラル・ハザードを生むのです。

保険金殺人を例に出すまでもなく、CDSのような倒産保険を購入する人は倒産すれば保険金が入るわけですから保険をかけていた甲斐があるわけです。この場合、リスクヘッジ目的でCDSを購入するのなら、モラル・ハザードはありません。

でもアンダーライング・アセット、つまりその保険の対象となる資産そのものをロング(=買い持ち)にせず、ただ倒産保険だけを購入(=ネイキッド・ポジション)したとしたら、、、どうでしょう?。

この場合、その会社が潰れたら嬉しいわけです。

つまり倒産保険の購入者は会社が潰れることが好都合だという風になるのです。

実はこの問題はイギリスで損害保険が発達したときに最初に出てきた問題で、1746年に英国議会は「海事保険法」という法律を通過させ、「海難保険を購入する投資家はその船の所有者に限る」ということを決めています。保険金殺人ならぬ、保険金目当てのサボタージを防ぐためです。

話が長くなりました。

ベア・スターンズが救済される直前・直後のマーケットの動きに関して、リーマンのファルドCEOが公聴会に呼ばれて証言した際、「わざとベアが倒産するようにけしかけた不届き者がいる」という旨の証言をしています。

もう僕の言いたい事は皆さんおわかり頂けたと思うんですけど、デフォルト・スワップに類する商品へ投資することは、このように利害矛盾の地雷原に足を踏み入れることに他ならないんです。

正義の味方、清い清い会社であるジェネラル・エレクトリックが、そんな「チョイ悪」なことに手を出していた、、、、なんて事になったら、株主はイメルトCEOの退陣を要求するでしょうね。


◆米新車市場 4月4日 松藤民輔
http://blog.ushinomiya.co.jp/economics/2008/04/post_137.html

米新車3月販売台数12%減とある。ゼネラルモーターズ(GM)18.9%減。クライスラー19.4%、トヨタ10.3%、ホンダ3.2%とすべての自動車販売がマイナスとなった。同じ新聞紙面にはスズキ、インド販売日本を上回る。12%増の71万台、3.4%減の日本販売66万台。日本の株価暴落のとき12%減があっただろうか。

FRB議長は米景気後退の可能性について初めて議会にて証言した。車の売り上げが月間10%以上も落ちたのに議会証言を待たねば景気減速を認めない社会なのか?政策金利、公定歩合を下げるとは景気減速を認めた一番大きなサイン。だからFRBが金利を下げるとき株は下がる。短期金利の低下は景気減速であり短期金利の上昇はブームといえる。そして株価の下落は消費減と資産デフレ。バブル崩壊の歴史とパターンはこんな連鎖に連なる。

米金融不安に一服との見出し。下がりすぎた株のリバウンドは多くの普通の人々を安心させる。しかし予定された暴落と金融危機はこれからが本番と心したい。金900ドル割れと原油の100ドル割れは似て非なるもの。商品と債務の無い通貨の違いがこれから始まる。多くのヘッジファンドや金融機関の投資失敗が表面化する4月半ばから学ぶ人たちのチャンスが始まる。

さて上海の株価を見ると中国資本主義革命なるものの始まりを予見できる。共産主義をいまだ信じる人々は共産党の化石人くらいだろう。証券口座を3500万人の人がこの2年でオープンした中国。これらの資本家?の資産デフレは革命に近い暴動か騒乱を呼び起こす。

チベット以上に大きな国内問題に発展。イデオロギーに抑圧された人々と資産を失った人々の共産党に対する反動は下げる株価に連動する。時代がどう変化するのか?変化の本質は奈辺(なへん)に在るのか考えたい。

(私のコメント)
私が株式投資から足を洗ってからかなりの年数が経ちますが、アメリカの株式に対してはいつも弱気に予想してきました。2000年過ぎのITバブルの崩壊も予想してきたし、今回の住宅バブルの崩壊も予想は当たりそうだ。バーナンキは第三のバブルを作り上げられれば持ち直すことも出来るでしょうが無理だろう。

アメリカは金融立国で多くの金融派生商品を作ってはファンドに売ってきましたが、CDSという企業が倒産すると保険金がもらえる信用デリバティブ商品があるそうです。GEの株価は金曜日に12%もの暴落がありましたが、「いちカイにヤリ」によればGEのCDS投資の失敗による損失によるものらしい。

ベア・スターンズの株のCDSを購入して保険を掛けておけば倒産すれば儲かるまさに金融工学を駆使した投資になるのですが、GEの場合は倒産する事にかけていた保険がパーになったと言う事なのだろう。GEは本業よりも金融で稼いでいる企業ですが、事業自体はドル安で好調なはずだ。

日本でもバブル崩壊前は事業会社でも財テクと称して金融で稼ぐ事が流行りましたが、バブル崩壊で大きな損失を抱える元になってしまった。株や不動産を買っておけば必ず儲かると銀行から借金をして財テクに走った。それと同じ事がアメリカでも行なわれてGE社はリストラして金融を主力の事業にした。

確かに金融という仕事は、上手くいっている時は自分では何もせずに金を貸すだけで利息収入が稼げるのだからこれほどおいしい仕事はない。金融工学を駆使してリスクを減らして利益を最大化させれば営業効率は抜群だ。真面目に事業をするより金を働かせていればいいのだから金融ほど儲かる商売はない。しかし貸した金が確実に返ってくる保証はない。

GEのジャック・ウェルチ会長はゼネラルエレクトリックを製造業からサービス企業に変えてしまった。本業には徹底したリストラを行なって金融子会社を沢山作って財テクに邁進した。特に90年代から最近まではアメリカはバブル景気による上り坂だったから金融も好調であり、アメリカの勝ち組企業は金融で大きな利益を稼いできた。

しかしアメリカも金融に異変が生じており、GEの子会社のGEキャピタルが大きな穴を開けたようだ。中身はよく分かりませんが「いちカイにヤリ」に書いてあるとおりなのか、単なる債券市場での損失なのかもしれない。このように金融市場に異変が生じるとGEの金融シフトは裏目に出て致命傷になるかもしれない。多くのアメリカ企業も金融にシフトしているから、金融会社やファンドのみならず事業会社も大きな痛手を負うだろう。

90年代から日本の会社が元気がなくなったのも財テクに失敗による穴が大きかったのであり、アメリカの企業も金融子会社の損失の穴埋めで倒産する企業や不振に陥る企業が続出するだろう。特にヘッジファンドの損失がまだ公になっていませんが、公表できないほど欠損が大きいのかもしれない。今回のGEの大幅な下方修正はその先駆けであり、ファンドに委託していた投資の失敗が公になれば好調だったアメリカの株式も変調をきたすだろう。

冒頭にS&P500種の株価チャートを紹介しましたが、200日移動平均線を大きく下回り始めました。これはこれから2年以上は下落すると言う信号であり、下落はまだ始まったばかりだ。GEの株は日本の日立と同じであり平均株価に連動する。GEはアメリカを代表する会社といっていいのですが、金融子会社の欠損はGEの足を引っ張り続けて弱らせてしまうかもしれない。

アメリカの株式は年金とか国民の財産形成に大きな割合を占めているから、株式の下落はアメリカそのものの危機でもある。9・11テロの時も愛国心を煽って株式を買い支えてきた。日本や中国や産油国などの資金還流で金融市場も株式市場も支えられてきましたが、サブプライムなどの問題が大きな影を落とすようになって金の流れも変わってきた。

アメリカは金融立国を目指してきましたが、産油国や中国なども政府系ファンドを立ち上げている。それに対して日本は金融や株式に対しては政府は無関心であり、株が暴落しても政治家にとっては他人事に過ぎない。昔は政治と株は密接であり政治銘柄も多く存在した。しかしマスコミの目が厳しくなって政治家は株に手を出さなくなり、日本の株は安いまま放置された。

欧米の住宅ローンバブルは日本で90年代初頭に起きたことだ。不動産が担保になってする金融は好調な時はいいが、いったん変調をきたすと長期化して「失われた10年20年」となるだろう。公的資金で金融機関を救済してもタイミングを間違えれば政府や中央銀行が危なくなってしまうだろう。

アメリカの金融市場経済は金が金を産む経済であり、実物経済の規模とはかけ離れた規模となり、バブルが弾ければ限りなく実物経済の規模に金融市場経済は収斂していくことになるだろう。投資された金が無くなっても融資残高は残るのであり、公的資金で救済しても税金で穴埋めしなければならない。税金で出来なければ海外から金を調達する必要がありますが、そうなるとドルが暴落してしまう。

ドルは買ってくれる国や人がいれば価値がありますが、今では最大貿易黒字相手国の中国に買ってもらわないとアメリカは持たない。だからアメリカは中国と一蓮托生なのですが、中国もアメリカに商品を買ってもらわないと中国経済が持たない。いわばアメリカと中国は抱き合い心中するしかない状況なのです。

日本はこれからはアメリカ市場ではなく経済発展著しいインドや中東などの新興国や、高くなったユーロのEU市場で商売する必要がある。アメリカの製造業はGEを見れば分かるように空洞化してしまって、工場などは中国に移転させてしまったから、中国が資本主義革命で混乱すれば一番ダメージを負うのはアメリカ企業だ。

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