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(回答先: 副島道場が荒廃坂を転がり落ち始めた。そして叛乱男はやはり離脱した。 投稿者 仁王像 日時 2008 年 12 月 24 日 20:18:43)
世界恐慌はコンドラチェフの波によって周期的に起こるとしながら(そう主張しているように見える)、米国の金融機関、関係者、政府の対応を当たるを幸いに切りまくる。だから今回の「恐慌前夜」の主たる責任は、彼らにあると主張し、糾弾しているようにも見える。逆に彼らが貪欲に走らずしっかりしていれば「恐慌前夜」もなかったと。
加えて、次のような文言に接すると、一層なにがなんだか分からなくなる。
「何でもかんでもニューヨークの金融ユダヤ人たちが悪いのではない。アメリカの一般国民も悪いのだ。彼らも共犯者だ。3億人のアメリカ国民がお金を使い散らして、借金をしまくって、…それらをすべてまったく返済する気がなくなっているのである」。p47
「買い主に発行された高利のカード利子(年率22%)と住宅ローン(年率15%)を毎月払うなど、すぐにできなくなることは目に見えていた。ただひたすらアメリカの土地と住宅は上がり続ける、アメリカの経済は強い、という信仰が狂信にまで高まって、アメリカ人は皆で狂っていたのだ」。p82
これは3億人総懺悔である。世界恐慌が市場経済に内在する法則によって起きてしまうなら、市場経済の宿痾(しゅくあ)であり、より優れたシステムを編み出すまで、人類はこれと共存していかざるを得ない。しかし教授は3億人の米国人にまでその責任を被せてしまう。足の踏み場もないほど議論を取り散らかしている。本書の論理のコア、主張のコアがまったく見えてこないのだ。
俗受けする部分はあるだろうが、世界基準の学問を騙るワリには首を傾げざるを得ない。
未だ読んでいないが鬼塚英昭著『八百長恐慌!』ということではないかと直感される。どなたかこの概要を紹介できますか?
大量の非正規労働者の生首が切られているこの時代、「反過剰福祉、反税金、反官僚」というリバータリアニズムの信奉者である副島教授には、その意に適っているのか口を告ぐんでいる。世界基準の学問の何んと無力なことよ。