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「チベット深刻な危機に」ダライ・ラマ、中国の締め付け強化を警戒【産経】
http://sankei.jp.msn.com/world/asia/081123/asi0811231704002-n1.htm
2008.11.23 17:00
【シンガポール=宮野弘之】チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は23日、インド北部のダラムサラで亡命チベット人代表を前に演説し、「われわれは深刻な危機にさらされている。私の中国当局に対する信頼感は日に日に薄くなっている」などと述べ、中国当局のチベットに対する締め付けが強まる可能性を指摘、警戒を呼びかけた。
フランス通信(AFP)によると、ダライ・ラマは演説のなかで「今後20年、もしわれわれの行動や計画で慎重さを欠けば、チベット人社会に深刻な危機をもたらすことになろう」と指摘。そのうえで、「チベット民族を維持していくための革新的な方法を考えなければならない」と語り、これまでの対話を通じて自治の拡大を目指す「中道路線」を見直し、新たな対策を模索する可能性を示唆した。
22日に閉幕した亡命チベット人代表による特別会議では、中国からの独立を目指すべきだとする意見があるなか、当面「中道路線」を継続するものの、中国側に姿勢の変化がみられないうちは、対話を呼びかけないことなどで一致した。