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過去数百年というのは、要するにスペイン・オランダ・イギリス・アメリカとつづいた「白人による世界支配の終焉」を意味している
http://www.asyura2.com/07/war93/msg/829.html
投稿者 TORA 日時 2007 年 7 月 07 日 15:04:40: GZSz.C7aK2zXo
 

(回答先: 米ロMD対立。ロシアに追いつめられる米国。キッシンジャーも「白人支配の終焉」を示唆? 投稿者 大西健二 日時 2007 年 7 月 07 日 14:23:03)

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu147.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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過去数百年というのは、要するにスペイン・オランダ・イギリス・アメリカと
つづいた「白人による世界支配の終焉」を意味している。キッシンジャー

2007年7月7日 土曜日

米ロ首脳会談、ミサイル防衛やイラン核問題を協議
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070703-00000995-reu-int.view-000

7月2日、ブッシュ米大統領とロシアのプーチン大統領は首脳会談でミサイル
防衛やイラン核問題を協議(2007年 ロイター/Jim Bourg)(ロイター)


(私のコメント)
政治家や官僚たちは毎日の仕事に追われて、長期的な大戦略を考える時間が無い。そのようなことはシンクタンクや大学の研究所などで行なわれるべきものですが、日本のシンクタンクや大学の戦略研究の活動は不活発であり、ネットやブログで検索しても、そのような研究を活発に発表しているのは、ブロガーの数えるほどの人たちだ。

アメリカでは国防総省にアンドリュー・マーシャル氏がいますが、20年先30年先の戦略を考えてレポートを発表している。それに対して日本の20年先の戦略を考えている人はいるのだろうか? 日本ではやたらと危機感の煽るだけの本は沢山出されていますが、4,5年経つと使いものにならないことばかり書いてあることがばれてしまう。

「株式日記」では「アメリカの衰退に伴う日本の戦略」について書き続けてきましたが、ドルや石油の動向を分析すれば明らかなのだ。その流れがはっきり見えてきたのは9・11テロ事件以降ですが、イラク戦争に突入した事で流れが速くなってきている。

90年代のアメリカではソ連崩壊によるアメリカの慢心が出た年代であり、ソ連の次は経済大国日本を叩き潰せと襲い掛かってきた。クリントン外交があのまま続けられていたら日本は潰されていたかもしれない。その間に日本の総理大臣は8人も変わり、小渕総理は病に倒れた。同盟国のアメリカの裏切り行為になすすべが無かったのだ。

クリントン外交の誤りを糾す意味で「アジア2025」というレポートが1999年に出されましたが、そのレポートをまとめたのがアンドリュー・マーシャルだ。アメリカは軍事超大国であるだけに、その戦略は全世界的なものですが、日本で「アジア2025」を読んでいる人は僅かしかいない。


◆アメリカが予測する2025年のアジア 米国防次官1999年夏季研究最終報告(「アジア2025」) 東京財団
http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2001/00189/contents/00027.htm

以下の報告書は、国防次官(政策担当)のために実施された夏季研究の要約である。この夏季研究は、アンドルー・W・マーシャルとジェームズ・G・ロッシュの指導の下、S・エンダース・ウィンブッシュが主宰する作業グループが、一九九九年七月二五日から八月四日にかけて、ロードアイランド州ニューポートの海軍戦争大学に集まってまとめた。これは、国防計画プロセスにとって根本的な諸問題や重要性のある問題を再検討するために実施された一連の夏季研究の第一三回である。

ここで検討の対象となるアジアは、太平洋からロシア中部、北極海からインド洋・ペルシャ湾に広がる地域と規定する。われわれは努めて長期的視野でこの地域を見て、限定された数の別のアジアを創造し、分析した。

シナリオが示唆するところによれば、中央アジアで起きたことは北東アジアあるいは南東アジアで直接的もしくは二次的な結果をもたらすかもしれず、インドネシアでの出来事は、北方の日本と西方のペルシャ湾の双方に伝播するかもしれないこと、すなわち、伝統的な「地域」や、それと同時に米軍の統制を超えるかもしれないことを示している。こうした世界においては、動く要素や動き得る要素が多く、それらの要素の間の結合の仕方も多い。

これらのシナリオの示唆するところによれば、米国が現時点で特定国に集中するのは、将来に対する計画の場合、間違っているということになるかもしれない。本グループは幾つかの劇的な役割の逆転にぶつかった。例えば、予想される世界では、現在米国の思考の中心にある数カ国が将来の世界で重要でなくなるだろう。ロシアがそうした例であり、日本がもう一つの例である。


(私のコメント)
現在の時点で「アジア2025」を読んでみると、レポートが発表されて8年しか経っていないのに、ロシアや日本が重要でないと予想しているが、プーチンのロシアの復活は予想できなかったようだ。確かに1999年の頃のロシアは半世紀は立ち直れないと思われていた。エリティンは酔っ払いの大統領であり、ロシア軍は給与も満足に支払われていなかった。

ところが現在のロシアは海外からの借金を全て完済して、解体寸前だったロシア軍を再建させてアメリカを脅かす存在に戻りつつある。こうなると、はたしてアンドリュー・マーシャル氏が大戦略家と言えるのかとなりますが、日本の存在が重要でなくなると言う指摘にも疑問が持たれる。

アメリカは東はヨーロッパやアフリカでロシアや中国とは隔てられており、南北はカナダやメキシコで隔たっているから問題ありませんが、西は太平洋に面しており、ロシアや中国が直接脅威を与える可能性がある。北極海から西太平洋からインド洋にいたる地域において、そのど真ん中にあるのが日本である。

以前の「株式日記」にも書きましたが、アメリカは世界の覇権を維持できるかどうかは日本にかかっている。日本がアメリカを見捨てれば世界の覇権を維持できない事は明らかだ。最近のアメリカの専門家も同じようなことを言っている。だから日本がどのような外交防衛戦略を持つかアメリカの専門家も注視しているが、日本にはそのような大戦略を考える人材が国家機関にはいないのだ。

ブッシュ大統領とプーチン大統領の首脳会談を見ても、イランをめぐって駆け引きが続いていますが、アメリカがイラクから撤退すれば中央アジアの米軍基地もアフガニスタンからも撤退を余儀なくされて、ユーラシア大陸の足場がなくなってしまう。「アジア2025」ではインドを戦略拠点として再構築しようとしているが、インドの核も容認しているが、決してインドはアメリカの意のままには動かない。

アメリカは極東においても北朝鮮に対して融和的な政策をとり、日本との同盟関係を揺るがせていますが、台湾にもこの影響は及ぶだろう。ライス国務長官が何を考えているのか理解に苦しむところですが、アメリカの衰退の影響がここに現れてきているのだ。ロシアとも新たなる冷戦が始まろうとしているのに、9・11テロの影響でアメリカの中枢神経がおかしくなっているのだ。

この事はアメリカの上層部は認識しているが、ブッシュはイラクで頭が一杯であり、足元がおかしくなっている事に気がついていない。ブッシュ政権の高官が相次いで辞めているが、政策スタッフの忠告もブッシュやライスの耳には届かないようだ。

ドイツはすでにアメリカを見限ってEUを立ち上げてユーロを通貨にしましたが、ユーロがドルの覇権を脅かしている。日本はアメリカにべったりくっ付いてアメリカと運命を共にするつもりなのだろうか? 今のうちから自主独立と核武装を真剣に考えないと2025年にはアメリカはアジアから手を引いているかもしれない。


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