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□フセイン処刑、12月30日未明に [イラク情勢ニュース]
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/uruknewsjapan2006/view/20061231/1167492360
2006年12月31日(日)
フセイン処刑、12月30日未明に 2006/12/30
ブッシュ米大統領はベーカー委員会の勧告を受けてイラク政策の転換を当初、クリスマス前におこなうと発表したが、すぐに来年1月に延期すると修正した。新イラク政策の確定前に解決ないし状況の見極めを必要としたことがらについては、軍事的な要因、政治的な思惑をこれまでにも幾つかあげた。時期から考えて、サダム・フセイン処刑も懸案事項だったのだろう。
サダム裁判と死刑判決については、イラク国内でも海外でも、その正当性について、というよりも現イラク政府メンバーの報復とアメリカの不当な支配による偏向裁判だと非難する声が高まる一方だった。これ以上に裁判を続けても、その裁判を正当だと印象づけることは難しくなるばかり。茶番劇と言われたゆえんである。
それどころか裁判を通じて占領に抵抗するサダム・フセインという印象を広めることしかできなかったことも、性急に処刑をおこなった理由の一つであるはずだ。しかし、そのような状況のなかで死刑してしまえば、いっそう<聖戦の殉教者>というイメージづくりを促すことはブッシュ政府にしてもイラク政府にしても判らないはずはない。
イラク駐留米軍を一時的に増強する案がアメリカ政府内で強まっているが、民主党からは仮に増強するにしても、その後はベーカー勧告に従って段階的に撤退することを強く迫られることは目にみえている。そこでブッシュ政権としては、段階的撤退であれ、戦闘部隊の削減に踏み切る前に一つのケリをつけておく必要を考えたに違いない。
フセイン大統領を懐柔する、アメリカに屈服させるさまざまな誘いが失敗した以上、ブッシュ政権としてはどこかで処刑を認めるしかないわけだが、<処刑>がイラク国内の政治・軍事情勢にどのような影響をもたらすかは、事実上、未確定要素が多すぎる。多くの部族指導者がフセイン助命を求めてイラク政府とアメリカ政府・議会にも働きかけていることはイラク情勢ニュースでも紹介した。
占領軍への攻撃が今以上に強まることも十二分に予測できる状況下で踏み切るのは、これもまたブッシュ政権と米軍にとっては大きな冒険であるが、ベーカー委員会から「名誉ある撤退」がありえないことを突きつけられた時点で、既にのっぴきならない苦境に立たされていた。ブッシュ大統領には強気を装ってはみても、冒険と失敗を重ねる以外の選択肢はなかったと見るべきだ。
作成者 uruknews : 2006年12月31日(日) 00:34 [ コメント : 0]
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http://www.asyura2.com/0610/war86/msg/805.html
投稿者 white 日時 2006 年 12 月 11 日 00:26:02: QYBiAyr6jr5Ac