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愛知県警が時津風部屋の事件を当初「自然死」として処理したのは何故か?
http://www.asyura2.com/07/social5/msg/203.html
投稿者 外野 日時 2007 年 10 月 07 日 22:36:49: XZP4hFjFHTtWY
 

 マスコミもここまでくれば犯罪の共犯者だろう、と思うのが、時津風部屋の事件だ。

 被害者の時太山(本名 斉藤俊さん)の死因を突き止める解剖は新潟で行われた。事件は愛知県で起きたのに何故新潟で?と思った人は多いのではないだろうか。
 被害者が死亡した現場の愛知県で解剖がおこなわれなかったのは、愛知県警が事件の可能性はなしとしたために行政解剖がおこなわれなかったからだ。
 新潟で解剖がおこなわれたのは、遺体を引き取った遺族が不審に思って新潟大に解剖を依頼したからである。

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JANJAN
http://www.news.janjan.jp/living/0709/0709283103/1.php

 時津風部屋、力士死亡事件の深き闇 2007/09/29

 (略)
 そして、ここからが闇の部分である。救急隊、病院、警察署間でどのようなやりとりがあったのかは分からないが、通常であれば、不審なケガとなれば、検死や司法解剖がなされるはずだ。ところが当初、地元の病院が発表した力士の死因は「急性心不全」であった。それが後に遺体が実家に運び込まれた後の行政解剖の結果、「多発性外傷によるショック死」と変更された。

 この死亡原因の変更には、相撲界を取り巻く、大きな構造的問題が横たわっているのを感じる。まず、急性心不全と診断結果を下した地元、愛知県犬山市の病院の問題だ。何故、正確な死亡原因を発表できなかったのか。国民的な人気のある相撲がらみであるとはいえ、法治社会であれば、犯罪の疑いのある遺体の取扱いは、もっと厳密でなければならないはずだ。

 もしも時津風親方が、電話で遺族に申し入れたという「荼毘に付して遺骨をお持ちしたい。ついては任せていただけないか」ということが現実に行われていれば、今回の問題は闇から闇へと葬られていたのかもしれない。

 だが親方の申し出を不信に感じた実家の父親が、遺体を火葬にすることを拒んだことから、この件は事故として葬られる寸前、異なる展開を見せることになった。

 新潟の遺族は実家に運び入れたわが子の余りの変貌振りに、6月28日、新潟大学医学部に行政解剖を依頼した。その結果、「多発外傷性ショックによる死」という死亡原因が浮上したのである。この発表を受けて、愛知県警も時津風部屋周辺の捜査に着手して、今日のように事故から事件の疑いが濃くなってきたのである。
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 県警というのはアルバイトやハケンの集まりではない。普段から暴行を受けた人間を見馴れているプロの集団だ。斉藤俊さんの死体の状態は素人が見ても疑問を持たざるをえないものだった。
 にもかかわらず、愛知県警が「事件性なし」としたのは何故か?(事件性ありとなれば行政解剖がおこなわれる)

 次の記事は2002年12月25日の共同通信のものである。

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 行政解剖わずか年間2件 予算42万円の名古屋市

 死因の分からない「異状死体」を調べ、行政解剖して死因を究明する監察医制度のある東京、大阪など全国5地域のうち、名古屋市で行われた遺体の検案や行政解剖の件数が1980年代後半から激減、2001年度の解剖件数はわずか2件にとどまり、制度が事実上機能していないことが25日分かった。
 他地域の年間解剖数は東京で2000件を超え、最も人口の少ない神戸でも約850件。人口218万人を抱える名古屋市では行政解剖の実績は極めて少なく、事件性がある場合の司法解剖以外に異状死体の解剖が行われていない実態も浮かび上がった。
 愛知県の予算が年間42万円しかないことが要因とみられるが、保険金殺人など潜在的な事件を見逃す可能性があり、多数の死因不明者が予想される東海地震の危機管理策を考える上でも今後問題になりそうだ。
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 実はかなり前に、僕は名古屋市の或る警察署の現職警察官にこう言われたことがある。

「死亡現場に行くと、病死や事故死ではないなと思えるものによく出くわす。けれど、捜査をしようとしても、上からストップがかかることが多い。わたしら下っ端ではどうしようもない」

 「汚職王国」と古くから言われ、「愛知県は捕まえないからな」と裏の事情をよく知る者に笑われる愛知県で、不審な死亡の行政解剖がおこなわれないのは予算なんかのためではない。もっとどろどろとしたものがあるからだ。

 愛知県では10年ほど前に、角界の腐敗を週刊ポストの記事で告発し、その連載記事をまとめた本の準備をしていた相撲部屋の元親方と元力士の二人が、外国特派員協会で会見をする直前にウイルスによるとみられる肺炎で同時に急死をした事件があった。
 二人は同じ日に同じように自宅で胸部の苦しみを訴えて、同じ病院に入院、同じ日に死亡した。

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Here There and Everywhere
http://bloglive.blog16.fc2.com/blog-entry-289.html

元大鳴戸親方と橋本氏は同じ日に同じ病院で同じ原因不明の肺炎で亡くなった@朝青龍の八百長疑惑

 (略)
しかし、先述の週刊誌は、その後も八百長の追及を続け、今でも断続的に告発記事を書いている。小学館発行の「週刊ポスト」である。相撲協会はこれらに告発記事について、始めは徹底して「無視」を決め込んだ。「大相撲には八百長はあり得ない」。この一言ですべての問題を片付け、マスコミも「ポスト」などの一部週刊誌を除いて、深くは追求しなかった。しかし、平成8年に、元大鳴戸親方が「ポスト」に告発記事を書いた頃から、事態は急変することになる。

 元大鳴戸親方は先述の会見をした板井氏の師匠で、彼の現役時代の八百長とのかかわりを師匠の立場から告発するとともに、板井氏が八百長の中心人物として目をつけられており、平成3年に彼が引退する際に、年寄株(親方になれる権利のこと)を借りられたはずが当時の二子山理事長(元横綱初代若乃花)のツルの一声でムリヤリ廃業させられたことや、元親方が現役時代(関脇高鉄山)に横綱北の富士(現NHK相撲解説者)の八百長工作に東奔西走したことや、自身が角界を去る際に年寄株の売却で3億円もの大金を手に入れたにもかかわらず、領収書もなく、また税金も一切かからないというずさんな「脱税行為」など、大相撲の「裏面」を次々と明らかにしていった。

 元親方の「ポスト」での告発記事は14回にも及び、記事の内容は角界と暴力団との関係や、マリファナの問題などエスカレートするばかりであった。そして元親方は、告発連載の集大成ともいうべき暴露本の出版の準備を始め、また4月26日には元親方の告発を裏付ける証言を続けてきた元力士で後援者の橋本成一郎氏とともに、日本外国特派員協会で会見する予定になっていた。

 ところが、その会見が目前に迫った4月14日、元親方と橋本氏は、同じ日に、同じ病院で、同じ原因不明の肺炎でそろって死亡してしまったのである。
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 この事件は大手の週刊誌や外国特派員協会が認知していたものだったので、愛知県警も動かざるをえなかったようで一応の捜査はしたようだ。だが、もし週刊誌や外国特派員協会が関わっていなければ、闇から闇の事件だったのだろうと思われる。
 警察が癒着という要素も含め調べないとなれば、殺す側にとってはとてもやりやすい。
 このような県で上のような事件や今回のようなことが起きたのは偶然ではない。

 こういったことを大メディアの連中は知らないわけではない。にもかかわらず、今回の事件でも愛知県警を批判する記事は皆無である。
 マスコミも「犯罪の共犯者」である、という所以である。


参考:

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「死体は知っている」上野正彦著(1994年9月刊)より

 死者に言葉あり

 病気になり医師の治療をうけながら、死んでいくのが病死である。それは主治医である一般の臨床医が、死亡診断書を交付することができる。
 それとは全く異質の殺人事件などがある。このような死に方は、警察が介入し、検事の指揮下で、法医学の専門家が司法解剖を行い、鑑定書を作成する。
 病死と殺人。この極端な二つの死に方の中間に、自殺、災害事故死あるいは元気な人の突然死などという死に方がある。
 自殺か災害事故死かの区別は、警察がくわしく調査しなければ真相はわからないし、元気な人の突然死も同じである。たとえば、独り暮らしの老人を訪ねたら死んでいたというようなケースは、はっきり病死ともいいきれないし、といって殺人事件でもないようだ。いわば死に方に不審、不安が感じられる。
 このような死のパターンを変死といって、とりあえず警察が介入し、死亡前後の状況を調査した上、都の職員である監察医が検死を担当する。
 行政の中にこの検視(検死)のシステムを取り込んだのが、監察医制度(死体解剖保存法第八条)である。
 保健所が地域の生活環境を整え、予防医学に貢献しているのと同じように、監察医制度も監察医が警察官と一緒になって、変死者の死因を究明することにより住民の不審、不安を一掃し、死者の生前の人権を擁護するとともに、社会秩序を維持しているのである。
 この監察医制度は、行政上きわめて重要なシステムであり、不可欠の制度であることは、ご理解の通りであるが、残念ながら東京、横浜、名古屋、大阪、神戸の五大都市にしか施行されていない。そこには法医学的にトレーニソグされた専門の監察医がいて行政検死、行政解剖を行っている。
 五大都市以外での検死は、従来通り警察医が行っている。警察医とは警察署の近くで内科や外科などを開業しているドクターが嘱託されている場合が多い。本来は警察官と留置人の健康管理が仕事である。しかし変死が発生すれば、検死も依頼されることになる。だから専門は内科などの臨床医であって、決して法医学の専門家ではない。
 変死者の検死は生きてはいないし、治療の必要もないから、医者の免許をもっていれば何科の医者でもよいことになっている。一見矛盾はないようだが、それは大きな間違いである。
 なぜならば、多くの偽装殺人がそうであるように、事件の幕開きは犯人は殺しておきながら病死や事故死に見せかけて、完全犯罪をたくらんでいる。したがって、布団の中で寝姿で死んでいたら病死、工事現場で墜落したら災害事故死などと、状況から安易に結論を導き出したのでは、犯人の思う壷である。状況は参考程度にとどめ、死因はあくまでも死体所見の中から、見つけ出さなければならない。それ故に、死体所見に精通した監察医や法医学者が検死をしなければ、意味がないのである。
 (略)
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