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(回答先: 【夜回り先生のエッセー】大切な仲間の死 君の幸せ願い続けて(中日新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 8 月 14 日 11:22:45)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/yomawari/list/CK2007051402020798.html
つらいときこそ 優しさは力に変わる
2007年5月14日
今、子どもたちが苦しんでいます。いじめ、リストカット、自殺、薬物乱用、援助交際、非行、犯罪…。子どもたち、君たちの周りに苦しんでいる友だちはいませんか。君たち自身が、苦しんでいませんか。
私の元には、日々数百通のメールが届きます。特に、金曜日と日曜日の夜には普段の倍以上の、「死にたい」「助けて」「いじめられてる」「虐待されてる」「薬物が止められない」「リストカットが止められない」「助けて」というメールが届きます。この三年二カ月で、日本全国の十五万人近い子どもたちから計三十二万件の悲鳴が届いています。
私は、夜眠らない子どもたち、すなわち夜の世界で非行や犯罪を繰り広げる子どもたちと、この十六年生きあう中で、すでに二十七人の子どもたちを薬物の魔の手によって失っています。また、この三年二カ月の、夜眠れない子どもたち、すなわちいじめや親の虐待などで苦しむ子どもたちと生きあう中で、三十人の子どもたちを自殺、事故死、殺人によって失っています。私の元に連絡が来ているだけで、五十七人の尊い命、多分実際はさらに多いでしょう。
私は、君たち多くの子どもたちが、夜眠れずに苦しむのは、当たり前だと考えています。今、私たち大人が作ってしまったこの社会は、とてもいらいらしていて攻撃的です。多くの大人たちですら、そのストレスからこころを病んだり、死を選んでしまっています。大人ですら、こんなに生きにくい今の社会は、君たちにとっては、さらにつらいものでしょう。
今、日本で、多くの子どもたちが、家でも学校でも、毎日追いつめられています。「こんなこともできないの」「なにやってるの」「ほんとに困った子ね」「この点じゃ高校いけないぞ」「しっかりしろ」…、日々君たちの周りを厳しいことばが取り囲んでいます。哀(かな)しいことです。
そして、多くの子どもたちが、日々のいらいらの中で、誰かをいじめることで鬱憤(うっぷん)を晴らしたり、ふてくされて夜の世界に入ったり、こころを閉ざして不登校になったり、あるいは、自らを傷つけ死へと向かっています。哀しいです。
子どもたち、すべての子どもたちにお願いがあります。こんなつらいときだからこそ、周りに優しさ配りませんか。親のために、先生のために、何より友だちのために、優しさを配り、何かをしてみませんか。きっと「ありがとう」ということばが返ってきます。それが、君たちの、君自身の明日のための大きな力になります。
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悩める少年少女たちの心の叫びに優しく耳を傾ける「夜回り先生」こと元高校教諭、水谷修さんの連載エッセーが始まりました。