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(回答先: イランを読む:「反米」の深層/5 ネオコンがMKO支援(毎日新聞) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 1 月 07 日 19:39:53)
http://mainichi.jp/select/world/news/20080107ddm007030106000c.html
◇前大統領側近、モスタファ・タージュザデ氏(51)
−−昨年、イランと米国がイラク情勢を巡り協議を始めました。国交断絶(80年)以来初めての公式対話です。イランの強硬派が反発したのでは?
◆対米政策の決定権者は最高指導者ハメネイ師であり、一部強硬派の意向を無視したということだ。保守派の中には「保守政権だからこそ対米交渉を進展させる好機だ」と考える勢力がある。改革派政権だと政争の具となり、保守勢力がつぶしにかかるからだ。
−−米同時多発テロ(01年)後の米国のアフガニスタン軍事攻撃と同様、03年のイラク戦争でもイランが水面下で米国を支援したとの指摘があります。
◆アフガンの旧タリバン政権(イスラム原理主義勢力)は、私たちが嫌悪するイスラムだった。イラクは私たちにイラン・イラク戦争(80〜88年)を押しつけたフセイン政権だった。イランと米国の利害が一致したのだ。
−−だが米国は、イランがイラクのイスラム教シーア派武装勢力を支援し、イラクの混乱を助長させたと非難しました。
◆米国の主張は合理的でない。イラクの現政権はシーア派主導でイラン寄りだ。イランにとって情勢を悪化させるメリットはない。イラクの混乱は(国際テロ組織)アルカイダや旧フセイン政権残党によるもので、これらスンニ派勢力をサウジアラビアなどの親米スンニ派アラブ諸国が支援していることが主因だ。米国はイランを「イラク政策の失敗」のスケープゴートにしたいだけだ。
−−最高指導者は米国との関係修復を望んでいるようです。
◆必ずしも反米でいる必要はないと考えているが、米国がイラン体制転覆を公言する限り、裏切られるのが怖いのだ。【テヘラン春日孝之】=おわり
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◇実利主義の裏に危機意識
イランのイスラム体制には硬直したイメージがつきまとうが、体制の枠を逸脱しない限り、臨機応変だ。よく引き合いに出されるのが、イラン・イラク戦争で停戦を受け入れた時の革命指導者ホメイニ師の言葉だ。
「最後の血の一滴まで戦い抜くと約束した。だから、毒を飲むよりつらい。だが、(停戦は)国益にかなうのだ」。実利主義は外交政策の大義をも超越すると明言した。
イランでは今、保守派内にも「米国との対決はイランの政治、経済的な利益を損ねている」との認識が浸透してきた。米国との対決姿勢を強調し、国際的孤立と経済苦境を招いたアフマディネジャド大統領への反発という形でそうした見方が加速された。将来への危機意識の高まりだ。
だが、当の大統領も昨年12月、大胆なメッセージを発信した。「イランと米国の間にはさまざまな対立があり、イラク問題以外にも対話を拡大させるべきだ」と述べ、ブッシュ米大統領に公式対話を求めたのだ。
発言は、対米関係修復に反対する勢力の反応を探る観測気球だったかもしれない。大統領発言を後押しするかのように、最高指導者ハメネイ師と密接な関係がある保守強硬派の政府系紙ケイハンが「米国は前向きな一歩を」と呼び掛けた。
そして今月3日、ハメネイ師は対米関係について衝撃的なほどに前向きな発言をした。「将来的な関係再開は有益だ」と述べ、「自らが国交回復を承認する最初の人物になるだろう」と言い切ったのだ。イランの反米主義は空洞化が著しい。
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■人物略歴
改革派のハタミ前大統領の側近。ハタミ氏が文化・イスラム指導相の時は副大臣を務めた。大統領就任後は内務省ナンバー2の筆頭局長や大統領顧問などを歴任。現在、政党ムジャヒディン・エンゲラプ・イスラミの幹部。
毎日新聞 2008年1月7日 東京朝刊
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