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(回答先: 松本健一の平和論(天木直人のブログ) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 1 月 03 日 16:14:07)
http://www.amakiblog.com/archives/2008/01/03/#000651
2008年01月03日
あるパキスタン歴史家の投稿
3日の朝日新聞、「私の視点」にタリク・アリというパキスタンの歴史家・作家が寄稿していた。これが極めて的確な指摘なのだ。以下に抜粋して紹介させてもらう。
・・・ブット氏の暗殺は許しがたい。だが、彼女がパキスタンとその民主主義の救世主になりえたとはとても思えない。
2回目に首相の座に就いたとき(筆者註93年―96年)、彼女と夫の腐敗は最悪だった。パキスタンがアフガニスタンに介入し、タリバン政権樹立に動いたのも彼女が首相の時だ。その彼女の遺志で、夫と19歳の息子がパキスタン人民党を率いるという。政党の私物化だ。そんな政党を欧米は改革志向で、近代的で、民主的だと言ってきた・・・
この国のエリートは一貫して盲目的に米国に依存し続けた。冷戦期はソ連への対抗策からイスラム過激派を支持し、今はそれと戦う米国を手伝う有様だ。パキスタンは近代的国民国家になり損ない、自立にも失敗している・・・
ブット氏が今回、帰国したのは、米国がどうしても非軍人の政治家を必要としたからだ。彼女の問題を覆い隠して政界に復帰させた。しかし、人々は彼女がブッシュ米大統領の手駒だと感じていた。パキスタンでは過激派自体は少数だが、大半の人々はイラクやアフガニスタンでの米国の対外政策に反発している・・・
軍政と、さらにまして嘆かわしい政党。それがパキスタンの悲しい政治状況だ。早晩選挙は行われよう。それは恥部を隠すイチジクの葉に過ぎないが、米国は正統政府ができたと認めるだろう。米国は対外政策で同調しない政府ができるのが嫌なのだ・・・
貧しい人たちがまず望むのは子供たちへのちゃんとした教育だ・・・それに基本的な医療制度、電気、水道も届かない地域はまだ多い。
米国をはじめ国際社会はパキスタンを戦略的、軍事的視点からばかり見る。それが悲劇を招いている。
この投稿を読んだ時、私はこの地球上にパキスタンのように米国の政策の犠牲になった国々がなんと多いことかという感慨を持った。日本もその一つに違いない。パキスタンほど日本の政治状況は悪くない、パキスタンほど国民生活は困窮していない。そう思う。日本がこれ以上悪くならないことを祈るばかりだ。
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